福岡市西区の能古島で同市博多区、会社員、諸賀礼子さん(32)の遺体が見つかった事件で、諸賀さんが交通事故によるトラブルなどで勤務先の会社に不安を訴え、会社側が防犯ベルを支給していたことが分かった。
同社によると、諸賀さんは昨年11月中旬、福岡市の交差点で乗用車を運転中に男性が運転するバイクと衝突。11月下旬、上司に「先方が保険会社の対応に不満を持っている。携帯電話に直接電話がかかるので怖い」と相談した。同社はベルを支給したという。さらに12月中旬、諸賀さんから「自宅付近で自転車に乗った不審な男性に遭った」と報告があった。このため、帰宅時に同僚男性が付き添ったこともあった。
諸賀さんは事故の交渉に弁護士を立て、1月以降はトラブルの話はなかったという。【近松仁太郎】
毎日新聞 2010年3月25日 西部夕刊