【メガリスワンダリング】トランスフォーム・ブレイカー!

<オープニング>


「……『さまよえる舵輪』が変形した」


 早春。細く開けた窓から放課後の教室に、春を感じさせる風が吹いてくる。心浮く匂い。
 だが室内の空気は硬質であった。やっとの思いで逃げ帰り、すっかり憔悴した様子の10人と、冗談だとすればあまりに悪趣味な古本・亮親(中学生運命予報士・bn0258)の発言に誰もが言葉を失っていたのだ。
 配られた報告書に目を通し、再び絶句する能力者たち。
 曰く、メガリス『さまよえる舵輪』が変形し、ロボットの形態を取った――。
 いっそ冗談ならと思う展開であった。色をなくすもの、燃え上がるもの、種々の反応に教室が静かに沸き立つ。
 沈黙の満ちるタイミングを見計らい、亮親はゆっくりと口を開いた。どこか厳かに、良く通る声で、決然とした表情で。
「……生身でロボ退治って格好良くねえ?」
「そこじゃないよな!?」
「そこだろロボだぞ俺が能力者だったら一も二もなく殴りに行くよ生身だよ20メートル近いものごっつい鋼の塊相手に死力を振り絞って戦えるんだよ!!?」
「一息に言い切った!?」
「紆余曲折を経て最終的に舵輪を核に組み上がる巨大ロボ! メガリスがメガリスなだけに彷徨っちゃうロボ! ふらふら街に降りていく巨大ロボを生身で食い止める俺たち! いっそ腰布一枚と素手のみで撃破するぐらいの勢いでぶつかる鋼と詠唱兵器とどろく咆吼熱血炸裂驚天動地銀誓館は世界の風よ!! はっはー!!」
「真顔だ!!」
「ダメだ! こいつダメだ!!」
「不満かよし分かったこれでいこう、『俺に良い考』」
『死亡フラーーーーーーーグ!!』
 総ツッコミであったという。
「いや待て、これはある意味人事では!? 生存フラグかも知れんぞ!?」
 ちょっとした論争になったという。


 事の重大さ台無し甚だしいやりとりを更に数分ほど続けた後。
「場所は、前回と同じ山の中だ。今から行けば夕方ぐらいには着くかな」
 がりがりと黒板にメガリスロボの絵を描きながら亮親が説明を始める。
「トラック形態の時と同じように、ふらふらしながら都内を目指してる。あんまりこんなことはいいたかねえが、もし仮に万が一、否、億が一今回取り逃がしたら」
 おそらく、過去に類を見ない大惨事となると亮親は苦々しく言う。東京都内に侵攻されただけで被害は凄まじいものになるだろうと。
「メガロボは半ば、幽霊船みたいな状態になってるな――妖獣をメインに、メガロボを守るようにゴーストがわんさか集まってきてる。そうだな、30か、40か」
 とにかく膨大な数だと告げる。もはやちょっとした戦争レベルの話になりつつあることに、能力者達は息を潜める。
「メガロボに攻撃を通すには、まずこいつらをどうにかしないといけない。けどここで問題が、もう一つ」
 メガリスロボのすぐそばに、デフォルメされた家を描く。
「俺たちがドンパチやってる間にも、メガロボは『進んで』る。クソッタレなことに、今回の戦場は山の中でも限りなく人家のある方向に近い」
 山の中にある、小さな村落。
「……それって」
「妖獣どもにだけかまけてたら、メガロボが村落に侵入する可能性が出てくる」
 そうなれば村が蹂躙される、と。
「人数を割いて、妖獣たちの壁に、死力を尽くして『穴』を開けるしかない――はっきり言って命懸けになると思う」
 自らの身を挺して、メガリスロボへと通じる道をこじ開けるチーム。
「メガロボをそれなりにぶん殴れば、少なくとも進行は止まるはずだ。そこからが勝負なんだが……」
 ふいに、言いよどんだ。
「真っ向勝負を挑んでも、勝てるかと言われたら、微妙だと俺は言う」
 身も蓋もない言い方に唖然とする能力者達。
「……どうしろと?」
「肩の、所になあ。メガロボの」
 とんとん、と自分の肩の辺りを指した。
「コンテナの時に開いてた、穴がまだ開いてるんだ。そこから運転席――っつうかコクピットって言うかブリッジって言うか、ともあれ『さまよえる舵輪』のある場所に直通してる」
 核は、さまよえる舵輪。
「奪い取ればロボは止まる……止まるけども」
「どうやってそこまで上るんだよ」
「それなんだよなあ……あちらさんだって行動はするわけだし」
 ふーむ、と顎に指を添える。
「上ること自体は、足に取り付くことさえできればなんとでもなる。例えば地上で、メガロボを陽動とか足止めとかお前の母ちゃんでべそーとかそんな感じのことをやれば」
 あるいは、目があると。
「ま、内部は内部で楽には進まねえけど」
「だろうな……」
「なんつーの、機械の……マニュピレーター? あれっぽい触手が舵輪を守ってる」
 端から期待してなかったと言う顔の能力者達が、さらにげんなりとした顔になる。
「どこもかしこも、抵抗は激しい。どこか一カ所でも崩れたら、そこから雪崩打って戦況が変わっちまう可能性だってある」
 状況の何もかもが不利。万が一敗北すれば未曾有の被害すら出す可能性がある。
「だけどあんたたちは、それでもここにきたんだろう?」
 こつこつと教卓をはじく。恐怖を紛らわせようとでも言うように。
「……その双肩に何を背負うとか、何のために戦うとか、そう言うことは俺が聞くだけ野暮ってもんだ」
 血まみれで、泥まみれで、這いつくばってもその意志ひとつで、死線を凌駕する力を行使する、そのことの意味など今更言うまでも聞くまでもないだろうと。
「とにかく中途半端が一番ダメだ。やるんなら全身全霊その存在の全てをかけろ――魂燃やしてぶちかませ。なあ、だってそうだろう?」
 三白眼を生意気に細める。口辺にふてぶてしい笑みを浮かべ、亮親は大仰に両手を広げた。
「俺たち以外の誰にこんな」
 ――こんな窮地をひっくり返せるってんだ?

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参加者
雪女・つらら(薄幸の雪妖精・b14292)
百地・凛花(片隅の撫子・b15564)
小早川・奈々(シトラスアナイアレイト・b16673)
藤堂・修也(宵闇のディアボロス・b18705)
常川・丈志(土蜘蛛・b18978)
南雲・茜(サムライバニー・b19200)
高天崎・若菜(土蜘蛛の大黄龍将・b19366)
九重・美珠(土蜘蛛クノイチ・b23706)
上尾・亜衣(まいねーむいず・b25928)
霧生・杜生(昼行灯・b26733)
紗白・すいひ(幻日の紡ぎ手・b27716)
菰野・蒼十郎(小者で弱くてヘタレな三拍子・b30005)
芽野・孝宏(高校生黒燐蟲使い・b32010)
御笠・繭(彷徨う小蜘蛛・b33522)
菫埜・みか(禍攘イシ聖標・b34308)
アリシア・カナード(高校生科学人間・b34622)
八伏・椛(メイプルワイズ・b37345)
国府津・里香(踊る焔の女郎蜘蛛・b38820)
綾島・八雲(来来漂飄・b39097)
巳賀・圭一郎(中学生除霊建築士・b41544)
イグニス・ランフォード(近接武術師・b42985)
柏野・一樹(アクセルエッジ・b43711)
水蛭子・椿(神に棄てられし魔性の歪・b44748)
佐々・ささら(夜明けを告げる流星・b46783)
東・吉乃(魔弾術士・b53063)
人間・非(ラルゴアルゴリズム・b54020)
榊・祐(ママはフランケンシュタイン・b57309)
旋風寺・凱(勇者咆哮マイトガイガー・b58135)
川辺・結花子(夢現を彷徨う者・b60907)
水原・風戯(乱れ雪月花・b64135)



<プレイング>

プレイングは1週間だけ公開されます。

雪女・つらら(薄幸の雪妖精・b14292)
【心情】
……本番ですね。
変形することが予め分かっていたのなら、対処は可能だっただけに残念です。
二度の回収に失敗したわたしたちは、とんだ道化ですね。

とにかく、メガリスロボの侵攻をここで阻止せねばなりません。
全力で挑みましょう。

【班】
妖獣班所属

【行動】
妖獣軍団の対処に当たります。
白燐光で周囲を照らします。

まずは妖獣数を減らさないと突入班が進めないので、全力で排除します。
吹雪の竜巻から優先的に使用。消費した後、白燐拡散弾を使用します。
周囲の味方の状態を確認し、治療が必要な場合は白燐奏甲を使います。
メガリスロボにはE麻痺があるので、白燐奏甲は無闇に使用せず、必然に迫られた場合(回復させないと戦闘不能になる可能性が高い)時に使用します。

突入班を突破させることを最優先事項とする。
妖獣軍団を出来る限り迅速に排除して、メガリスロボへの道を作ります。

百地・凛花(片隅の撫子・b15564)
そういえば、以前に一度だけ関わったメガリスゴースト事件が、「さまよえる舵輪の」の回収だったかしら。
今度は、本体の回収に関わることになるとはね。
それに、美珠(b23706)と繭(b33522)とは付き合いが長いから、困っている時は助けてあげないとね。

◆所属
【足止め班】

◆行動
メガリスロボの足止めがメイン。
妖獣軍団の内部を突破するときは、アビリティは温存。
突入班がメガリスロボ内部に突入する為の援護に徹する。
ミストファインダーの使用は深手を負うまで堪え、瞬断撃による攻撃をメインに行う。
「攻撃は最大の防御。回復に行動を費やさせれば、当然攻撃は来ないわ!」
突入班の中に繭がいるので、突破口が開けたら声を掛ける。
「今よ、繭!」
突入班へのメガリスロボの攻撃は、自分が受け止める覚悟で戦う。
「……わたしが倒れても、みんなが突入できさえすれば……!」

瞬断撃を使い切ってから、水刃手裏剣へ。
全ての攻撃アビリティを消費してからは、詠唱兵器による通常攻撃を行う。

小早川・奈々(シトラスアナイアレイト・b16673)
小早川奈々です、よろしくお願いしますっ

【目的】
メガリスロボの撃破と『さまよえる舵輪』の奪回

【心情】
なんといいますか…やりたい放題な感じですね
とはいえ!変形しようが変身しようが、退くわけにはいきませんっ
きっちり止めさせていただきますよっ

【行動】
●班分け
メガリスロボ足止め班

●戦闘
近接戦闘と壁役です
作戦を通じて、みなさまと声を掛け合いながら連携して行動します
特にロボへの攻撃時は、なるべく多くの方と連携して、大ダメージを狙いたいですね

武器がホームランバットですので、妖獣軍団突破時の攻撃方向には注意します
ロボのいない方向に吹き飛ばすよう心がけたいと思います

【対妖獣班B】の砲撃後【対妖獣A】【突入班】といっしょに妖獣軍団に突撃して
一点集中突破でロボにとりつきます

ロボにとりついてからは、妖獣は妖獣班のみなさまにお任せします
わたしはメガリスロボの動きを封じ、突入班がロボの中に入れるようにすることと
ロボに村を襲わせないようにすることを最優先に行動します

「身長57メートルくらいはないと、わたしたちを蹴散らすなんてできないですよっ」

アビリティは妖獣戦では温存、ロボに対しては全力全開で使っていきます
獣撃拳で大ダメージを与えて、足止めしたいですね
吸血噛み付きはHPの半分以上のダメージを負ったときに回復狙いで使います

●戦闘後
メガリスロボが停止したら、ぺたん、と座り込みたいと思います
「と、止まった…?」

藤堂・修也(宵闇のディアボロス・b18705)
【心情】
ったく、今度はロボかよおい
つくづく予想外ばかりの事してくれるなあのクソメガリス。
だがいい加減うざってぇ事この上ねぇんでな
あの妙なロボット共々叩き潰してやるよ…!

