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【格闘技】

菊野が弘中にKO勝ち ライト級第3の男に浮上

2010年3月23日 紙面から

◇DREAM13

 ▽22日▽横浜アリーナ▽観衆1万3712人

 日本人ライト級の第3の男を決めるワンマッチで、三日月げり名人の空手家・菊野克紀(28)が弘中邦佳(33)を1回1分26秒のKO勝ち。王者青木、NO・2の川尻に続く第3の男に躍り出た菊野が、ライト級戦線の台風の目になる。

 予告通りに“一撃”で決めた。菊野が86秒で弘中を沈めた。1回、左の三日月げりが弘中のボディーにめり込む。一瞬、弘中が体をくの字に曲げた瞬間を見逃さなかった。すかさず、右フックでアゴを打ち抜くと、弘中はグニャリと崩れ落ちた。

 「三日月げりの手応え? 正直、集中していたので、あまり、覚えてないんです」

 勝つと負けるでは、天国と地獄の差があった。前日の会見で「必ず、一撃をお見せします」と宣言した菊野だが、1週間前までは、“恐怖”に震えていた。

 「前回のアルバレス戦で負けているんで、今度、負けたら、DREAMの舞台から降ろされるだろうし、ボクの幻想もなくなる。何より、ボクの生活そのものが苦しくなっていた」

 しかし、直前になって、1冊の本に出合い、開眼。「すべての恐怖と向き合った上で、相手のアゴとレバーを打ち抜くことだけに集中し、ワクワクするような気持ちをつくった。イメージ通りに戦えた」という。これで、王者・青木に一歩近づいた。三日月げり名人VS関節技の鬼。実現すれば、大一番になる。(竹下陽二)

 

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