選抜高校野球　智弁和歌山雨中に輝く

高嶋監督偉業達成　藤井完投で貢献

５回智弁和歌山１死１、２塁、宮川の適時打で２塁走者・山本が生還（捕手・松島）

　第８２回選抜高校野球大会３日目の２３日、２年ぶり９度目出場の智弁和歌山は、第３試合で高岡商（富山）と対戦した。自慢の打線が五回につながり、一挙５得点。先発した藤井健は９回１４３球を投げ抜き、高嶋仁監督の偉業達成に貢献した。新記録が生まれる瞬間を見届けたスタンドからは大きな拍手が送られ、カクテル光線に照らされたグラウンドを包み込んだ。

　練習試合での好調ぶりが買われ、主戦の吉元裕に代わってマウンドを託された藤井は、最速１４０キロの直球に加え、変化球がさえわたり、９奪三振。六回に連打を浴びて１点を失ったが、雨が激しく降りぬかるむ中、大きく崩れることなく完投した。高嶋監督は「力んで投げず、変化球でうまくしのいだ」と評価した。

　次戦は大会７日目の第３試合で、興南（沖縄）―関西（岡山）の勝者と対戦する。

智弁和歌山００１０５００００｜６

高 　岡 　商０００００１０００｜１