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伸び率が下がった中国の国防予算/他国と似た傾向
中国の今年度の国防予算は前年度より7・5%増え、5321億元(6・9兆円)と発表された。伸び率が10%を切るのは22年ぶりだが、これは高度成長期の日本と似た形だ。日本の防衛予算も1961年から79年までの19年間、65年の9・6%を除いて2ケタ成長を続けたが、80年に伸び率は6・5%に低下した。母数が大きくなれば成長率が下がるのは自然で、中国国防予算の伸びも今後ときに10%以上になることがあっても、全体的には鈍化の方向だろう。中国の公表国防予算は88年に215億元だったから、22年間で額面は24・7倍になったが、その間に物価は約3・5倍だから、実質的には約7倍だ。日本の場合、60年から82年までの22年間だと、防衛予算は額面で16・5倍、実質で約3・9倍の増加だった。
高度成長期にGDPが急増し、税収が拡大すれば軍の予算も増えるのは自然の勢いだ。韓国では日韓基本条約が結ばれた65年から87年までの22年間に国防予算は238億ウォンから4兆7170億ウォンへと198倍の増大を示した。激しいインフレもこの一因だが、ドル換算でも31倍だ。台湾も同じ期間に国防予算が58億台湾元から1759億台湾元へと約30倍、ドル換算で約27倍に拡大している。だが予算の増加と戦力の増強は必ずしも正比例しない。高度経済成長の中で、民間の生活水準が向上すれば、それに合わせて将兵の給与や食事、衣服、兵舎も改善の必要があるし、近代化、特に電子装備の高度化は兵器の単価を急騰させるから数的には減少になることが多い。例えば航空自衛隊が60年代に取得したF104戦闘機は1機約4億円だったが、70年代のF4EJは20億円以上、80年代のF15Jは110億円になり、70年代に500機を超えた日本の戦闘機数は今では約360機に減った。
中国の戦闘機は20年前約4000機だったが現在は1300機台に激減した。潜水艦も90余隻が60余隻に減っている。数は減っても性能の向上で全体的な戦力は向上するが、装備の更新はどの国も行うから、時期に若干の差はあれ、おおむね相殺される要素だ。90年代には台湾軍の近代化が急速に進み、中国が追いついたというところだ。各国の軍備を論じるには相対的視点が必要なのだ。
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