ライバル・魔裟斗に続き…小比類巻が引退

引退を電撃発表した小比類巻太信「多くのファンに謝りたい」と無念の表情で語った Photo By スポニチ

　「ミスターストイック」小比類巻太信（３２＝ＢＲＡＶＩ　ＲＡＧＡＺＺＩ）が２３日、現役引退を表明した。ＤＲＥＡＭの一夜明け会見後、短髪に黒いスーツ姿で報道陣の前に現れた小比類巻は「今年は世界王者になりたかったが多くのファンに謝りたい。ケガが治らなくて引退することにしました」とＫ―１ワールドＭＡＸ日本代表決定トーナメント（２７日、さいたまスーパーアリーナコミニュティアリーナ）欠場と引退を表明した。

　０８年２月の佐藤戦前に右股関節を負傷。昨年は日本代表トーナメントで４年ぶりに優勝したが、同じ個所を痛め、その後は欠場が続いていた。３月に入り大阪合宿を行うほど回復したものの、１２日に再発。「蹴ることも思い切り走ることもできない」と１５日に引退を決意した。対戦するはずだった長島☆自演乙☆には「対策を練って倒す自信があった」と無念さをにじませた。

　谷川貞治イベントプロデューサー（ＥＰ）は「魔裟斗同様功労者なので当日はリングでのあいさつや引退試合も検討したい」と負傷の回復次第では引退試合を行うことを示唆した。今後は「今は引退で頭がいっぱい」（小比類巻）で未定という。魔裟斗に続いてＭＡＸを支えた大黒柱がリングを去る。

　◆小比類巻　太信（こひるいまき・たいしん）１９７７年（昭５２）１１月７日、青森県三沢市生まれの３２歳。「ミスターストイック」と呼ばれ、全日本キック時代からのライバル魔裟斗とＭＡＸを創生期から盛り上げてきた。０４、０５、０９年と日本代表決定トーナメント優勝。０２、０４年と世界一決定トーナメント４強入り。長身を生かした蹴り技が得意。０８年、本名の貴之から太信に改名。千葉県市川市内に「小比類巻道場」をオープンした。１メートル８０、７０キロ。血液型Ｏ。

[ 2010年03月24日 ]