【ワシントン=大石格】米オバマ政権が米軍普天間基地(沖縄県宜野湾市)の移設問題で、2006年に日米が合意した同県名護市辺野古沖に移す現行案の履行か、普天間の継続使用かの二者択一を日本に求める方針であることが20日、分かった。鳩山政権が検討中の米軍キャンプ・シュワブ(名護市)陸上案などは「過去に検討済み」として応じない。新たな選択肢を米側が受け入れないことで、日米交渉の難航は必至。同盟関係を深化させるための協議の行方にも影響しそうだ。
この方針は28日ごろワシントン入りする岡田克也外相が日本政府案を提示した場合の対応について、ホワイトハウスと国務省、国防総省が非公式に意見交換する中で固まった。
普天間移設、袋小路に
政府、県内2案軸に調整へ 米も地元も拒否
鳩山政権はますます袋小路に入った。政府は米軍キャンプ・シュワブ(同県名護市)陸上部など2案を軸に最終調整に入る構えだが、米国や沖縄県の反対覚悟で正面突破するかどうか厳しい判断を迫られる。政府案とりまとめの期限は3月末。「曲折の結果、米軍が普天間基地を継続使用する」との見方も出てきた。
「3月中には当然、政府としての考え方をまとめる」。普天間問題について鳩山由紀夫首相は20日、都内で記者団にこう強調した。23日にも開く協議には平野博文官房長官、岡田克也外相、北沢俊美防衛相に首相も加わって普天間問題の詰めの作業に入る。
期限守れぬ恐れ
政府が有力視するのは(1)米軍キャンプ・シュワブ陸上部に、500メートル級のヘリコプター離着陸帯か1500メートル級の滑走路を建設するシュワブ陸上案(2)勝連半島の米軍ホワイトビーチ(同県うるま市)沖合に埋め立て滑走路を建設するホワイトビーチ案――の2案。いずれも沖縄県内だ。
防衛省幹部は「鳩山政権は自民党が議論してきた移設の経緯を学んだ結果、ようやく県外や国外への移設は難しいと分かってきた」と解説する。しかし、どちらも米国は拒否する方針で、日米交渉の展望は開けない。
地元の合意取り付けも難しい。シュワブ陸上案には仲井真弘多知事が受け入れ困難と表明し、稲嶺進名護市長も反対を明言している。ホワイトビーチ沖合案はうるま市議会が反対の意見書を全会一致で可決した。
ホワイトビーチ案では、那覇に駐屯する航空自衛隊などを移し、軍民共用の那覇空港を完全民間化することも検討している。ただ周辺の環境影響評価(アセスメント)が必要となり、完成に約10年かかる。2014年の移設期限の履行が困難になるという問題もある。
移設案をまとめて交渉したとしても、結局、日米が合意したキャンプ・シュワブ沿岸の現行案か、普天間継続使用に落ち着くのではないか――。こんな見方が政府内で浮上しているのもそのためだ。「米国が期待しているシナリオ」とも言われるが、仮に普天間の継続使用となった場合でも、課題は山積だ。
継続にも難関
政府は普天間基地継続使用も想定し、米軍のヘリコプター訓練を県外に移転したり、ヘリ拠点を県外に移す案の検討を始めている。危険軽減策を進めて理解を得る考えだが、自治体などとの調整は難航も予想される。日米両政府が普天間代替施設の建設と「パッケージ」と位置付けた在沖縄米海兵隊のグアム移転にも影響が出る可能性もある。
鳩山政権が被るダメージははかりしれない。首相は昨年の衆院選で普天間基地の移設先について「最低でも県外」と訴えた。今年1月には「(普天間に)戻ることは基本的には選択肢ではない」と継続使用を否定する発言もしている。
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