飯田市立病院に救急搬送された同市内の男性(当時70歳)が死亡したのは病院が適切な治療を怠ったためとして、遺族が同市に慰謝料600万円を求めて地裁飯田支部で起こしていた損害賠償請求訴訟で、同市は、地裁側が提示した和解案で合意する見通しになったと発表した。同市によると、和解案は市が原告に対して400万円の解決金を支払うなどの内容。25日に解決金を支払って和解する見通しという。
訴状などによると、05年1月3日、男性が腹部などの激しい痛みとしびれを訴えて救急搬送されたが、当直医らの検査では「入院は不要」とされ帰宅。男性は翌日容体が急変し、心臓疾患のため死亡した。訴訟では、心臓疾患を予見できたかどうかなどが主な争点になっていた。【仲村隆】
毎日新聞 2010年3月25日 地方版