【行動】
とりあえず敵が多いんで班分けして行動
俺は突入班
妖獣は倒すのは他に任せて俺らはロボの元まで全力で移動して突っ切る。この時ついでに黒燐奏甲を使っておく。
どうしても邪魔な奴がいれば通常攻撃。
突破したら足止め班の連中に妖獣が行かないように壁を作って妖獣を迎撃。
この時も通常攻撃。
妖獣班の奴で壁交代出来る奴がいるならそいつに任せてロボの方に
ロボが止まってなかったらロボに通常攻撃、止まってたら肩口の穴によじ登って侵入するぜ。

内部の触手との戦闘開始時点で黒燐奏甲が切れてたらかけなおす。
隊列は後衛…出来る限り他の奴と一直線に並ばないように注意して位置取りをするぜ
その後は触手の数が多く、味方が攻撃を仕掛けてる触手が射程内に入る…そういう場所目掛けて黒燐暴走弾を撃つ。
HPが30%以下になったら黒燐奏甲を再使用する。
触手が残り1,2体になったらメガリスの元に向かい、メガリスを攻撃して確保する。
こちらが残り3人以下になったら出入り口の近くにいる奴に外に援軍頼みに行かせる。
その間、こちらは触手の足止め。
それでも駄目なようなら…触手突っ切ってメガリスを攻撃しに向かう。

【終了後】
ったく、結局随分因縁続いちまったな
まぁ、楽しめたからいいけどな

常川・丈志(土蜘蛛・b18978)
がんがん戦わなくては。
…それにしても、ロボの元がトラックでよかった。万が一にも黒塗りでスピーカーつきの、旗がついたあっち系だった場合は…。

【対妖獣班】のB班に所属

基本的にあまり移動せず、妖獣を表立って押さえつけることに努める。

列の最前線に入って、近接攻撃が可能なようにする。
ただし、範囲攻撃や遠距離の攻撃を持っていないので、妖獣の群れに穴を開ける作戦の邪魔にならないように、最前列の端の側にいる。

最初の攻撃は、メガリスロボへの突入のための一斉攻撃が行われるので、その合図である「いっせーの」という合図と共に攻撃を行う。

とにかく最初に紅蓮撃奥義を発動させて、やたらと数の多い妖獣達を一体でも減らすことと、逆に敵を一匹でも自分へと注意を移すことで作戦の要となる群れの中央の貫通の成功率を上げることに努める。

「早く魔炎に焼かれて消えちまえ、このでくの坊共!!」
リリスからオジサンとか言われたら、
「19だよ、畜生」
と涙目で回答します。

陣形が予定通りの展開が出来なく、敵味方の陣形が崩壊した場合で、指揮を取る人の声がなかった場合、

「妖獣を押さえると決めた奴は妖獣を、ロボを相手する奴はロボへと向かえ!!」

と気休め程度だろうけど、叫んでみる。

メガリスロボが撃破出来た場合は、撤退の合図があるまで敵の攻撃を続けようとする。
撤退の合図があった場合は、負傷者を担いで移動する。

南雲・茜(サムライバニー・b19200)
「さっすがメガリスっ! もー、戦闘機になってもおどろかないうさー」
 さすがに空中戦は無理だけど。

【作戦概要】
『妖獣班』『足止め班』『突入班』の3班に分かれる。

『妖獣班』は突破口を開き、その穴に向かって『足止め班』と『突入班』が突撃。
『足止め班』はそのままロボのところに。『突入班』は『足止め反』を守るように壁になって妖獣に攻撃を加える。
『足止め班』はロボに攻撃。ダメージを与えて足止めをする。
『妖獣班』のうち数名が『突入班』と入れ替わる。妖獣をはさむように。
『突入班』が足を止めているロボに近づいて登り、メガリスを奪取する。

 齟齬があれば、そちらに従う。

【戦闘】
『足止め班』を担当。
『妖獣班』の空けた穴に向かって突撃。穴が不完全なら、通常攻撃で妖獣をなぎ倒して突き進みます。
 ロボまでたどり着ければ、接近して黒影剣を。ロボが移動したら接近して黒影剣を。黒影剣の残数がなくなれば通常攻撃を。
 HPが400を切ったら旋剣の構えで回復。
 マヒしている人がいたらその人にヘブンズパッションを。
 撤退なんてしません。戦闘不能になるまでロボを殴ってます。
 
【セリフ】
一人称:あたし
二人称:名字+さん
語尾に「うさー」や「だぴょん」がつきます。

イグニション時:
「らすとばとるっ! ファイト、だぴょん!」
ロボ攻撃時:
「巨大建築物はシューティングの華っ! …3面ぐらい?」
吹き飛ばされた時:
「まだまだっ、負けないぴょん!」

高天崎・若菜(土蜘蛛の大黄龍将・b19366)
【トランスフォーマー】
メガリスロボですか。乗り物がロボット変形とは、まるでどこぞの映画の様ですね。
とは言えそんな暢気な事を言っている場合ではありませんね。
ゴーストには変わりないのですから、速やかに始末するまでです。

「…正念場。死力を尽くしましょう。」
メガリスが、かかってますからね。

【マシンロボレスキュー】
私は妖獣担当のA班で。
まずは目標に向かい行軍。前方を警戒し、妖獣の姿が見えた所で、(移動後を考えても)攻撃の届かない位置であれば接近しながら黒燐奏甲を自分に。
範囲内に捉えたら接近即攻撃、以後は妖獣達の壁となり迎撃を。基本はノーガードの構えで相手の攻撃を誘います。

攻撃は全力!紅蓮撃で!
「お手伝いでもしましょうか…但し、微塵も残しませんよ?」

封術やロボのEマヒは、後方からの回復に期待します。
後は回数が尽きるまで只管紅蓮撃で手近な妖獣を攻撃です!
ただそれでもHPに不安がある時(防具HP0)は、黒燐装甲での回復を…。

攻撃優先は(移動可能範囲に居る事を前提に)、
一撃で倒せそうな敵>回復を行う敵>状態異常攻撃を行う敵>その他
を目安に。

妖獣達残数が数匹程度になったら足止め班の援護に合流です。
やる事は変わりませんが。
それに加えて、戦闘不能になった人の戦域離脱輸送も行います。紅蓮撃が尽きた場合はこちらを優先ですね。

【日本ブレイク工業】
突入班、ロボ内突入後
「ロボへのレールは敷き終わりました…後は、頼みましたよ!」

九重・美珠(土蜘蛛クノイチ・b23706)
◆心情
今度は失敗は許されません。
何が何でも回収して帰らなければ……。
逃げ帰るのは、もう二度と御免です。
あんな思いは二度としたくありませんから。
笑えない笑い話ですよ、前回は。

凛花さんも応援にきてくださいました。
必ず回収して帰りましょう。

◆行動
戦闘時に邪魔にならないように、腰に灯りを吊り下げる。
妖獣殲滅班に所属。
赦しの舞による回復が中心。
余裕がある状況で、水刃手裏剣で妖獣を攻撃する。

不用意にメガリスロボには近付かず、味方の援護に徹する。
祖霊降臨はやむを得ない状況でのみ使用。
状況の把握に努め、回復が必要な味方を発見したら、サポートの千種さんに知らせて回復をお願いする。
味方がバッドステータス状態に陥った時は、最優先で赦しの舞を舞う。
メガリスロボに対して畳みかける必要がある場合は、水刃手裏剣でメガリスロボを攻撃する。

◆戦闘後
「お疲れ様でした。今度こそ、本当に回収できたんですよね?」
これでやっと、胸を張って帰れます。

上尾・亜衣(まいねーむいず・b25928)
●心境
い、いざ目の前にすると大きくて怖いけど……今は早く倒さなくちゃ!

●戦闘
妖獣軍団が射程範囲に入ったところで行動開始
私は足止め班として行動するの
対妖獣班の攻撃で薄くなった妖獣の壁を、一点突破で一気に進攻
移動後は術式の通常攻撃、止まった時には雑霊弾で攻撃するね
孤立しないように皆にしっかりついて行かなくちゃ
モーラットのぴーぴには、私の後ろについてペロペロなめるで回復役をしてもらうよ

妖獣の群れを突破したら、メガリスロボット改めメガロボの方へ
私は班の後衛だけど……前の人とメガロボの直線状には並ばないように立ち位置を気を付けるよ
後はメガロボに全力攻撃!
弾数が尽きるまでは雑霊弾を、もし尽きたら仕方ないから蛇鞭の射撃でいくよ
なるべく相手の移動を邪魔するように、同班の人とタイミングを揃えて畳み掛けてみるね
「うぅ……止まってー! 踏まれてぺたんこは嫌だもん!」
ぴーぴは同じ後衛で引き続き回復をお願いっ

メガロボの動きにはいつも注意しておくね
攻撃の予備動作とか進退の予兆とかに気付いた時は、声を上げて皆に警戒を促すよ

戦闘不能時には、なるべく自力でメガロボ射程から安全な場所に退避
戦える程度の怪我なら仲間の支援を信じて退かない
私に出来る事少ないから、せめて全力で行きたいの
ここで退いたら終わりだもん、相手が巨大ロボだって負けないんだから…!

