高速鉄道:環境に優しい交通手段、一石三鳥

 高速鉄道が「未来の交通手段」として脚光を浴びているのは、何よりも低炭素時代に合った環境に優しい交通手段のためだ。運営費がほかの交通手段より安く、エネルギー効率が高いほか、二酸化炭素(CO2)排出量の削減を期待できる。

 国土海洋部のイ・スンホ鉄道政策官は、「CO2排出量の20%以上が交通から発生するが、鉄道一人当たりのCO2排出量がほかの交通手段の10分の1の水準だ」と語った。一人を運ぶ際のエネルギー消費量では、鉄道を1とした場合、道路は10、船舶は1.5という研究結果もある。ソウル産業大の朴鎔杰(パク・ヨンゴル)教授は、「高速鉄道の時速が300キロを超えたことで、150キロ以下の移動は道路が、150‐500キロは高速鉄道が、500キロ以上は飛行機が担当する役割分担ができた」と話した。

 さらに、高速鉄道の建設は景気浮揚の効果も大きい。高速鉄道事業は線路の建設、制御・信号システムなど運営と維持管理、保守などを合わせた総合システム産業だ。各国政府が高速鉄道事業に莫大(ばくだい)な資金を投入し、景気活性化や雇用創出まで狙うというわけだ。

キム・ミンチョル記者

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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