「金総書記、隔週で人工透析」
国家安保戦略研・南成旭所長が語る
国家情報院の傘下にある国家安保戦略研究所の南成旭(ナム・ソンウク)所長(51)は24日、「金正日(キム・ジョンイル)総書記は糖尿病と高血圧を患っており、2週間に1度、人工透析を受けているとみられる」と語った。
南所長はこの日、興士団民族統一運動本部が主催した「韓半島(朝鮮半島)情勢と南北関係の展望」と題する講演会で、「金総書記の爪が白く見えるのは、慢性腎不全が原因のようだ」という趣旨の発言を行った。
医療の専門家らも、金総書記が慢性腎不全を患っているとの分析に同意している。腎機能が低下すると、体内の毒性成分が尿として排出されず、体に蓄積される。こうした尿毒性物質は、皮膚のメラニン細胞に作用し、肌を黒くする。とりわけ、紫外線にさらされる部分が黒ずみやすい。最近、金総書記の手や体の一部がことのほか黒く見える理由も、腎臓の異常と関係があると分析されている。これに対し、メラニン細胞がない爪は変色しないため、黒ずんだ手などと比較して、相対的に白く見えるようになる。
さらに、金総書記は長期にわたり糖尿病を患ってきたという。糖尿病は慢性腎不全を引き起こす最大の要因だ。高麗大医学部腎臓内科の金亨圭(キム・ヒョンギュ)教授は、「通常、人工透析といえば、腕の動脈から血を抜いて透析機にかける“血液透析”を指すが、この場合、全身麻酔の状態で動脈手術を一度受けなければならず、負担となっている。金総書記は、腹の中の腹膜に透析液を注入し、老廃物を排出させる“腹膜透析”を受けているものとみられる」と語った。腹膜透析は、透析液を腹帯に納めた状態で歩くことができ、長距離の移動にも有利だ。
慢性腎不全の状態で透析を受けている場合、腎機能を維持できる期間は、通常ならば5-7年。その間に腎臓移植を受ければ、腎機能を回復させることができる。しかし腎臓移植を受けるとしても、脳出血・高血圧などを患っている金総書記が、手術時の全身麻酔や、術後に免疫抑制剤を毎日服用しなければならない情況に耐えられるかどうかは未知数だ。米国国務省のカート・キャンベル次官補(東アジア・太平洋担当)は、先月に来韓した際、非公開の懇談会で、金総書記の余命について「残り3年程度と考える」と語った。
この日、南所長は「身長165-166センチと推定される金総書記は、08年8月15日ごろに脳卒中で倒れる前から、体重が86キロもあったため、いずれ循環器系統に問題が生じると予想されていた。09年1月に回復した後、脳出血の再発を防ぐため、3カ月間ダイエットを行い、今は(体重が)70-73キロ程度に減っている。1942年生まれの金総書記にとって、健康状態を完全に回復するのは容易ならざる課題のようだ。つい最近、3月7日に咸興の群衆大会で拍手をしている場面が公開されたが、左手は止めた状態で、右手を打ち付けている様子が見られた」と語った。
現在のところ、三男ジョンウン氏に内定した伝えられる後継構図と関連し、南所長は「(金総書記が)脳卒中で倒れた後、信用できるのは血族しかいないという観点から、当初は(後継作業を)加速化させた。しかし、天に太陽が二つあるのはおかしく、ジョンウン氏の人事介入問題も発覚したことから、ジョンウン氏への権力承継作業は昨年6月以降やや水面下に潜った雰囲気だ」と語った。
金哲中(キム・チョルジュン)記者
アン・ヨンヒョン記者
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