■参加者
織田 陽介 (委員長:東北大)
新宅 公志 (書記長:京都大)
内海 佑一 (副委員長:法政大)
原田 幸一郎(副委員長:京都大)
中島 敦史 (副委員長:広島大)
今岡荘一郎 (大阪市大)
今野 進 (東北大)
■11・6集会の感動を語る
織田陽介 この一年間、小泉打倒にまっしぐらに突き進んできたということだと思います。
僕自身は、「日の丸・君が代」決戦、「つくる会」教科書闘争、都議選があって、その後、有朋寮決戦をぶち抜いて、新全学連体制の委員長をやることを決断してこの秋を闘ってきたんですが。本当にこの秋の闘いを通して、小泉を倒せるというところまできたと思うんですよね。小泉の8・8の解散自身が、小泉が死ぬ寸前までいった、帝国主義が打倒される寸前までいったということとして僕は理解しているし、教育労働者の闘いを中心にして、小泉がガンガン押されて、郵政民営化法案が否決されるところまでいった。そこでなんとか、「自民党をぶっ壊す」とか言って、小泉チルドレンを作って、なんとか再生を図っていこうとしたけどまったく脆弱です。こういう中で11・6がぶち抜かれ、APEC闘争やあらゆるところでブッシュ、小泉が戦犯として断罪され、こてんぱんにされるという事が始まったのが05年ということだと思います。
中島敦史 学生が、勝利感をもちながら生き生きと闘うという中で、労働者にもそれが大いに空気入る。訪韓で一緒になった労働者と話したんですけど、「学生さん、11・6にいっぱい来てたね、と。靖国闘争もやってるし。学生が生き生き闘っていると、自分たちは組合活動とかでいろんな抑圧があって立ち上がれないという悔しさがある中で、自分たち労働者階級は揺り動かされるんだ」という事を言ってもらって。僕も、すごいそれで勇気づけられるし。学生にとっても、労働者階級のものすごい闘いが始まっているんだということをキャンパスに持ち込んでいったとき、学生も元気が出る。
小泉の反動攻撃ばかり強調しているとどうしても重くなっちゃうんですけど、そんなんじゃなくて労働者の闘いのほうが小泉を追いつめているんだということを提起したとき、学生の目の色が変わる。僕も、この秋の闘いを通じて「学生が闘いを求めているんだな」と実感して、闘いを持ち込んで、一緒に闘おうと提起したとき、キャンパス丸ごとの総決起の展望はあるなと、この秋は大いに感じました。
原田幸一郎 05年の総括という場合、11・6を頂点とする11月闘争の総括が核心だと思います。11・6は、小泉政権の戦争と民営化攻撃、改憲の攻撃に対して、労働者階級の総反撃を開始した、という事だと思います。小泉政権は、労働者階級人民を、戦争と貧困や死へと叩き込んでいこうとしている。そのために、労働者の抵抗の拠点である階級的団結の破壊を、民営化を通じてやろうとしている。こんな政権のもとでは、労働者階級は生きていけないのだ、と。こういう中から、ついに労働者階級が生きんがために、階級的団結と国際的な連帯の力で、小泉政権打倒の総反撃を開始した。郵政民営化に対して、郵政労働者が絶対反対、小泉政権打倒を掲げて総決起を開始しているし、郵政民営化をぶっ潰す闘いはこれから始まるということが宣言されました。来年の「日の丸・君が代」強制粉砕闘争にむけても、現場労働者が不起立闘争を宣言し、首をかけてでも闘うという決起があって、いくら小泉が戦争だの、民営化だのという、労働者をなめきった政治をやっても、労働者の団結で、そんなものは、いくらでもぶっ潰せるということを、身をもって示した闘いだと思います。
さらに、昨年の11月よりも国際連帯という意味で、飛躍的な画期をなしたと思います。韓国とアメリカの労働者の発言の中でも、労働者の国境を越えた団結を強化して闘うということが一番強調されていたし、労働者が国境を越えて団結したときに、社会を変革することができるんだということを確信をもって提起していたと感じました。これにこたえる闘いこそが、小泉政権打倒の闘いだと思います。その11・6の闘い、その後の11月の動労千葉を先頭とした訪韓闘争を通じて、日韓米の国際連帯は、これまでの次元をはるかに超えて発展している。世界中で吹き荒れている戦争と民営化、労組破壊攻撃に対して、全世界の労働者が団結して、それをはね返していく闘いが始まっている。まさに、世界革命が開始されている。生き生きと、現場労働者の血の通った団結、闘いとして、世界革命が始まっているという事だと思います。
その核心に、動労千葉の闘いがある。動労千葉は、首をかけて民営化に反対して闘ったという事で、国際的団結を作り出している。動労千葉の闘いの中には、小泉政権打倒の4大産別決戦、改憲決戦を爆発させていく普遍的な展望がある。それは、階級的な原則をとことん貫いて、労働者の団結を最も大切にするという闘い方だと思います。この動労千葉の闘い方の中にこそ、勝利の展望がある。今回の、小泉政権打倒を身をもって示し全労働者に示した3労組の闘い、国際連帯の扇のカナメになっているのも、この動労千葉の闘いだと思います。この11・6を、本当に世界革命勝利の出発点としていくのは、これからの闘いにかかっている。
なんといっても06年は、小泉政権打倒の年にする。小泉がやろうとしている改憲攻撃を粉砕していくということを柱にすえて闘っていきたい。改憲をぶっ潰せ、という学生運動をまきおこして、小泉打倒の階級的労働運動と連帯して、揺り動かしていくような闘いを全学連はやっていきたい、と思います。
