06年3月に自殺した北九州市若松区の市立青葉小5年、永井匠君(当時11歳)の両親が「担任の体罰が原因」として市などに損害賠償を求めるなどした訴訟について、北橋健治市長は19日の定例会見で「高裁の和解協議に誠意を持って臨んできたので、できるだけ早期に解決を図れるよう努力を続けたい」との考えを示した。
訴訟を巡っては、福岡高裁で係争中の今月16日、原告である母親の和子さんが48歳で死去。北橋市長は「裁判の過程で子供さんのお母さんが亡くなられたことは痛恨の極み。心からお悔やみを申し上げたい」と述べた。
1審の福岡地裁小倉支部判決(09年10月)は、体罰と自殺の因果関係を認め、市に約880万円の賠償を命じた。
〔北九州版〕
毎日新聞 2010年3月21日 地方版