架線トラブル:山手線2時間不通 4700人閉じ込め

2010年3月23日 20時19分 更新:3月24日 0時56分

架線トラブルの影響でJR目白駅に停車した車両からはしごを使って脱出する乗客ら=東京都豊島区で2010年3月23日午後9時20分、内藤絵美撮影
架線トラブルの影響でJR目白駅に停車した車両からはしごを使って脱出する乗客ら=東京都豊島区で2010年3月23日午後9時20分、内藤絵美撮影

 23日午後7時20分ごろ、東京都豊島区のJR山手線目白駅付近で架線トラブルがあり、同線の内・外回りや、並行する湘南新宿ラインの全線、埼京線の大崎-大宮駅間で運転を見合わせた。約2時間後に山手線外回り、さらに1時間後には内回りが運転を再開した。午後10時44分には埼京線と湘南新宿ラインも全線で復旧した。このトラブルで60本が運休するなどし、約26万人に影響が出た。

 警視庁目白署によると、目白駅構内にあるパラボラアンテナからホームの屋根づたいに延びているケーブル(直径約1.5センチ、長さ約50メートル)が、山手線内回りの架線と絡まってぶら下がっていた。隣を走っていた埼京線下り電車の運転士は「上から何かが落ちてきた」と話し、緊急停車した。ほぼ同時に停電が発生した。垂れ下がったケーブルが電車のフロントガラスにぶつかった可能性がある。

 JR東日本によると、新宿-池袋駅間付近に電車計3本が立ち往生し、乗客約4700人が閉じ込められた。このうち目白駅付近の埼京線下り電車は乗客約1500人を乗せたまま1時間40分立ち往生。その後、乗客は線路に降ろされ、目白駅ホームに向かったが、全員が出るまでにさらに約1時間かかった。東京消防庁によると、5人の女性が気分が悪くなるなどして救急車で搬送された。

 JR東日本によると、ケーブルは昨年1月、駅構内で乗客がインターネットを利用するために設置。同じケーブルが首都圏の111駅に設置されている。【樋岡徹也、石丸整】

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