新疆ウイグル 電子メール規制解除 ネット監視強化の情報も (2/2ページ)

2010.3.23 10:08

 しかし、事態の沈静化と安定維持を理由に取られた措置は、一方で情報源を断たれた住民の不満を助長した。自治区政府も昨年末に出した公告の中で、「自治区の正常な生産生活に対し、少なからぬ不便をもたらした」と認めている。

 昨年末に官製メディアのウェブサイトの閲覧を解禁。1月には利用者の多い2つのポータルサイトの閲覧も可能になった。その後、長距離電話やショートメールの規制を段階的に緩和。今回は電子メールの停止措置と、1日20件までとされていたショートメールの送受信制限も解除された。

 暴動後、漢族の流出に伴い下落した不動産価格も回復傾向にあるという。規制解除は中国政府の自信の表れともとれるが、閲覧可能なウェブサイト数はいまだ32に制限されている。今年2月には自治区の公共治安法が改正され、違法犯罪行為を防止するためにインターネットの監視が強化されたとの情報もあり、住民は今後も規制の輪の中での生活を強いられそうだ。

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