メガリス奪取後は、余力があれば残った妖獣達を出来るだけ倒しておきたいな

霧生・杜生(昼行灯・b26733)
銀誓館学園能力者対メガリスロボと妖獣軍団

まるで春休みの子供映画みたいですが
普通の人にみせるわけにはいかんので がっつり此処で終わらせるように頑張りましょか

事前の作戦で自分は妖獣砲台班のB班

始まりましたら暴走黒燐弾奥義(以下暴走弾)を他の仲間と一緒に
妖獣軍団の壁に穴を開けるように皆と一点集中して
「いっせーの」と撃つです

その後 壁役交代まで暴走弾で援護射撃
交代を見届けたのち通常攻撃をしながら移動し
範囲を狭めて妖獣を抑え込みにかかります
「此処は我等に任せて先を、御武運を」

さてここから大仕事でございますよ

ロボに向かった仲間達に妖獣が向かわないように
囲まれて敵が多いようなら暴走を発射 
もし自分の近距離に軍団の中心的妖獣や
ロボ方面に向かおうとする妖獣が近くに居たならば
「あなた達の相手はこちらですよ」と
紅蓮撃奥義でどかんといきますよ
通常攻撃の場合は吹き飛ばしてしまうかもを考えて
ロボ方向に飛ばさないようになるべく注意
遠ければ暴走弾で もしタイミングが悪い場合は
向かう妖獣がいる事を他の仲間に大声で知らせます

限りある紅蓮撃なので使い所は絞っていく所存


もしも妖獣を抑えきれて余裕ができたり、もしロボがこちらにきたら
攻撃を加えたい所
暴走弾、紅蓮撃が残っていれば惜しみなくロボの牽制を。

さりとて役目は妖獣抑えなので妖獣が残っている限りは
武器を構えて身体を張って弁慶の仁王立ちも辞さない覚悟で
持ち場死守に徹する覚悟

紗白・すいひ(幻日の紡ぎ手・b27716)
●心情
ほんとにロボだ。子供の頃を思い出すよ。
合体ロボじゃないのがちょっと残念だけどね。

情景はコミカルなのに状況はシリアス…。
なんとしても被害出る前に止める。覚悟はいつだって出来てる。

●行動方針
私は足止め班。回復担当。
基本的には仲間バッドステータス(以下、BS)回復や全体回復を優先。

想定作戦と状況が大きくかけ離れた場合も考えておく。戦況をよく見て。
他班のフォローや、攻撃・壁役に移ることも視野に入れて。最善を尽くす。
「皆落ち着いて。周りを見渡して!」一番大事なのは村を守る為に。舵輪を奪う。

●作戦
仲間と足並みを合わせる。

他班が妖獣軍団の壁を突破を次第、足止め班は速やかに移動しロボの方向へ。
移動に支障が出ない場合は通りすがりの敵にPブロウ改。

立ち位置:ロボ本体から4〜6m離れた位置。下記の3項目も考慮。
>敵の少ない位置。ロボの目線にも入らないとなお良い。
>足止め班(+他の班)の仲間多数を半径20m以内に含む位置。
>一樹君の位置と(ロボを挟み)反対側に。

その位置で浄化の風を使う。「休んでる暇は無いよ!」
他のBS回復者とのタイミングはわざとずらす。
BS状態の仲間が少なく怪我人も少ない場合はロボにJウインド改。

・ロボの移動に対する対応
ロボが移動した場合は追いかけながら再度、上記「立ち位置」に移動する。
但し足止め班にBS状態の仲間が大勢いる場合は浄化の風を使ってから移動する。

・全アビ消費後
神秘以外の通常攻撃による近接戦闘。

菰野・蒼十郎(小者で弱くてヘタレな三拍子・b30005)
・心情
さまよえる舵輪て取り憑いて操作するだけの筈やんな
……何でロボにまで進化させとんねん!?
とかゆー普通の突っ込みしとる暇もあらへんわ
ロボなっても止めやなあかん代物やし

・呼び方
名前+はん
名前+やん

・能力者軍団の開戦
わい突入班として行動や
まず白燐光灯らせて
妖獣班が遠距離集中攻撃するん待とか
それで出来た妖獣の壁の穴に突撃して
近接攻撃で穴突破や

穴突破したら突入班で
ロボへ近づく妖獣に対して壁築こ
妖獣班が壁築き直すまで地獄の叫び撃ったろ
「こない集まって、戦隊モンの戦闘員かいな!」

妖獣班で壁築き直したら
発破掛けて突入班はロボの方へ行こか
「ほな任せた、倒れた人が購買か食堂で奢るんやで?」

足止め班がロボ止めとる内に
白燐光消してこっそりロボに近づこ
ロボの脚登ってコンテナ内へ侵入や

侵入出来たら白燐光灯して
HP半分以下の人白燐奏甲で回復させながら移動しよか

コクピット着いたら戦闘開始や
基本レーザー撃つ触手から
直線に並ばへんよー位置取りしよか

瀕死>回復>レーザー>ドリル
の触手から狙て呪詛呪言撃っとこ
「気張ってくれとる皆の為にも、負けられへんて!」

HP半分以下の人居ったら
位置取り気ぃ付けて発破掛けつつ白燐奏甲で回復させよか
「こないな所で倒れとったら、進級進学出来へんで?」

触手全部倒してメガリス取れてへんかったら
メガリス叩いて剥がしたろ
「彷徨ってばっか居らんと、エエ加減止まりぃや!」

最後まで諦めへんで、頑張ろか

芽野・孝宏(高校生黒燐蟲使い・b32010)
巨大ロボは男の子の夢ですが大物を小兵が倒すってのもまた浪漫
力を合わせてジャイアントキリングを成し遂げようじゃないですか

俺は共通作戦によるところの妖獣A班
まずは妖獣の群れに黒燐弾奥義を撃ち込んで、足止め・突入班の進む道を拓く
敵を射程に入れてから合図を待って妖獣班で一斉に攻撃ができたらいいね
敵がうまいこと寄ってこない場合は味方全員でとりあえず突っ込んで
それから作戦に沿って行動開始でいいんじゃない
俺喜んで先陣に立つよ!

突破支援の次は壁役となっている突入班と交代するべく俺たちA班も群れに突入だ
B班の援護で開いた穴を突いて立ちはだかる敵は通常攻撃で排除しつつ
敵を倒すことには固執せず、誰一人孤立することなくA班全員で仲間との合流を目指す
どちらを向いても敵。いいね、燃えるじゃないか
でもA班少なくて単騎駆け状態はカンベンな
交代が遅れてうまく足止めできないと始まらないし突入班が消耗し過ぎてもマズい
だから妖獣班の皆、気合入れて前に出ようぜ!

合流して壁役を交代してからが本当の地獄の予感がするんだ
足止め班の背を守って一歩も退かぬっつーか、下がってもロボだしここが死線
やられる前にやるつもりで群がる敵を黒燐弾で一匹でも多く消してみせる
足止め班に手を出そうとする敵を優先して巻き込みたいね
B班がこちらに寄せてくる等、耐えしのげば光明が見える場合もあるだろうから
その時は奏甲で強化回復、味方の援護をして文字通りの壁となろう

御笠・繭(彷徨う小蜘蛛・b33522)
■心情
繭、やられたらやり返す。
この間は何で逃げた? 繭はまだ戦えた。
繭は怒ってる。
今度は絶対に舵輪持って帰る。

■準備品
ヘッドライト

■所属班
メガリスロボへの突入班

■行動
赤手による通常攻撃で妖獣を蹴散らしながら、メガリスロボに接近。
足止め班がメガリスロボの足止めをしてくれると信じ、それまでは無茶な行動はしない。
突入可能になったら一気にメガリスロボの内部へ突入。その歳に、森羅呼吸法で自己強化。
E麻痺があるので、外では無闇に自己強化は行わない。

「ニョロニョロ覚悟する」
触手の数が多いうちは獣撃拳を使って攻撃。
「舵輪発見。でも、ニョロニョロが邪魔」
獣撃拳を使い切るか、触手の数が半分以下となったら紅蓮撃で攻撃する。
「いい加減邪魔なの!」
負傷時は森羅呼吸法で回復。
基本的には最前線で戦うが、大ダメージを負ってしまった場合は無理をせずに、やや後ろに下がって治療に専念する。
ある程度回復したら、再び前線へ出る。

触手殲滅後、「さまよえる舵輪」の元へ。
「舵輪ゲット。ロボ、止まったかな?」

回収後、メガリスロボの外へ。
まだ妖獣が残っているようなら、妖獣を攻撃。

■戦闘後
「この子、もう動かない? 帰ろ。繭、お腹空いた」

菫埜・みか(禍攘イシ聖標・b34308)
【心情】
皆の憧れ変形ロボ!…なんて言ってる場合じゃないね
村落に被害が出る前になんとかしないと

【妖獣】「さあ、戦いだ!」
対妖獣班の攻撃であいた"穴"から突破を図る
妖獣群突破後、ロボ足止め班への追撃を阻むべく壁に
ライトニングヴァイパーを一発、なるべく多くの敵を巻き込むように放ち、ロボに急行

電磁波対策の為、ラジカルフォーミュラ(以下RF)の使用はなるべく控える
ロボに向かう時点でHPが500以下の場合、移動ついでにRF使用

【突入】
足止め班がが作った隙をついてロボに取り付き、穴から内部に侵入
侵入できない場合はアビの使用は控えつつロボへの攻撃を援護
突入時点でHPが550以下or術攻アップしていない場合、RF使用

【ロボ内部】「今こそ使命を果たす時…だね」
ドリル触手の攻撃が届かず、かつヴァイパーを撃つのに適した位置(適地)に移動、可能であれば通常攻撃

ライトニングヴァイパーで複数の敵を攻撃
優先標的は回復触手や弱っているもの
舵輪への道を拓くように攻撃できればベスト

攻撃アビの枯渇、敵の撃破で複数体狙うのが難しくなった場合、上記優先順に従い通常攻撃を

HP400以下になったら適地へ移動しRF使用
RFが切れた場合は死力を尽くして戦うのみ

基本的には最後まで触手の相手を
舵輪へ向かうメンバーが少ない場合はそちらに加勢

突入メンバーが三人以下になったら外に支援要請後、舵輪へ突撃

決死の覚悟で…かといって無駄に倒れないよう、最後まで気合を入れてがんばろう

アリシア・カナード(高校生科学人間・b34622)
「私、この戦いが終わったらあの人に告白するんだ……」

まあ冗談は良いとして、中々洒落にならない状況ですね。
とは言え中々相手に出来ない強者。楽しませてもらいましょうか。

【零】
私は「足止め班」として行動。
他のメンバーは、茜、凱、すいひ、里香、奈々、一樹、亜衣、凛花(敬称略)
他班は略。

【壱】
戦闘が始まったら一刻も早い妖獣群の突破を目指す。もちろん目標はロボ。
狙うは一点突破、援護射撃の勢いに乗って一気に突き抜けます。
「私の前に立ち塞がった事を、後悔するがいい!」

この時点ではアビリティは温存。攻撃する際は通常攻撃で。
まあ得物の特性上、突撃は得意です。掘り進むのも。

【弐】
ロボの元へ辿りついたら初撃から、「デモンストランダム奥義」で攻撃。
他のメンバーの様子も見つつ、火力が不足しているようであれば「ライカンスロープ」で自己強化を。
「限界まで…貫けっ!!」

自己強化していなければ、回復は極力他者回復持ちに任せたいですね。
手が空いていなさそうだったり緊急時には四の五の言ってられないので自己回復を。

出切る限りロボの視界(あるの?)に入り続けたいですね。
挑発罵倒が効果ありそうであれば積極的に。「頭が高いわよ、この鉄屑」とか。

戦闘不能者は余力があれば安全圏へ。無ければ他班任せ。

【参】
突入班から救援が来た場合、アビの残数(他メンバー含)次第では向かいます。
具体的には攻撃アビが切れてかつ回復アビが残っている場合等。

八伏・椛(メイプルワイズ・b37345)
◆共通作戦

対妖獣班(以下A)
ロボ足止め班(以下B)
ロボ内部突入班(以下C)

