自営の土木業で一家を支える夫と元ヤンキーの天涯孤独美人妻の「加藤家4男3女9人大家族」奮闘記。
　物心つく前に妻の両親が離婚。母親に捨てられ父親に育てられるが、彼女が中学生の時に父が他界。以来祖母に育てられ、ずっと家族の温かさに憧れつづけていたという妻がやっと手に入れた家族愛を伝える。

　夫・28歳、妻・27歳の間に7人の子どもがいる福岡の加藤家に、昨年末からこの春まで密着。
　ちょうど10年前に知り合った頃、2人はバリバリのヤンキーだったが、妻・莉佐さんは間もなく長男を妊娠。「出来ちゃった婚」でスタートを切る。それからというもの、夫が大の子ども好きということもあり、毎年のように子どもが生まれ、今では7歳を筆頭に生後8ヶ月まで4男3女7人の子どもと生活する。家族が増えれば当然家計も逼迫してくるが、頑張り屋の夫は建設の仕事に昼夜を問わず精を出し、一家を支えてきた。一方妻は、そんな働き者の夫を支えながら子育てと家事にいそしむ毎日だ。
　しかし、不況の波はこの加藤家にも忍び寄る。昨年の夏頃から、夫の仕事が激減してしまったのだ。いくら働きたくても仕事がなければどうしようもない。年末年始もほとんど仕事がなく、夫が家にいる時間も多かった。
　夫は子どもの世話から食事の支度までよく働くのだが、やはり収入が減ってくると、夫婦仲もギクシャクしてくる。妻の涙の訴えに、夫は今まで経験のない営業を始める。そして妻は節約を始める。それを見ていた子どもたちも、おのずと家のことを手伝うようになる。不況にもめげずに奮闘する若い夫婦と7人の子どもたちの姿を追う。