ニューヨーク(CNNMoney)
トヨタ自動車は米カリフォルニア州で現地時間の15日午後に記者会見を開き、ハイブリッド車の「プリウス」が同州で急加速したとされる問題について「運転者の説明は検証結果と矛盾する」と言明した。
この問題ではプリウスを運転していた男性が「高速道路でスピードを上げたらアクセルペダルが元に戻らなくなり、ブレーキを踏んでも減速できなかった」と訴えており、トヨタは米運輸省道路交通安全局(NHTSA)と共同で、このプリウスを検証。その結果をまとめた暫定報告書を幹部が記者会見で発表した。
暫定報告では、もしも男性の言う通りにブレーキとアクセルペダルを同時に踏み込めば、エンジン出力は減退すると説明。この男性のプリウスと、同じモデルの別のプリウスの両方で行った実験では、この機能は正常に作動したとしている。
さらに男性のプリウスには、エンジン全開で走行しながらブレーキをかけた場合に生じるようなダメージもなかったといい、「ブレーキをかけても停止できなかったという主張は、車の基本設計および検証結果と矛盾する」とした。
トヨタ幹部によれば、車載コンピュータのデータからは、男性がこの出来事の間、ブレーキとアクセルペダルを交互に少なくとも250回踏んでいたとみられることが判明したといい、「この出来事に関する男性の証言は、さらによく調べる必要があることが分かった」と結論付けている。