ABCの3班を構成し、ロボ(以下R)妖獣軍団(以下Y)との戦闘に対応する

勝利条件
Rの村への侵攻前にメガリスを奪取する

撤退はしない


◆陣形および戦闘の流れ


Yが移動終了したところを、行動順を遅らせたAが一斉攻撃
B、Cは、Yの陣形に開いた穴に向かって一点集中突破


突破完了後、Bはそのまま離脱しRに進行
CはYの後方に壁となってBへの追撃を防ぐ


B移動、足止めの為Rに攻撃開始
AはAa班(壁)、Ab班(砲台)に分かれ行動開始
Ab班はその場でYに攻撃続行
Aa班はYを突破し、Cと壁役交代


C移動、足止めされたRに取りつき登攀開始


A、B共に目標に攻撃続行
C、Rの肩より内部へ侵入


C、R内部にて戦闘
メガリス奪取を目指す(勝利条件)


◆心情

愛しい人を想う
優しい人達を想う
彼らの明日を望む

だから
だから、きっと―
今日は死ぬにはいい日だ

◆戦闘

AのAa班(壁役)に所属
Aの作戦行動に従う

Yの数が十体以上の時はライトニングストーム改で攻撃
敵を一体でも多く倒すことを優先

「大いなる天の怒り…人、それを「雷」と呼ぶ!」

Cと壁役交代後は
サンダージャベリン改をメインにして
ロボに近づこうとする敵を攻撃

「いざ、死力を尽くして来るがいい。
この槍にかけて、貴様らの挑戦に応えよう―――!」

戦闘不能者が出ても冷静に
敵を倒すことを優先に指示を出す

戦闘不能者がさらに攻撃を受けそうな時は
我が身を犠牲にしてでもかばう

国府津・里香(踊る焔の女郎蜘蛛・b38820)
【心情】
人里になど行かせるわけには行きませんねここで止めましょう。
大事なことです、どこかの誰かの笑顔のために、この身を捧げて戦いましょう。
それにしても……ろぼ、すごいにゃー。
【作戦】
妖獣の壁に穴空けて突っ込み、他の班に援護して貰いながらメガリスゴーストに対して攻撃を仕掛けて足止め。突入班の人たちがメガリスを確保するまでは足止め続けていかねばならない。
【行動】
足止め班として行動
めんばー:南雲、旋風寺、紗白、カナード、小早川、柏野、上尾、百地

妖獣対応の人達が穴を空けてくれると信じて真っ直ぐロボに向けてつこみます。
通りきれない時には他の人を先に行かせるために紅蓮撃でゴーストに対して攻撃して、倒すことを狙いましょう。
メガリスゴーストの位置まで辿り着けたなら使える限り紅蓮撃を打っての足止めを狙います。
足止めでき、突入班の人達が内部へ行く状況が整ったのならロボに対して挑発を行えばいいかな!
「このポンコツ鉄くずロボー!」等々
無事に突入できても足止めは止めず、紅蓮撃奥義が打てるときにはそれを使い、使えない場合には宝剣による通常攻撃を。
体力が半分以下になった場合には虎紋覚醒にて回復を行います。

「流石におっきくて怖いですね気を引き締めないと」
「土蜘蛛の誇りにかけて、命をかけて、立ちふさがりましょう」
「私の刃は最後までおれない!」

綾島・八雲(来来漂飄・b39097)
※蜘蛛童・爆の名前:まお


存在の方向がさ迷ってどーすんだ、という突っ込みは置いといて。
俺らは追い風。ぶっ倒されると良いぜ。


【突入班】として行動、共通作戦方針は順守。

基本まおは前衛で、俺はその後ろか隣で行動。

■突入前
まおと共にロボに全速力で向かい、突破口を開いた後
足止め班の布陣が完了する迄妖獣を抑えに回る。
攻撃時は黒影剣と気魄攻撃を相手の負傷具合を見て使い分ける。

突破後は妖獣達の動向に注意を配りつつ応戦。
大挙した場合はまおに粘り糸を吐かせて足止めを試みる。

■突入後
足止めによって動きが鈍った頃合を見てよじ登り開始。
内股や関節部分の隙間等ロボの動き次第で潰されそうな場所は
極力避け、コンテナ到達後は登ってくる面子の手伝いに回る。

コンテナの穴に侵入後、移動しつつ旋剣の構えを使用。
以後は体力1/2以下&回復支援が間に合わない場合にかけ直す。

触手のビームを警戒し、直線状に固まらないように注意。
ビームを打つ挙動を見せたら即座に警告する。
触手は傷を負った奴からまおと連携して確実にダメージを与える。
俺はダークハンド奥義、まおは前で猛毒噛み付き改を使用する。
但し、旋剣の構えが切れるor俺が凌駕した後は祈りを捧げて貰う。

触手がラスト1〜2本になるor舵輪へ強行突破可能と判断したら
まおに捨て身で触手足止めを任せ、俺は舵輪確保に向かうが
どちらかが戦闘不能の場合は、もう片方が舵輪確保に向かう。
……1日の辛抱だ。頼んだぜ?

巳賀・圭一郎(中学生除霊建築士・b41544)
圧巻やな。せやけど引く訳にはいかへん
「命惜しさに無様晒して逃げ帰る様なアホな真似するなら、ここに立つ価値なんざ端からあらへんのや」

妖獣の足止めは、きっちり果たさせてもらうで
初手はなるべく行動を遅らせて前衛陣の影になる様な位置へ前進して
次手で妖獣共が前に出て来た所で、多くの相手を巻き込む様迷宮陣や
「歩みを禁ずれば則ち歩む事能わず!」
重要なのは数を巻き込む事や、三分の一でも足止め出来れば一時的な戦力比は逆転するで

後は尽きるまでは迷宮陣を使って相手の数の利を少しでも生かせない様にするで
支援がわいの仕事や
まずはその仕事をやりきるで
「ええい、止まりや!皆の邪魔はさせへんで!」

迷宮陣を使い切ったら泥濁陣に切り替えや
命中率が低かろうが的も多いんや「数打ちゃ当たる」筈やで
「地竜八門不浄の理にて泥濁を呼ぶ!」

アビリティが尽きたら最後は囮やな
ゴーストの数が一番残っている所に突っ込んで手当たり次第に連珠でぶん殴るで
こう言う時は役に立たない戦力が盾になって主力を保たせるのは基本や
「はっ、釣りってのは餌が上等な程上手くいくもんやで!」

戦闘不能になったら事が済むまでわいはほっといてかまへん
目的は「メガリスの回収」、この一点や
目先の一人に気いとられてしくじれば生じる犠牲は洒落にならんのやで

まあ、掃討終わるまでにメガリス回収が出来ないとは思えへんが
もしそんな事態になればロボをぶん殴るのに残る全力を向けるで

イグニス・ランフォード(近接武術師・b42985)
・心情
今度こそ、絶対に奴を止める…!
俺を、俺たちを舐めるなよ…!

・行動
行動は迅速に
俺は突入班
メンバーは御笠・菫埜・菰野・水原・綾島・人間・藤堂・俺
まずは妖獣軍団突破を
全力で妖獣の壁を走り抜ける、進路妨害となる妖獣は術式攻撃で打ち払う
壁を突破したら一旦停止、足止め班に妖獣が行かないよう一時の壁となる
この時も術式で攻撃を

妖獣班の新たな壁となる者が来たら壁を任せてロボに移動を
ロボが止まっていなかったら接近して絶命拳をぶち込む!
ロボが止まっていたら急いで接近、できるなら横か背後から飛びついて駆け上がり
肩の穴から侵入…そしてここからが俺達の本番

内部ではまず触手に接近しながら虎紋覚醒で強化
その時なるべく仲間と直線で並ばない位置を心がける
次に触手を多く巻き込むよう龍撃砲を放つ!
連携が発生したなら絶命拳を叩き込む!
この後も連携が続く限り龍撃砲→絶命拳を
連携が切れたら龍撃砲からまた始める

突入前でもHPが350以下なら虎紋覚醒を使い回復を

触手が残り1・2本になったら残りの戦える者半数を舵輪に向わせる
俺は触手の足止めを
「ここは任せて速く…!」
舵輪が触手を伸ばしてきても攻撃の隙があるなら急いで攻撃する事を注意しておく
前回打ち止めかと思ったらこんな事になったからな…
触手を全滅させたら俺も舵輪確保に向う
もし突入班が残り3人以下になったら、誰か一人が外の班に援軍を頼みに行く

必ず舵輪を確保し、全員で生還してみせる…!

柏野・一樹(アクセルエッジ・b43711)


水蛭子・椿(神に棄てられし魔性の歪・b44748)
クレヨン・カメラ持参

○心情
面白い事になんないかなとは思ったけど、別にロボなんて期待してないの!
仏の顔も三度まで、さっさと潰すよ。

●戦闘
まえみたときよりもでかくなってるし!
どうでもいいけど!

妖獣班Bに所属、基本的に共通作戦に従うよ。
妖獣達を射程に捉えたら、暴走黒燐弾で妖獣の群れに穴を開けて足止め・突入班の突破口を開くの!

華を譲ってあげたんだから失敗したら承知しないの!

最初の2班が突破したなら、妖獣A班の突破口を同様に作り上げるの。
A班も抜けちゃったら、単純に数を削ってくだけの作業だね。

防具HP以下になった時は範囲回復が届く範囲内で妖獣達から距離を取ってHPを回復させるの。
強化付回復はよっぽどHPに余裕が無い時以外は拒否る。
回復次第、黒燐弾による攻撃再開。
アビがきれたら近接攻撃に移行なの!

○アビ優先度
敵密集地帯>瀕死の敵>BS・回復使う敵>妖獣リーダー

<共通事項:妖獣班>
各班に戦闘不能者が出たら敵射程外への離脱を手助けする。
特にA班はロボ対応の班の離脱フォローを。

●戦闘後
ロボも妖獣もやっつけたらロボ前で記念撮影すんの!
舵輪持ってとったどー!!とかやりたい。
コックピッドとかまだ入れるかな??
手間かけさせた舵輪は落書きしてやるの!
『つばきさんじょー!』
みんなで寄せ書き風にしても面白いよね♪

<口調捕捉>
語尾に!や♪がつくこと多し。
普段は平仮名口調ですが、余裕が無いときや真剣な時は普通の口調。

佐々・ささら(夜明けを告げる流星・b46783)
◆心情
ここまで来たらもう次は無し、決着を付けて持って帰ってみせるよ!

・対妖獣班編成
A班(壁役):芽野、高天崎、佐々、八伏、九重、常川
B班(砲台):霧生、水蛭子、榊、東、川辺、雪女、巳賀

◆作戦
ヘッドランプを頭に巻いて光源を確保、前衛に付いて作戦通りの動きを取る。

態勢が整ったら攻撃開始!
「一斉に突撃してまずは穴をあける…やってみるよ!」

◆戦闘
アビリティが集中して打たれている所に向かってクレセントファング・奥義(以下クレファン)を使って切り込んでいく。率先して前に出て妖獣の数を減らし、足止め・突入班の被害を抑えつつ突破口を作るよ!
「打つべしっ、ひたすら打つべしっ!」

突破後は足止め班の壁としてロボ周辺に群がる妖獣達をクレファンで攻撃しこちらに引付ける。リーダーが居たら優先的に攻撃!

