拓郎、８か月ぶり歌った！ファン１１１人前にナマ声２曲

ラジオの公開収録で久々にファンと対面した吉田拓郎（左）と坂崎幸之助

　人気シンガー・ソングライターの吉田拓郎（６３）が２３日、東京・有楽町のニッポン放送で「坂崎幸之助・吉田拓郎のオールナイトニッポンＧＯＬＤ」（月曜・後１０時）の公開収録を行った。昨夏、体調不良のため自身最後と銘打った全国ツアーを途中で中止。ファンの前に姿を見せるのは昨年７月４日の東京公演以来となったが、特別に２曲を歌うなど元気いっぱいで「次のライブが楽しみ」とライブ復帰をにおわせた。また、今シーズンの同局のプロ野球中継テーマソングを歌うことも発表した。

　拓郎が約８か月ぶりに生歌をスタジオに響かせた。公開収録終了後の特別ライブ。「まだ、のどが歌う声になってないんだよね」とけんそんしながら、５万５５８４通の応募から抽選で招待された１１１人のファンの前で歌った。ブランクを感じさせない歌声で「花嫁になる君に」「君のスピードで」を披露。ファンからはこの日、一番の拍手が起こった。

　昨年、「自身最後」と位置付けた全国ツアーを慢性気管支炎悪化のため、途中で中止。その後、８月に電話でラジオに出演、１１月からは「坂崎幸之助・吉田拓郎のオールナイトニッポンＧＯＬＤ」で本格復帰。１２月には故・加藤和彦さんをしのぶ会に出席したが、ファンの前に姿を見せるのはこの日がツアー中止後初めてだ。

何度も大声で笑うなど元気いっぱいの拓郎

　２月の民放ラジオ番組中、最高聴取率を記録するなど、変わらぬ拓郎人気に応え、公開収録が実現した。午後４時前、サングラス姿でスタジオに登場。黄色い声援に照れたのか、第一声は「バカ～！」だった。「念願の公開録音だけど、気持ちはなえている。公開放送をやる必要を感じなくなった」などと後ろ向きの発言を連発し、「この時期は心が痛い。ちょうど桜の時期にがんを発見して手術をしたので」と、病魔との闘いを振り返る場面もあったが、坂崎幸之助（５５）とのトークでは何度も腹を抱えて爆笑。放送日の４月５日が６４歳の誕生日とあって、お祝いのケーキが贈られると、勢い良くろうそくの火を吹き消した。

　収録後はすっかりご機嫌で「（公開放送を）またやんなきゃいけねえかな」と約束。収録の後半では「次回のライブが楽しみ」と語り、４月中旬からニッポン放送のプロ野球中継のテーマソングを担当することも発表。今後、意欲的に活動することをファンに約束した。

　◆吉田　拓郎（よしだ・たくろう）本名同じ。１９４６年４月５日、鹿児島・大口市生まれ。６３歳。５５年から広島で過ごす。７０年６月「イメージの詩／マーク２」でデビュー。「結婚しようよ」などヒット曲多数。森進一「襟裳岬」の作曲などプロデューサーとしても活躍している。妻は女優の森下愛子。