民主党からの参院選出馬辞退を発表する予定だった前田日明さん、会見を急きょ中止
23日、収まったかに見えた民主党・生方副幹事長の解任騒動だが、24日、対立はさらに激化している。また、民主党からの参院選候補として内定していた元格闘家・前田日明さんが24日、出馬辞退を発表する予定だったが、会見が急きょ中止となった。
24日午後4時45分ごろ、過去最大92兆円規模の2010年度本予算が可決・成立し、鳩山政権は公約実行に向け、年度内に1つのヤマを越えた。
一方、小沢幹事長自らが23日、「参議院選挙を控え、党の団結と、みんなと仲良く」と呼びかけ、ヤマを越えたはずの「生方の乱」は、第2幕に入り、さらなる激しい対立を見せている。
解任を主導した民主党の高嶋筆頭副幹事長が23日、「雨降って地固まると」と発言したことに、生方副幹事長は24日朝、「『雨降って地固まる』なんて言葉で収めようとするから。やっぱり反省がなきゃだめですよ」と批判した。
さらに、生方副幹事長は、「解任」判断についての謝罪を要求した。
生方副幹事長は「どなたか間違えた方が、きちんとですね、間違えて申し訳なかったと、国民に大迷惑かけたと言わないと」と述べた。
そんな生方副幹事長に対し、小沢氏側近の鈴木克昌議員は、会議の冒頭で「生方氏は無断欠席」だと、わざわざ紹介した。
鈴木克昌議員は「きょうご欠席の連絡をいただいているのは、玄葉委員長が地元で記者会見という連絡をいただいております。現在のところ、生方副幹事長については連絡いただいておりません」と述べた。
この時、生方副幹事長は、テレビに生出演していた。
これに、小沢氏側近中の側近、松木謙公議員は「適格だと思います? 自分のお仕事の会合に出てこないで、それで朝のテレビで、『わたしは会合に出なくてもわかるんだ。全部わかるんだ』と言われたでしょ。スーパーマンじゃないですか!」と、すかさずかみついた。
そして、松木議員は「『今回の(解任撤回)決定は不満です』と、(小沢)幹事長に対しても言いましたからね。何か幹事長に物が言えない、そんなことはないですよ!」、「(その時、幹事長は?)いや、それはまあ、あの〜...、答えてはくれなかったかな」と話した。
生方副幹事長に対しては、平田参院国対委員長も「あまり論評したくない、はい。無視する!」と述べている。
しかし、生方副幹事長も負けてはおらず、「オブザーバーですからね。いなくても、それで幹事長室の対応に支障が出たってことは一切ないわけでね。小学生が、掃除もしないで何か言ってるようなもんだと」と話した。
ところで、24日午後に会見を予定していた元格闘家・前田日明さんが、会場の都合などを理由に、会見を急きょ中止した。
前田さんは2月16日、「(小沢幹事長は)『頑張ってください』と。小沢さんから見たら、(自分は)けしつぶみたいなものなんで」と話していた。
2009年12月の段階で、民主党からの参院選候補として内定していた元格闘家・前田日明さん。
しかし、小沢幹事長は3月3日、「『前田なにがし』については、いろいろ本人の認識のことやら何やらありましたので」と話していた。
政策面や選挙の支援体制などで、いわば「セコンド役」となる小沢氏サイドとの溝が深まり、24日、出馬辞退を発表する予定だったが、それが急きょ中止となった。
前田氏サイドによると、会見中止は「本人の問題ではない」という。
小沢幹事長の「仲良く団結」との呼びかけが、完全に空回り気味の民主党。
一方、自民党を飛び出した鳩山邦夫氏の問題は、「円満離党」で決着となった。
鳩山邦夫氏は「いわゆる、離党を受理するという形の、温情ある処理の仕方となったことは、ありがたかったと」と話した。
新党結成を目指している鳩山氏について、24日の自民党の会合では、除名処分を求める声も飛び出した。
しかし、参院選への影響などを考慮し、処分は見送りとなった。
鳩山氏は「依然、いばらのトンネルの中を歩いておりますけれども」と話した。
(03/24 18:52)