日米首脳会談粉砕闘争という事では、11・15〜16京都現地闘争をやりましたが、なんといっても小泉とブッシュの日米安保の大転換を直撃する闘いを打ち抜いたという事だと思います。小泉とブッシュは、世界の中での反動枢軸を形成して、北朝鮮・中国侵略戦争を決断して、それにむけた戦争体制をつくるということを会談で決定しに来た。会談の中でも小泉は、「日米関係が良好であればあるほど、中国や韓国、アジアと良好な関係を結べる」などと言っている。こんなものは、中国や朝鮮への戦争宣言そのものだ。日米という世界最大の帝国主義者どもが、中東の石油に並んで、中国市場のぶんどりあい、中国の支配のために戦争をやろうとしている。そのために、日米が共同で侵略戦争をやるという、まったく新たな日米同盟を作る。こんな事が、どうして許せるかということです。これまでの後方支援というレベルではまったくなく、日米が共同で、イラクでやっているような文字通りの侵略戦争をやっていくという事です。日米首脳会談粉砕の闘いは、小泉政権の改憲攻撃と真っ向から対決する闘いとしてやり抜いたという事だと思います。
小泉は、10月28日に改憲案を発表して、11月22日の自民党大会では「新しい時代にふさわしい憲法をつくる」と言っている。ふざけるんじゃねえ。「自衛軍」だと言っているが、あんなものは侵略軍だ。実際に小泉は、現にイラク侵略戦争と占領支配に荷担し、これから北朝鮮・中国侵略戦争をやろうとしているじゃないか。いったい何が「自衛」だ。「自衛」などというのは、帝国主義者どもが侵略戦争をやるときの決まり文句じゃないですか。改憲案の前文では、「圧制の根絶」というブッシュの戦争の論理とまったく同じ文句を意図的に使っている。これこそ、日米共同で世界戦争をやっていく宣言そのものだ。こんな改憲案は、ぶっ潰して当然だ。こんな改憲案の先に、労働者階級の未来はまったくない。こんなものは、労働者・学生の怒りでぶっ潰す。全学連は、そういう闘いをやっていかなければならないと思います。
中島 京都の日米首脳会談粉砕の闘いで私が思ったのは、京都の同志たちが、デモ申請をかちとったという事が、すごい画期的だと思うんですよ。権力がデモなんか許可しないという攻撃に出てきて、軍手なんかはめて弾圧の脅しをかけてきた事に対して、他の勢力はすべてそれに震え上がって負けちゃってるわけだけど、京都の仲間はそれと闘って、デモを勝ち取ったということで勝利している。その事自信で、京都での日米首脳会談が、かなり破産的になっている。
ブッシュなんかは、世界中、行く先々で人民から弾劾され、闘いを生み出してしまっている。日本でも、全学連が、そこを切り開いた事は決定的だった。世界史的意義があったと思います。
今岡壮一郎 お昼の会食のシーンが報道できなかったらしいですからね。デモの音が入っちゃって。全部ニュースを見ても、会食のシーンだけはない。新聞の首相動静のコーナーには「会食」とあるけど、映像はまったく出せなかったらいしですよね。
一同 おぉー、いいねぇ。
織田 デモ申請をめぐる攻防は、どんな感じだったんですか。
原田 警察権力は、御所の周辺のデモは一切認めない、と。交通規制のためだとかいうのみだったんですが。それに対して、一歩も退かずに連日の闘争をやって、一回は6人ぐらいで抗議に行った時は、2階から20人ぐらいが降りてきたんですよ。それでワァーワァーやり合って、こちらも一歩も退かずにやりあった。ビラでも、デモ申請妨害を許すなというビラ、「いったい、何様のつもりだ!」というのをキャンパスでもガンガンやった。そういう闘いの中で、御所の真横を通るデモを認めざるをえないという所に追い込んだというのは画期的な勝利だったと思います。
重要だったのは、小泉反革命に対して、一歩も退かずに闘うという事だと思います。小泉に負けていたらだめだ、小泉なんかぶっ倒してやるんだ、というデモをやるんだ。何が交通規制だ(笑)と。一歩も退かない、という事が一番重要だったと思います。
織田 「逮捕するぞ」というむこうの構えにたいして、弾圧やれるもんならやってみろ。そういう闘いでデモを勝ち取ったというのが重要だよね。
京大での集会から、ものすごい解放的だったじゃない。時計台前が学生で埋まっちゃってさ、学生が写真取りまくって、「熱いなぁ」とかね。留学生の飛び入りもあって、発言しちゃってね。デモの街頭の反応が、ほんとうにすごくてね。久々に自分も、デモに酔いしれちゃってね。良すぎて。解放区みたいで、沿道全体が「ブッシュ、小泉、許せん!」みたいに染まっていって、こちらが気合い入るから、沿道もまた盛り上がるという感じだった。
中島 小泉打倒するためのデモなんだから、間近まで行ってあたりまえだ、何が交通規制だ冗談じゃねえ、というのは当然だよね。そういう構えではじめてデモを勝ち取れたという事で、ほんとに京都の同志に感謝したい気持ちです。
新宅 キャンパスで集会の前にビラをまいている段階から、すごい「応援してくれてるんだなぁ」という感じで。朝ビラだけで1500枚も撒けた。あれが11・6までにつかんだ事の集大成としてあったと思うし、小泉政権打倒の解放空間を作るという事は、こういう事なんだな、という事を全国から来た学生はみんな実感できた。それがつかめた事が、すごく良かった。
それでさらに街頭でも、中学校の校舎の窓からは、クラス全員がワァーと手を振ってきたり。これだ!という感じですよね。この一年間、「日の丸・君が代」から始まって色々あったけど、京都の闘いが集大成としてあったと思いますよね。
織田 反戦運動の季節が来た?
