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長崎大:医学部学生「県奨学金枠」、合格者ゼロ /長崎

 地域医療を担う人材を育成するため、県が10年度から長崎大と佐賀大の医学部医学科に「県奨学金枠」(長崎5人と佐賀1人)を設けたが、長崎大の今春の合格者数がゼロだったことが分かった。中村法道知事は「医師不足は十分認識している。非常に残念」と話した。

 県医療政策課によると、県奨学金枠は、国の医学部入学定員増の方針に基づき新設。この枠で入学するには、医学部卒業後、離島・へき地医療に従事しようとする学生に、県が修学資金(入学料や授業料、生活費など6年間で1000万円程度)を貸与する「県医学修学資金貸与制度」を利用することが条件となっている。

 同制度を利用した学生は、貸与を受けた期間の2倍に相当する期間(うち離島・へき地は2分の1以上)を、知事が指定する医療機関での勤務が義務付けられる。

 スタートとなる10年度は、長崎大は推薦入試、佐賀大は一般入試で、この枠を設けた。長崎大は定員5人に3人が志願したが、いずれも学力不足で不合格。佐賀大は現在、合格者の中から制度利用者を募っているという。結果について、大学関係者は「奨学金で将来を縛られたくないのだろう。それに、昔のような苦学生があまりいないのかもしれない」と分析する。

 県は10年度一般会計予算案で地域医療対策費に関連予算約2900万円を計上している。長崎大の合格者ゼロで奨学金は宙に浮くことになるが、県は「他の合格者に制度利用を呼びかけたい」と減額しない考えだ。【阿部義正】

〔長崎版〕

毎日新聞 2010年3月24日 地方版

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