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【社会】

ゴリラ10年後に絶滅か アフリカ、国連が警告

2010年3月25日 10時05分

 【ドーハ共同】アフリカでゴリラの密猟や違法取引、生息地の破壊が深刻化しており、このままでは2020年ごろには、主要な生息地のコンゴ川流域からゴリラがほとんどいなくなるとの調査報告を国連環境計画(UNEP)と国際刑事警察機構が25日までにまとめ、ワシントン条約締約国会議の場で発表した。

 特に内戦が続くコンゴ(旧ザイール、DRC)東部の状況が深刻で、民兵組織が関与する違法伐採などがゴリラの生息状況を悪化させている。

 UNEPのイアン・レドモンド博士は「ゴリラを救うため、日本政府も資金や技術面での協力を強化してほしい」と話した。

 調査によると、DRCやコンゴ共和国などのコンゴ川流域では、木材や木炭製造のために違法な森林伐採が急速に進んでおり、20〜25年にはゴリラが生活できる森林は現在のわずか10%になると推定された。

 ゴリラの密猟も増える傾向にあり、ブッシュミート(森の肉)と呼ばれる野生生物の肉の一部として、各国で広く売られていることが確認された。コンゴ共和国1国で年間300頭のゴリラが殺されているとの推計もあるという。

 

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