ロボが足止め班の制止を無視して進むようだったら、効くかどうかは分からないけど大声で挑発してみて少しでもロボの足が止まるか試してみるよ。
「逃げてばっかいたってすぐにスクラップにしてやるんだから!」

妖獣が数えるくらい(5、6匹以内)になって体力に余裕があったら足止め班の援護に回るよ。
無い場合は戦闘不能の人を安全な場所へ、無茶はさせない!
「突入班は大丈夫かな…」

アビリティが切れた後は手負いの妖獣を攻撃して数を減らすように動く。

撤退条件はなし
舵輪を取ってロボが動かなくなるまで一歩も譲るつもりはないし、全員生きて帰るんだから!

東・吉乃(魔弾術士・b53063)
【心情】
メガリスロボ…それも巨大に変形するという不思議
メガリスが復活するたびにより強くなってしまうのでしょうか

彷徨っているだけと判ってますが
村を踏み荒らされては困りものですからね
全力を持って倒したいと思います

あと記念写真撮っておきたいですね

【作戦】
私は妖獣担当のB班(固定砲台)ですね
班の皆さんと連携して範囲攻撃で一気に道を開き
他の班をロボの元に向かえるようにし
その後は妖獣たちの足止めと撃破を行いましょう
ロボのほうは担当の班の方にお任せします
(自己強化するのでロボの攻撃射程内には入らないように注意します)

【戦闘】
妖獣の姿が見えた所で(妖獣の移動後を考えても)射撃の届かない位置であれば接近しながら魔弾の射手で自己強化
そうでないなら妖獣が近づいてくるのを待ち相手が来るまでの余裕があれば魔弾の射手で自己強化
妖獣が接近してきたらライトニングヴァイパー奥義で
群れに大きく穴を開けるように薙ぎ払います

他の班の方が
ロボのほうに向かうことができたら
自ら近づき妖獣と直接の殴り合いに入ります
相手が多ければライトニングヴァイパー奥義を尽きるまで使用します
自身の防具HPを切ったところで魔弾の射手による回復を行います

攻撃優先度は
ライトニングヴァイパー奥義で多く巻き込める>弱った敵>その他
でしょうか

妖獣全滅後は足止め班に合流し
ロボの足止めに協力します

【おまけ】
ロボの写真を撮りましたがちゃんと映ってるんでしょうかね?

人間・非(ラルゴアルゴリズム・b54020)
皆、ありがとう。

■作戦
足止め班、突入班、妖獣班(前衛・後衛)に分かれる。
妖獣を効率的に減らしつつ、早期の突入を目指す

先ず足止め班と突入班がロボの下を目指す。妖獣班の砲撃で空いた部分を狙い被害を最小限にしつつ、突き進む。
突破後は足止め班の後方を突入班が守る。妖獣班前衛は反対側から更に敵を減らしつつ再度突破し、突入班と交代。突入班は交代でき次第ロボ内部へ

突入班:繭、みか、蒼十郎、風戯、八雲、イグニス、修也、非

■準備
腰にランプを括りつけておく。
丈夫な袋用意。今度こそ歩いて

■行動
耐えるんだ。きっと応えてくれるから。
応えたい。きっと信じてくれているから。

突入班。
初手は妖獣班の攻撃で群れに穴をあけるのに合わせて飛び込んで独楽。足止め班を攻撃で守りつつ、1人で被撃しすぎないようにスカルと連携しつつ。
突破後はスカルの後ろから射撃、完全に接近されたら独楽で迎撃を。指示を出している様な敵もざっと探り、攻撃を。
ロボの直撃を受けないよう注意し、内部へは迅速に駆け上る

触手戦は射撃、連携して弱っている敵を確実に倒す。早さを重視。
近づく余裕がある時に纏まっている敵が居たら暴れ独楽

・カエ
妖獣突破時は出来るだけ非の盾に。自己回復重視。
足止め後方守護時は攻撃技を惜しまず使わせる。内部に向かう際、壁が足りないと感じたら外部に残す。少しでも長く、一体でも多く。
凌駕しそうなぐらいさ、守ってくれ


皆と帰るんだ。歩いて。

榊・祐(ママはフランケンシュタイン・b57309)
メガリスの大きなロボット、なんだかこわいです。
え?ロボットが村や街にむかってるんですか!?
このままじゃたいへんなことに‥
あの、ぼくもがんばります‥!

【使役ゴースト】
いっしょにいるのはぼくのママです。
いつもぼくのことを守ってくれます。

【さくせん】
みんなで話しあった作戦のとおりに、
せんぱいがたの言うことをよくきいてがんばります。

ぼくとママは「対妖獣班」です。
ロボットを守る妖獣をひきはなして、
「足止め班」と「突入班」をえんごする役わりをします。

【たたかい方】

ぼく
1.[ゴーストガントレット]でママを強化
「ママ、おねがい‥!」

2.ママのHP500を目安に[ゴーストアーマー]で回復
「ママ、がんばって‥!」

3.[穢れの弾丸]や射撃で攻撃

ママ
※常に祐をかばうように位置する
※敵が祐に迫った場合は最優先で排除する
1.[ファイナルキャノン]で広範囲攻撃
祐「ママ、準備はいい? いくよ‥、3…2…1…、ファイアー!」

2.基本位置を保ちつつ攻撃
→離れた敵にはガトリング射撃、近接した敵には[パワーナックル]等

共通
・作戦に則って、突破を支援するように攻撃の目標を設定
→引き付けるため、群れの中心的存在らしいサイ、巨大ネズミ、チーターを優先的に攻撃
・友軍突破後、サイ、巨大ネズミ、チーター撃破後は各個撃破を狙って攻撃

*妖獣制圧に目処がついたら、次の「足止め班」の援護に回ります

旋風寺・凱(勇者咆哮マイトガイガー・b58135)
【心情】
まさか巨大ロボと戦うことになるとはな!
燃える展開だぜ!やってやるさ!
なんとしても、…止めて見せる!

【陣形】
対妖獣、ロボ足止め、ロボ突入班に分かれるぜ
俺はロボ足止め担当だ
なんとしても追いついて、止めてやるぜ!
勇者咆哮の名にかけて!

【戦闘】
妖獣軍団突破する
道を開けてもらったところを全力移動
移動したついでに震脚かましてもっと通りやすくする
ついでに術式連携一個貯め

妖獣の壁を突破したら何よりも先にロボの足を止める
どうやらメガリスロボは村に向かってるようだから絶対阻止だな!
先ほど貯めた術式連携でクレセントファングによる攻撃!
突入班が早く中に入れるよう、攻撃を集中する

「唸れ!俺の黄金に輝ける猛きライトニングブレードファング!!!」

と、アームブレードを翳しながら
基本的に震脚→クレセントファングのコンボ
…脚しか使ってないじゃん!?

「だが、それがいい!喰らえ、俺の黄金の脚!!」

回復は他人任せ、ちょっと甘いかも知れんが我儘も言ってられん
根性で乗り切るぜ!

「負けられねぇ、勇者はこんな事じゃ倒れねえんだよっ!!」

連携が切れたら通常術式攻撃でなんとか凌ぐ
もう、後ろに下がってる余裕は無いんだぜ!
突き進むのみ!

もし立っていることが出来ているのなら
突入班に人手が必要であればいつだってかけつけるぜ!
なんとしても、メガリス、持って帰ってみせる!

やってやるぜ!

川辺・結花子(夢現を彷徨う者・b60907)
◆心情
…怖い、よ。
でも、頑張らなきゃ…。村のひとたち…を、護らなきゃ…。
メガリス、を 他の組織に奪われたり、しないように…。
私達でいま、このロボを、止めなくちゃ…!

◆分担
妖獣対策B班、砲台役
だけど、どんどん前に詰めていきます。
…すごく、危険、かもしれない…けど、
出来る事を、最大限…頑張りたい、です。

◆行動
「ナイトメア! ごー!」
動ける限り、妖獣の群れに向かって
ナイトメアランページを放ちます。
まずは、他の人達と連携してロボへの道を開くようにします。

鋭敏感覚を使って、ボスの居場所を探してみます。
「居ました、ボス…、そこです…!」

道が出来たら、突入する人達へ群がる妖獣を吹き飛ばすようにします。

突入した人達が妖獣エリアを抜けたら、
ボスに向かってナイトメアランページを使います。
「…こっち、ですよ…!」
ロボに向かった人達、が妖獣にも襲われることが無いよう、に。
引きつけておかなきゃ…。

アビリティが尽きたら射撃攻撃です。
手近で倒せそうな敵を優先して数を減らします。
居なければボスに投げます。

「ま、負けない…っ」凌駕出来ると良いな

◆使役への指示
「けるさんも、がんばって…!」
私が見えるところに居てね。
前衛の皆さんと仲良くしてね。
傷の深い人が居たら治してあげてね。
攻撃するときは、ダメージを受けてる奴が優先だよ。

◆撤退時
回りの動けない人達をフォロー、します。

◆終了
「…お疲れ、さま…です」

水原・風戯(乱れ雪月花・b64135)
【補足】
使役ゴーストの名は「綾」
一人称は俺
相手の呼び方は男性は苗字呼び捨て、女性は苗字に「さん」付け
上級生は苗字に「先輩」付け

【心情】
巨大変形ロボットに生身で挑み足止めしている間に少数で内部へ突入し核を奪う…、何と言う燃える展開!
「やってやるぜ!」

【戦闘】
綾をあまり危険に晒さないように行動
ロボ突入班所属
陣形等で作戦があれば従う

【対妖獣軍団】
「対妖獣班」が開けてくれた妖獣の壁の穴を突破した後妖獣を攻撃して足止め、その後「対妖獣班」の壁役と交代したらメガリスロボへ向かい内部への突入を敢行
「みんな!この場は頼んだぜ!」

【突入時】
ロボの足に取り付いて上るつもりだがもしロボが近くへパンチで攻撃してきたら時間短縮の為にも素早くロボの腕の上に飛び乗り一気に肩口まで駆け上がる

【対触手戦】
触手のレーザービームを警戒し射線上に二人以上入らないように注意

ドリルの攻撃範囲には僅かに入らない程度の距離を保ち雪だるまアーマーで強化しつつ吹雪の竜巻改での範囲攻撃と射撃攻撃で戦う

基本は触手一体に攻撃を集中して相手の数を減らすが触手の数が減るか此方が全滅しそうならさまよえる舵輪に射撃攻撃や取り付いての奪取を試みる
「一気に王手をかける!」

HP半分以下になれば速めに回復

綾も戦術は同じ

【メガリス確保後】
さまよえる舵輪を奪取したらロボは崩壊するだろうから速やかに脱出し外で戦っている仲間へ作戦成功を伝え妖獣残党の殲滅に加勢する




<リプレイ>

●さあ、どうする
 暴走トラックかと思いきやさまよえる舵輪であった。挙げ句変形。紛う方無きロボ。
「存在の方向性が彷徨ってどうするんだ」
 とは綾島・八雲(来来漂飄・b39097)の言であった。
「取り憑いて操作するだけのハズやんに、何でロボにまで進化させとんねん……」
 口端に苦笑を乗せ、菰野・蒼十郎(小者で弱くてヘタレな三拍子・b30005)もまたぼやく。こちらの想像や常識を軽く飛び越えてしまう辺り、さすがメガリスと言うべきなのであろうか。
「あのクソメガリス……!」
「……繭は、怒ってる」
 色々と大事なものをすっ飛ばした展開ではあったが、二度に渡って苦杯をなめさせられた藤堂・修也(宵闇のディアボロス・b18705)たちの表情は硬い。おちょくってんのかと明らかに不機嫌な修也の横で、普段は大人しい御笠・繭(彷徨う小蜘蛛・b33522)でさえ怒りをあらわにしている。
 黄昏。
 山の端に夕日が沈みつつあった。西日が能力者達を薄いオレンジに照らす。唸りを上げる妖獣の群れと、20メートル近いメガリスロボの威容も。
 桁違いの大きさであり、山が動いているのかと誰もが錯覚した。メガリスロボから発せられる威圧感、残留思念の渦、様々な物が渾然一体となってその巨体をさらに大きく見せている。森をなぎ倒し進む都度、地面が揺れる。

