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【厚真】デマンドバス、乗り合いタクシーも

(2010年 3/25)

 厚真町地域公共交通活性化協議会(会長・古川元三副町長)が検討してきた総合事業計画がまとまった。2010年度から3年計画で、乗り合いタクシーと、登録・予約によるデマンド方式のバス運行の実証試験に取り組む。古川副町長は「町民の足を確保することは、まちづくりに欠かせない」と強調している。

 協議会は昨年2月に発足した。運輸関係者や地域住民、バス利用者がメンバー。国土交通省の「地域公共交通活性化・再生総合事業」の認定を求め、近く申請する。隣のむかわ町が同じ事業の認定を受け、デマンド方式のバス運行に取り組んだ実績がある。

 事業計画は、▽持続可能な交通サービスの確保▽町民の移動ニーズを踏まえた利便性の高い公共交通サービスの提供、が基本方針。

 目玉は乗り合いタクシー、デマンド運行の導入に向けた実証試験。乗り合いタクシーはバス利用者が多い幌内・高丘地区を対象に行う。乗る場所は希望に応じて指定することができ、自宅のすぐそばまで来てもらえるようにする。循環福祉バスの路線・ダイヤはそのまま生かし、降りる場所は従来通りとなる。

 デマンドバスは循環福祉バスを活用し、路線・ダイヤを従来通り定めておき、予約がある場合のみ運行する。

 いずれも町が民間に事業を委託し、10月ごろに始める予定。料金の設定など細部を固め、住民説明会を開いてから実証運行する。このほか休憩機能や情報提供を兼ねたバス待合所を、中心市街地に設置する計画も。町内小学校の統廃合に伴い、11年度にはスクールバスや既存路線バスの再編も検討していく。