綾戸智恵精神安定剤で一時こん睡、過労か

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　ジャズ歌手の綾戸智恵（５２）が３月１９日、精神安定剤を服用して救急車で都内の病院に搬送されていたことが２３日、分かった。既に回復しているが、現在も入院中で２７日の大阪公演に向けて体調を整えている。綾戸はこの日、ファクスで「自己健康管理ミスや。ご心配していただいたみなさん、ほんますみませんでした」などとコメントした。

　パワフルな歌唱力と豪快な大阪弁トークで人気の綾戸が救急車で病院に運ばれていた。

　所属事務所などによると、綾戸は６年前に脳梗塞（こうそく）で倒れた実母（８４）と、都内のマンションで２人暮らし。１９日正午前にマネジャーが迎えに行ったところ、インターホンの応答がなかった。社長が直接電話で連絡を取ると「私、寝ちゃった」と、寝起きのような声で話したという。その後、マネジャーが部屋に入り、大きないびきをかいて横になっている綾戸を発見。「これは普通じゃない」と判断して１１９番通報した。午後５時すぎに救急車が到着した際には、意識を失っている状態だったという。病院では胃の洗浄などの処置を施した。

　最近の綾戸は過労ぎみで、３～４週間前には口内炎やヘルペスができ、胃も荒れていたという。病院に行き、医師に処方された薬の中に精神安定剤が入っていた。１９日の服用は定量だったが、免疫力や抵抗力が低下していたために、過剰に効き過ぎてしまったようだ。現在は「１９日から２１日までの記憶がない」と話しているが、２２日には病院の近くを散歩するなど、スタッフと仕事の打ち合わせをするまでに回復している。

　綾戸は乳がんで手術を行ったことがあり、抗がん剤の副作用に悩んだこともあった。だが、最近は１０年以上も抗がん剤は服用していない。また、一部で「実母の介護疲れから安定剤を服用した」とも報じられたが、実母の介護はあるものの、あくまでも、免疫力や抵抗力の低下が原因だったという。それに、実母も若干の後遺症はあるものの、日常生活に何ら支障はないという。

　入院のために１９日の熊本公演を延期し、２０日の福岡公演は中止。「自分の不注意でファンの人には本当に申し訳ない」と反省しているという。退院の日時は未定だが「ファンあっての自分」を公言する綾戸だけに、２７日の大阪公演は予定通りに行うべく体力の回復に務めている。

　［2010年3月24日8時0分　紙面から］