 ――――どう、どう。

 波濤めいたうなり声。大小合わせ40はくだらない妖獣が殺意と敵意を剥き出しにしている一方で、守られるように移動するメガリスロボは下界を睥睨することすらない。いずこへかと彷徨い行くだけが存在意義の鉄騎は、一歩一歩踏みしめるように進んでゆく。
「俺を、俺たちをなめるなよ……!」
 藍色の目を真っ直ぐに鉄騎へと向けイグニス・ランフォード(近接武術師・b42985)が軋るように声を出す。サキュバスドールの綾と並び立ち、やってやるぜと水原・風戯(乱れ雪月花・b64135)は不敵に笑う。
「……皆と帰るんだ、歩いて」
 灰色の目に静かな決意を浮かべ、囁くように人間・非(ラルゴアルゴリズム・b54020)が言う。すう、と息を吸ったのは菫埜・みか(禍攘イシ聖標・b34308)であった。手にした祭典の書を妖獣の群れへと突きつける。
「さあ」
 大人しい少女の声は、だが不思議と全員の耳に届いた。風の音も妖獣の咆吼もメガリスロボの足音も何もかも全て圧倒するように。
『――――!』
 皆が、吠えた。


●死闘ご覧あれ
 地響き蹴立てて突進してくる様は、いっそ壮観ですらあった。両手に装着した赤手を一振りし、腕の筋肉を盛り上げた常川・丈志(土蜘蛛・b18978)は真っ向から突っ込んできた妖獣の一体に紅蓮撃を叩き込む。
「正念場です……微塵も、残しませんよ?」
 死力を尽くすと宣言した高天崎・若菜(土蜘蛛の大黄龍将・b19366)の紅蓮撃が別の一体を殴り倒す。充分な手応えはあったが、さすがに一撃二撃で倒れてくれるほど優しい相手ではなさそうであった。
「命惜しさに無様晒して逃げ帰る様なアホな真似するなら、ここに立つ価値なんざ端からあらへんのや!!」
 猛々しく吠えたのは巳賀・圭一郎(中学生除霊建築士・b41544)。不可視の迷宮は、一歩も譲らぬと言わんばかりの確固たる意思に支えられるように伸び広がり、妖獣達を足止めする。
「ジャイアントキリングと行こうじゃねえか!! 」
 妖獣の進軍がわずかに緩むのを見て取りながら、叫んだのは芽野・孝宏(高校生黒燐蟲使い・b32010)であった。剣尖に、黒燐蟲が噴き上がる。
「全力で! この雪辱ははらしましょう!」
「おもしろいことはきたいしたけど、ロボなんてきたいしてないの!」
 雪女・つらら(薄幸の雪妖精・b14292)が凛と言い放ち、仏の顔も三度までだと水蛭子・椿(神に棄てられし魔性の歪・b44748)はふくれっ面で吐き捨てる。細い指先に、吹雪が。まろみを帯びた手のひらに、黒燐蟲が。
「――戦うには、良い日だ。そうでしょう?」
「然り、さて、どうなるでしょうか?」
 葉団扇と金剛杖を交差させ八伏・椛(メイプルワイズ・b37345)がいたずらっぽく笑う傍らで、伊達眼鏡を押し上げながら東・吉乃(魔弾術士・b53063)が同意する。天の怒りを体現したかのような雷霆がそれぞれの詠唱兵器の先で膨れあがり、形をとる。
「(怖い……! でも頑張らなきゃ、私たちでいま、このロボを、止めなくちゃ……!)」
 そのためにできることを、全力で。歯を食いしばって恐怖をこらえ、川辺・結花子(夢現を彷徨う者・b60907)は屹然と前を見据えた。心配そうに見上げてきたけるさんに視線で頷き、夢幻の世界からナイトメアを呼び寄せる。結花子の決意に応じるように、白く輝く馬はいななきをあげる。
「ママ、準備は良い?」
 赤く輝くゴーストガントレットを施しながら榊・祐(ママはフランケンシュタイン・b57309)は『ママ』にそっと手を添える。きしりと首を振ったフランケンシュタインFWの胸部が展開する。蒼白いエネルギーが収束していく。
 前衛陣は既に混戦――否、圧倒的な数に飲み込まれつつあった。ある種の囮と化した前衛に殺到するゴーストの壁は、徐々に厚くなりつつある。妖獣の群れがここまで攻めてくるのも時間はかかるまいと判断し、霧生・杜生(昼行灯・b26733)は肩に担いでいた巨大麺棒を構え直した。じゃっと、黒燐蟲が巻き上がる。
「此処は我等に任せて、先に。――御武運を」
 杜生の言にそれぞれが頷く。息を吸う。ふっと短く呼気を吐く。腹の底に奔騰する思いの丈を、正統な怒りを、為すべき事を成す為の、あらゆる全てを声に乗せて吐き出した。

「いっせー、のっ!!」

 全ては一瞬で、最大。
 一点突破。
 メガリスロボットと対峙する仲間達を、あるべき場所へと向かわせるための渾身にして最大の一撃。

 一刹那、戦場から影が消えた。
 それほどの奔流であった。後陣に構えていた全員が一斉に撃ちはなった力が妖獣の一角をえぐり、穿つ。これほどの奔流をもろに浴びては、ひとたまりもない。巻き上げられるモノ、消し飛ぶモノ。
 だがやはり、優しくもなければ易しくもない。怯む気配も見せぬ妖獣の群れはこじ開けられた穴を埋めるように動き始める。
「打つべし打つべしっ!!」
 もうもうとした熱気を蹴散らすように一気に最前線に躍り出、佐々・ささら(夜明けを告げる流星・b46783)がクレセントファングで手近なリビングデッドの首を刈る。
「征けっ!!」
 虎に酷似した妖獣に食らいつかれながらも丈志が吠える。それはほんの一筋の光明にも似た、血路。この機を逃せば後はない。同じことをもう一度できるかと問われれば、丈志でなくとも首を横に振るであろう。
 言われるまでもなく、メガリスロボと相対するべく残りの能力者達が走り出す。
「立ちふさがったことを後悔するが良い!」
 もたつく妖獣を螺旋状の槍で切り払いながらアリシア・カナード(高校生科学人間・b34622)が先陣を切った。穿った穴にくさびを打ち込むように、一気呵成に突進する。
「くっ!!」
 道をふさごうとするモノをいち早く見つけ、柏野・一樹(アクセルエッジ・b43711)はジェットウィンドを撃ち込んだ。アームブレードから放たれた暴風が妖獣を空へと打ち上げる。
「――俺は、ここで! 俺の分まで!!」
 故に、進むこと叶わなくなった。声を枯らして叫んだ一樹に、振り返らずに旋風寺・凱(勇者咆哮マイトガイガー・b58135)が片手を上げる。
「華を譲ってあげたんだから、失敗したら承知しないの!」
「そいつは心配無用ってもんだ」
 駆け抜けてゆく能力者達の背に向かって中々に辛辣な発破をかけた椿に、改めて長剣を構え直して孝宏が片目をつむる。
「此処こそが華だ――俺は喜んで前に出ちゃうぜ?」
 鎌首もたげて飛びかかってきた蛇を長剣の腹で叩き落とし、返す刀を振り抜く。吹き荒んだ暴走黒燐弾が妖獣達に食らいつく。
 拓いた道が、埋め尽くされた。それでも目標は達成したと、赦しの舞を踊りながら九重・美珠(土蜘蛛クノイチ・b23706)は安堵する。後は。
「(征圧、できるかしら)」
 分の悪さは変わらない。それでも。
「逃げ帰るのは、もう二度と御免です!」
 どうっ。
 美珠の決意を打ち砕くように、妖獣が押し寄せてくる。
「ロボへのレールは敷き終わりました! 後は速やかに始末するのみです!」
 ボッと暴風。赤手に酷似した鬼棍棒の一撃が妖獣を吹き飛ばして粉砕した。さらに叩きつけるように振り下ろした若菜の紅蓮撃が、弱っていたリビングデッドを消し炭に変える。
 次に待っていたのは、倍する数の猛攻であった。食らいつかれ引き裂かれ、たちまち防具が赤く染まっていく。膝を屈しそうになるところに、啓介の治癒符が飛んだ。一時的に傷は癒えるも、膨大な数の敵に押し流されるように新たな傷が刻まれていく。
 若菜に限った話ではない。
「ぐっ……!」
 紅蓮撃で応酬する丈志、連珠を鳴らして毒沼を呼ぶ圭一郎の周囲にも、妖獣が殺到していた。たかっていると言っても良い。最初に妖獣と接触し、さらにメガリスロボットの方へと向かわせないように動いたが為に、もっとも狙われやすい形となっていた。
「邪魔はさせへん言っとるやろ、がっ!」
 一匹でも多く打ち倒すと気を吐き、圭一郎が連珠を叩きつけて小柄な妖獣を打ち倒す。
「早い……!!」
 呻いたのは椛だ。予想より数を減じさせなかった妖獣の侵攻にほぞをかみながらサンダージャベリンを投げ込もうとしたところに、巨大な影が躍り込んできた。
「椛さんっ!!」
 リーダー格たる、サイの妖獣であった。凶悪と形容するより他ない角を生かしたぶちかましが、椛をまともに捕らえる。吉乃の悲鳴。華奢な身体が冗談みたいなあっけなさで吹き飛ぶのを目の当たりにし、スラッシュギターを振り下ろす。雷蛇が牙を剥き、サイとその直線上にいた妖獣を巻き込んで伸びた。身の凍るような鳴き声を上げて数体消滅する。
「こいつはちょっと……!」
 爪による攻撃を横っ飛びにかわし、返す足でクレセントファングを撃ち込みながらささらは眉間にしわを寄せる。
 あわよくば妖獣を片付けた後、ロボット足止め班に合流するつもりで居たのだ。だがそれまでに一体何人が立っていられるだろうかという弱気を、ナイフの一閃で振り払う。
 陣形は既に瓦解していた。そこそこの強さと数で押してくる妖獣の集団に、彼方の赦しの舞やハンナの浄化の風などサポートの手を借りながらの戦線の維持が精一杯だ。妖獣達にすぐさまメガリスロボットの元に馳せ参じようという意思がないのは、あるいは幸いであったろうか。
「お願い、『ママ』っ!!」
「けるさんっ!?」
 拮抗状態の戦場で奇しくも悲鳴が重なった。集中攻撃を受けたけるさんが弾き飛ばされるように消え、ガドリングの掃射で応戦していた祐の『ママ』の身体がチーターの爪にごっそりとえぐられる。エンゲージリングをはめた小さな拳を握り込み、祐はゴーストアーマーをかけ直す。深紅のオーラが『ママ』を鎧し、崩れ去ろうとするのを押しとどめる。
 飲み込んだはずの恐怖が再び喉元までせり上がってくる。だがその恐怖で動けなくなることこそが、あるいは一番恐ろしいことであったかも知れない。けるさんを弾き飛ばしたリリスに枕を投げつけ、すぐさま結花子はナイトメアを走らせる。
 輝く馬が戦場を駆けた。心を強く保った結花子に、だが倒しきれなかったリリスが襲いかかる。結花子の腕ほどはありそうなくちなわが噛みつき、引き倒す。刃物に酷似した腕を突き込もうとしてくるのへ、
「調子にのるんじゃないの!」
 椿が暴走黒燐弾を投げ込んだ。漆黒の蟲に食い荒らされ、リリスが消滅する。
「――数を減らすだけの単純作業とは、いかないのね」
 怒ったように呟く。そこまで簡単な話ではないと今更自覚し、気を引き締めると別の方向へ暴走黒燐弾を投げつけた。
「ぐ、あっ……!」
 足下に血だまりを作り、とうとう丈志が倒れる。アビリティを撃ち尽くしながらも果敢に戦っていた圭一郎も、続くように膝を折った。折れそうな魂の力で立ち上がろうとしたところに、牛の妖獣の一撃。防具を粉砕し身体の内側を荒れ狂った衝撃に、最後の意識もぷつりと消えた。擬似的な壁となっていた二人が倒れたことで、赦しの舞で癒しを与えていた美珠の元に妖獣が走り込んでくる。攻撃は立て続けであった。体力が少ないことも災いし、立て直すこともできず美珠も倒れる。
 余裕があれば、などと悠長なことは言ってられなくなっていた。前衛に出、白燐奏甲で傷を癒して回っていたつららにいつの間にか眼前に巨大なネズミ妖獣が迫っていたことに気付く。結晶輪で払おうとするも、わずかに遅い。
「あなたたちの相手はこちらですよ」
 深い傷と共に倒れたつららをかばうように飛び込んだ杜生が紅蓮撃でネズミ妖獣を焼き払う。おぞましい鳴き声を上げて地面に転がったところに容赦なくとどめを刺し、杜生は戦場を見渡す。倒れる若菜の姿が見えるや、重い地響きと共に突進してくる巨体を見た。角を振りながらサイを引き付けるようにかわし、横っ腹に紅蓮撃をお見舞いする。
 さらに祐の穢れの弾丸が弾け、サイの角を砕いた。ささらの鋭い蹴りがサイ妖獣の分厚い皮を蹴り飛ばす。ナイトメアが走った。蹄に蹴り上げられ、サイがとうとう掻き消える。
 気付けば、妖獣軍団の姿は消えていた。ぜえぜえと息を切らし、残った仲間でメガリスロボットの足止めに向かおうとした孝宏は、突然の爆音に振り返る。
「…………っ!?」
 二の句が、継げない。
 激震。夕日よりなお赤く踊る業火を見た。その煉獄にたたずむメガリスロボを、見た。


