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新庁舎は「百貨店らしさ」たっぷり 石巻市の移転完了

正面玄関は1階の商業施設と共有する石巻市役所。「萬画の国・石巻」を象徴し、仮面ライダーV3が来庁者を出迎える

<一望>5階のレストランは市民が自由に集える「市民サロン」に。ガラス張りで市内を一望でき、天気が良ければ網地島、田代島も見えるという

<存続>百貨店の象徴ともいえるエスカレーター。撤去か存続かで議論があったが、「あるものは使う」リサイクル精神で1〜6階の全基が存続となった

<臨場感>映画館だった6階スペースを活用した議場。2月定例会一般質問が始まったこの日、66の傍聴席は満席となった。激しい議論の応酬は映画以上の臨場感?

 JR石巻駅前に庁舎を移転整備していた宮城県石巻市は23日、新庁舎で全業務を開始した。新庁舎は2年前まで、さくら野石巻店だった。閉店した百貨店のビルへの全面移転は全国でも珍しい。1階にはスーパーが“同居”し、中心市街地活性化の面でも注目を集めそうだ。

 新庁舎は鉄筋コンクリート6階建てで、併設の立体駐車場を含む延べ床面積は約3万3000平方メートル。1階は地元スーパーが運営する商業施設で、2〜6階が庁舎。窓口部門は今月8日に業務を始め、22日に移転作業がすべて完了した。

 議場はもともと映画館で、売り場だった事務スペースは開放感たっぷり。至る所に百貨店の名残が感じられる。亀山紘市長は業務開始式で「市庁舎移転は市の歴史に残る大きな事業。中心市街地活性化の起爆剤にしたい」と述べた。

 さくら野石巻店は2008年4月に閉店し、さくら野グループは建物と2億円を市に寄贈。市は総事業費約29億9100万円(土地取得費含む)をかけて改修移転した。

◎「もてなしの心」継承へ/石巻市新庁舎「オープン」

 石巻市のJR石巻駅前にある市新庁舎が23日、すべての業務を開始した。閉店した百貨店さくら野石巻店の建物寄贈を受け、老朽化した市庁舎から機能を全面移転した。

 エスカレーターや映画館など「百貨店らしさ」が随所にみられる新庁舎は、市民が集えるスペースを数多く設けた。

 市民協働のまちづくりの拠点として、中心市街地活性化策の集客施設の目玉として、市民の注目を集める駅前新庁舎。石巻で50余年、丸光時代から親しまれた百貨店の「もてなしの心」も引き継がれていくかのようだ。


2010年03月24日水曜日

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