●リング・ワンダリング
 ひたすらに、走る。
 幸いと言うべきか、メガリスロボットによって踏みつけられた一円は、時折障害物はあるものの足場自体は良好であった。信じるが故に誰も背後は顧みず、ひたすらにメガリスロボットに追いつくことだけを考えて走る。
「デカい……!」
 どれだけ走ったであろうか。攻撃の届く範囲にメガリスロボットを捕らえた百地・凛花(片隅の撫子・b15564)は愕然と呻く。
「身長57メートルくらいはないと、わたしたちを蹴散らすなんてできないですよっ!」
 どこからか弾き出した数字を声にのせ、小早川・奈々(シトラスアナイアレイト・b16673)が何か諸々葬り去りそうなバットを担ぎ上げた。獣撃拳の一撃が、メガリスロボットの足をしたたか殴りつける。
 小気味よい金属音。
 反応はなかった。そもそもこのでたらめな存在に痛痒という感覚があるのかすら怪しい。やはり地上には目もくれようとしない鉄の塊に、南雲・茜(サムライバニー・b19200)は日本刀を奔らせる。
「もー、戦闘機になっても驚かないうさよ!!」
 散々驚かされ続けてきたのだ、今更何に変形しようが受け入れてやると開き直る。黒影剣でばっさりと斬りつけたところに、ほぼドリルと言って差し支えない螺旋状のランスを構えたアリシアが駆け込んだ。
「限界まで――貫けっ!!」
 全ての理不尽をぶち壊す螺旋の一撃。デモンストランダムの衝撃が、メガリスロボットを震わせた。
「土蜘蛛の誇りにかけて!」
「やぁってやるぜ!!」
 凛と気高く吠え国府津・里香(踊る焔の女郎蜘蛛・b38820)が宝剣を構える。紅蓮撃が傷口を広げるように打ち込まれ、凱の震脚がさらに追い打ちをかける。
「(……効いてるのか?)」
 紗白・すいひ(幻日の紡ぎ手・b27716)の懸念を裏付けるように――メガリスロボットが歩き出した。雑霊弾の射程距離からあっさり遠ざかった空気の読めないメガリスロボットに、上尾・亜衣(まいねーむいず・b25928)が泣きそうな顔になる。モーラットのぴーぴが主の意を汲むように、困ったように鳴く。
「このっ!」
 逃すかと走り、鋼糸を繰った凛花が瞬断撃で足を切り裂いた。それぞれが次々に攻撃を繰り出すが、メガリスロボットの『彷徨』は止まらない。万全を期してもらうために戦力を温存させる作戦になっていた突入班も、さすがにこれには困惑する。
「止まりなさいこのポンコツ鉄屑ロボっ!!」
 人里は未だ見えないものの、手を出すべきかと迷い始めた突入班を背に感じながら、くどいと怒鳴って里香が渾身の紅蓮撃を叩き込んだ。
 歯の根のうずく金属音。
 充分、否、十二分な手応えの一撃がメガリスロボットの脚の半ばまで食い込んだ。その一撃がメガリスロボットの動きを止めたと、その場にいる全員が何故か卒然と理解する。
 理解させられる。
 全身がそそけだつような凶悪な威圧感が、降ってきた――降ってきたと錯覚した。一瞬頭上に射した影、ロボットの足の裏。踏みつける一撃を全員がかわす。直後に走った風圧に、引っかかるように凛が巻き込まれた。吹っ飛ぶ。
 夕日を浴び、腹立たしいほどの傲岸さでもってメガリスロボットは立ち止まっていた。その双眸が睥睨するように地上に向けられる。蛇に睨まれたカエルが、あるいはこんな気持ちだろうかと亜衣は無意識に肩を抱く。
「覚悟は、いつだってできてる」
 一対のアームブレードを構え、すいひが誰にともなく呟く。
 ごおおおおん!!
 メガリスロボットが咆吼した。金属のぶつかり合うような重厚な音に、負けじと凱が怒鳴る。
「燃える展開だぜ、やってやるさ!!」
 あるいは、この戦場に立つ者全てに共通する、思いであったかも知れない。


●立ちなさい
 拳が降ってきた。ほとんど、巨大な岩が落ちてくるようなものであった。見た目からは想像も付かない力でもって、奈々がバットを振り抜く。拳を弾き返す。
 一方で、突入班は行動を開始している。立ち止まったメガリスロボの、足下。足止め班が必死に応戦してくれているせいだろうか、こちら側の脚は少なくとも激しく動くようなことはなさそうであった。
「……結構大変そうだね」
 いやに冷静に呟いたみかにほろ苦い肯定の笑みを浮かべながら、まず修也が登りはじめる。手や足をかけられそうな箇所が意外に多い。能力者の身体能力であれば、とりあえず落下することだけはなさそうであった。
「楽しませてもらいますよ!!」
 普段の気だるげな少女からは想像も付かない、ねじが軽く数本はぶっ飛んだような好戦的な笑みを閃かせてアリシアが幾度目かのデモンストランダムをねじり込む。
「ここで退いたら終わりだもん!」
 だから一歩も譲れないと亜衣が今度こそ雑霊弾を放つ。
「攻撃は最大の防御。回復に行動を費やさせれば、当然攻撃は来ないわ!」
 そう鼓舞しながらも、しかし凛花の胸中はこの事態がそんな簡単な話ではないことをどこか気付いてはいた。
 果たして――これだけの人数で、メガリスロボットに『回復に行動を費やさせる』だけのダメージが与えられるのであろうか?
 弱気の虫を振り払うように凛花は立て続けに瞬断撃を放つ。複雑な軌跡を描く鋼糸から一瞬遅れて、次々と傷が刻まれていく。
「どこかの誰かの笑顔のために、この身を捧げて戦いましょう!」
 そのためならば何も惜しくないと里香もまた紅蓮撃を叩き込んでいく。効いているのかいないのかがあまりにも巨大すぎて分からない。分からないが、それでも傷だけは確かに刻んでいた。少なくとも全く効いてないわけではないと、安堵したのも束の間であった。
「きます!」
 亜衣が警告を発した。メガリスロボットの胸部に一瞬エネルギーの様なモノが収束していく。
 きゅぼっ。
 気の抜けた音に、すさまじい熱量。大地を切り裂く剣のようなレーザービームが走る。防ごうと思って防げるものではない。身を守るべくとっさにかざしたアームブレードが灼けるような色を発したことに、すいひはわずかに目を見開く。
「ぴーぴ……!」
 亜衣の悲鳴。モーラットにはひとたまりもない一撃であった。不幸にも射線上にいたために、ぴーぴは耐えきれずに掻き消える。
 危ういところであったがそれでもどうにか防ぎきり、改めて凛花は鋼糸を繰る。
 繰ったところに、巨大な拳が飛んできた。
「凛花さん!!」
 茜が叫ぶ。恐ろしく単純ゆえに冗談みたいな一撃が、凛花の鋼糸を引きちぎって直撃する。悲鳴はない。浄化の風をとどける暇すらなかった。
 無論やられっぱなしではない。負けじと攻撃を加える能力者達の傍ら、もっとも冷静に戦局を見極められる位置にいるすいひは、突入班が肩口の穴から内部に侵入したのを確認する。
 あとは、メガリスを奪回するだけ。
 ごっ!
 なるべく早めに取り返してくれと願ったのは、とてもではないがこの足止めが長く保ちそうにないからであった。頼みの綱の妖獣班が来る気配は未だにない。
 メガリスロボットの脚が持ち上がる。踏みつける攻撃に、凱と奈々が、アリシアがいっぺんに吹き飛ばされる。ごっそりとえぐられた防具を目の当たりにし、ぐうと呻きながら奈々は起き上がる。千種の治癒符で傷を癒されながら――
 ひどく不吉なものを見た。メガリスロボットの、背中。
「……ミサイル」
 それは本当に小さな声ではあったが、全員の耳に届いた。槍を支えに立ち上がりながら、どこか力強くアリシアが声を出す。
「……私、この戦いが終わったらあの人に告」
『死亡フラ……!!』
 閃光。爆音。衝撃。
 爆炎――業火。全てを飲み込んだ。


 地面からぶすぶすと煙が上がっている。ただひたすらに暴虐に満ちたミサイルの嵐を撃った鉄騎は。
 移動せずに、未だそこに立っていた。感情などと言う高尚なものを望むべくもない機械の顔を眼下に向けている。
 ――膝が笑っている。役目を終えたと言わんばかりにぼろぼろと剥がれ落ちていく防具を一瞥しながら、
「まだまだ……負けない、ぴょん……!」
 それでも立っていた。煙の晴れ行く中どうにか自らの傷を癒し、見るも無惨な姿になりながら、少なくとも茜は立っていた。二度も煮え湯を飲まされたのだ。ここで負けられない。負けられるわけがない。
「楽しませてっ、て、いったじゃないですか……」
「きっちり、止めさせていただきますよっ」
 死線を凌駕したアリシアもまた槍を構え直して不敵に笑い、奈々もバットを手に立ち上がる。二人、動いたのは同時であった。交差するように打ち込まれたデモンストランダムと獣撃拳が脚を挟むように繰り出される。行き場をなくした衝撃が、ごっと縦に巨大な傷を刻む。
「覚悟はできてると言った!」
 自力でミサイルを凌ぎきったすいひが凛然と声を張った。清浄な風が吹き抜け、わずかではあるが全員の傷を癒す。その風で体力を賦活させた凱が鮮やかな軌跡のクレセントファングを打ち込む。
「負けられねぇ、勇者はこんな事じゃ倒れねえんだよっ!!」
「私の刃は折れません! 最後まで!!」
 かけた誇りは、この程度で折れるほど生半ではない。里香の紅蓮撃は、さながらくさびのようであった。散々に痛めつけられたメガリスロボットの脚が、自重に耐えられないかのようにたわみ始める。
「……くる」
 闇の中で小さな明かりを発見したような希望が能力者達の胸に広がったところに、亜衣のぽつりとした、声。居心地の悪い沈黙の後、何が来るのかをあえて尋ねようとして。
「……空気読めっていうか、そう言う大技は」
 一回きりが、お約束ってモノだろうと引きつり笑いを浮かべた凱の目に、再び背中に背負ったミサイルを全弾展開する、まるっきり空気の読めないメガリスロボットの姿が映っていた。
 降り注ぐ炎の雨を睨み付けながら、その場にいた者は咆吼する。何度でも立ち上がってみせると。


●『さまよえる舵輪』
 内部は思いの外明るかった。かさかさと降りてきた蜘蛛童のまおの背を撫でながら八雲は視線を走らせる。
「一方通行か」
「そのようや……おわっ!?」
 突如、メガリスロボットが揺れた。超至近距離で聞こえた空気を震わせる轟音に蒼十郎は背筋を伸ばす。今まさに降りたった入り口から煤混じりの煙が吹き込んでくるのに気付き、風戯が蒼惶となる。
「……急ごう」
 轟いた爆音に、何があったかを察するのは難しくはなかった。厳かに言うイグニスに、皆が走り出す。
「(……もしかしたら)」
 支援要請はできないかもしれないとみかは難しい顔を作る。自分たちが舵輪を奪還できなければ――おそらくは、撤退になるだろう。今更のように背負うモノの重さにぎゅっと手を握る。
 かんかんと、コンテナの上を歩くような音が続いた。程なく、トラックのドアによく似た残骸を見つけて足を止める。
 随分とでたらめに変形したものらしいと肩をすくめ、修也が走り込んだ。
「……本当にでたらめだな。ふざけやがって」
 染みるような声音で呟く。
 およそ、二度に渡って狭さに泣かされてきた場所とは思えなかった。自分たちの考える常識などまるで通じないような理屈でもって随分と拡張された『運転席』、その正面最奥。
「『さまよえる舵輪』!」
 右に左に忙しく回るメガリス『さまよえる舵輪』を守るように、天井からかつて触手であったマニピュレーターが伸びてきた。先端にドリルを取り付けたでたらめな機械の腕は全部で8体。
 ちゅんっ!
「いい加減邪魔なの!!」
 入り口に飛び込んできた一行を狙い打つように、ドリルの先端から幾筋ものレーザービームが発射される。正面切ってかわしながら、我慢にも限度があると吠えて繭が赤手を叩き込んだ。獣撃拳が唸り機械の腕をまともに捕らえる。
「怖ない怖ない――行くでえっ!! 気張ってくれとる皆のためにも、負けられへん!!」
 自身を鼓舞するように叫んだ蒼十郎の術扇にぱっと白燐蟲が舞い踊る。言葉は力となり、そのまま機械の腕に絡む呪詛呪言へと変化した。繭が攻撃を加えた一体にそのまま追撃をかける。腕が、よじれる。
「行くよ綾!」
「そろそろ溜飲を下げさせてもらおう!」
 雪の鎧に身を包んだ風戯が結晶輪を投げた。たちまちコクピットを覆う吹雪の竜巻に合わせるように綾が魔力のこもった口づけを投げたところに、さらにイグニスの龍撃砲が続いた。放たれた気は集中攻撃をしていた腕を1体、停止させる。
「今こそ……を果たすとき、だね」
 ぽそりと何事かを呟きながら魔術書を繰り、みかがライトニングヴァイパーを放つ。奔騰する雷がコクピットを一瞬白く染め上げた。
「ぐっ!!」
 雷撃をかいくぐるようにでたらめに伸びてきたドリルが修也の右脇腹を貫いた。苦鳴をかみ殺したところに、
「藤堂!!」
 次々とドリルが殺到した。四方からの攻撃を、かわし切れない。能力者達が集中攻撃を由としたように、機械の腕もまたそれを由としたのかも知れないと思わせる動きであった。
 突然の事態に、八雲が声を張ながらダークハンドを放ち、主の声に応じたまおが猛毒かみつきで飛びかかる。赤い霧が噴き上がったのかと見まがうような光景の真ん中で、修也がぎりりと眉尻を跳ね上げる。
「うざってえっつってんだクソメガリスが!!」
 足下に暴走黒燐弾を叩きつける。赤を圧倒する黒が沸き上がり、修也にたかっていた機械の腕をここぞとばかりに食い千切っていく。
「下がれ修也!!」
「どきいや!!」
 駆け込んだイグニスが流れるように白虎絶命拳を放ち1体に致命傷を負わせ、それにより生じたわずかな間隙を衝いて蒼十郎が修也を引っ張り出す。
「こないなとこで倒れと――うあ!?」
 発破をかけつつ白燐奏甲を施そうとするや、今度はその蒼十郎に機械の腕が首を向けた――たちまち、その防具が赤く染まっていく。
「随分と必死だな!」
「切羽詰まってる証拠、だよ!」
 シニカルに吐き捨てた風戯にみかが返す。言葉は悪いが、結果として修也と蒼十郎が囮になるような形になった。まとまったところにみかが特大のライトニングヴァイパーを放ち、風戯もまた吹雪の竜巻で大多数を巻き込んでいく。
 きん、と甲高い音。レーザー走り、蒼十郎とその背後方向に陣取っていた非を灼く。飛斬帽で応戦していた非の、表情の乏しい顔にわずかな狼狽の色が浮かんだのはその時だ。
 二度目の、爆音。
 先程以上の揺れが能力者達を襲う。ほぼ同時、繭の放った獣撃拳が機械の腕を打ち倒す。これでちょうど半分。
 時間があるとは思えなかった。賭としては分が悪い。だがそれでも――

「行けえええええええええっ!!」

 イグニスの号令に、能力者達が一斉に走る。めざすは彷徨える舵輪。
 身を翻した能力者達を援護するように機械の腕の前にイグニスが踊りでるも、熾烈な集中攻撃に倒れる。
「いかせないよ!」
 倒れたイグニスに代わり、みかが機械の腕を引きつける。彼女も既にボロボロであった。最後までこいつらを相手取るという決意だけで立っていた少女は、魂の力で死線を踏み越えていく。
 咆吼、修也の一撃。裂帛の一太刀にぐらりと舵輪が傾ぐが、外れない。そこに背後からのドリルが修也の腹腔をえぐった。喉元を通ってこみあげてくる熱が血だと気付いたときには、既に足下には血だまりが作られていた。
「カエ、お願い」
 面映ゆく名を呼び、カエが非の盾になるように走り出す。残り少なくなった機械の腕がその盾を打ち砕くべく猛攻撃を仕掛けてくる。
 奇妙に冷静な頭の片隅で。
 非はこの事件のそもそもの発端を思い出していた。トラックに乗っていたリビングデッドのことを。
 メガリス『さまよえる舵輪』――目的地へと『辿り着く』ために、彷徨い続けるメガリス。もはや、このトラックがどこへ帰りたかったかなど、分からないけれど。
「……応えたい。きっと信じてくれているから」
 地上に待つ、皆が。
「だから『帰す』わけにはいかないよ、ごめんね」
 纏ったローブごと引き裂かれ、とうとうカエが消滅した。赤々と染まったコクピット内部を疾駆しながら非は手首を翻す。
 手に持った飛斬帽を叩きつけた。
 さらに傾ぐ。
 身の毛のよだつような凄絶な顔で、修也が吠えた。最後の力を振り絞るように長剣を振り下ろす。
 斬り飛ばした。
 ――宙を舞ったさまよえる舵輪が硬質な音を響かせて床を跳ねる。
 それが終わりの音であった。シンプル故に決定的な、それが終わりを告げる音であった。


マスター:赤間洋 紹介ページ
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楽しい 笑える 泣ける カッコいい 怖すぎ
知的 ハートフル ロマンティック せつない えっち
いまいち
参加者:30人
作成日:2010/03/23
得票数:カッコいい10 
冒険結果:成功!
重傷者:雪女・つらら(薄幸の雪妖精・b14292)  百地・凛花(片隅の撫子・b15564)  小早川・奈々(シトラスアナイアレイト・b16673)  藤堂・修也(宵闇のディアボロス・b18705)  常川・丈志(土蜘蛛・b18978)  南雲・茜(サムライバニー・b19200)  高天崎・若菜(土蜘蛛の大黄龍将・b19366)  九重・美珠(土蜘蛛クノイチ・b23706)  上尾・亜衣(まいねーむいず・b25928)  紗白・すいひ(幻日の紡ぎ手・b27716)  菫埜・みか(禍攘イシ聖標・b34308)  アリシア・カナード(高校生科学人間・b34622)  八伏・椛(メイプルワイズ・b37345)  国府津・里香(踊る焔の女郎蜘蛛・b38820)  綾島・八雲(来来漂飄・b39097)  巳賀・圭一郎(中学生除霊建築士・b41544)  イグニス・ランフォード(近接武術師・b42985)  柏野・一樹(アクセルエッジ・b43711)  旋風寺・凱(勇者咆哮マイトガイガー・b58135) 
死亡者:なし
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