新宅 そう。反戦運動の季節がやって来たぞって、自分たちのキャンパスでも自信もって言えるという自信をもって行けるというのがすごく重要。どんどん広がるな、という確信があります。
■動労千葉の闘いへの確信
内海佑一 労働運動を軸にすえて闘い抜いたという事で、法政大学では動労千葉を招いて講演会をやりました。これがものすごい決定的だった。これで、11・6にみんな来たんですよね。ストレートに小泉政権打倒ということが、民営化との闘い、改憲、4大産別決戦へとつながっているという事。動労千葉の闘いの中にこそ、小泉政権打倒の一切の核心をつかめるものがある、やっぱり動労千葉なんだという事で、動労千葉講演会はすごいよかったですよね。
中島 僕も最初は、動労千葉のことをビラで紹介してはいたんですが、ただ動労千葉のことを淡々と説明するだけでは学生にはピンと来ない。「ああ、がんばってる人たちがいるんだな」という感じにしかならないんですが。いま、小泉政権打倒にむけて色んなところから決起している、階級攻防、闘いがあるんだという事が伝わったとき、学生の意識は変わってきますよね。その攻防の最先頭に立っているのが動労千葉だと思います。動労千葉が嵐の中の中心にあって、日本の労働運動を揺り動かし、世界からも圧倒的に注目されている。そういう存在として、動労千葉の闘いを提起していったとき、学生にとっても自分が求めている闘いの先頭にたって勝利を切り開いているのが動労千葉なんだ、我らの動労千葉なんだという。こういう闘いは、どういう職場でも、どの大学でもやれるんだという事が解ったとき、ぜひ動労千葉の闘いを見てみたいという事が学生からも出てきました。
民青で活動している学生と議論したんですが、民青で活動していてもなかなか展望が出てこない。ところが今回、11・6を提起して、彼がなぜ11・6に来たかというと、動労千葉を見てみたい、という事だった。「圧倒されるくらいの熱さだった」という感想でした。動労千葉の闘いの話は、潜在的には学生は誰でも聞きたがっていると思います。問題意識の高い人、正義感の強い人ほど、小泉政権が巨大に見えちゃって苦しんでいる。その中で、僕たちに対して、「なんで皆さんは、そんなに元気なんですか」と聞いてきたりします。そこで、僕たちは勝利している、小泉こそ追いつめられているという事で、動労千葉の闘いを紹介すると、学生も元気になってくる。学生にとっても、動労千葉というのはそういう存在なんだと実感しました。
今岡 11・6参加を、最終的に動労千葉の闘いを知ることで決断した学生がいます。その人は、議員.jpとかいう民主党とか社民党とか新社会党とかのしょうもない議員のボランティアをやってる人で、神戸市長選でも惨敗して、明らかに総括ついてないんですよ。環境問題とか公害の問題を、市民運動こそ解決できるんじゃないか考えていて。
それに対して、労働運動がないところで絶対に解決しない。例えば、アスベスト問題でも、労働組合が告発した国は改善されているけど、日本みたいに沈黙した国はいまのような事態になっている。あと、関西生コンの「シャブコン」問題とかを紹介して。
本当に、いまの世の中は終わっているんだと。小泉政権は、人間殺すことなんか、なんとも思ってない。一番説得力あったのは、はやり尼崎事故問題です。大阪市大の学生も、一人死んでいるんです。その学生は、神戸から大阪市大まで通っていて、ほぼ同じコースを通ってきている。「君だって、いつ殺されてもおかしくないんだよ」と。そして、こんな世の中で、ほんとうにそれをひっくり返す闘いをやっているのは動労千葉だけなんだ、市民運動じゃなくてこういう闘いにこそ展望があるんだ、という話をするなかで11・6に参加する事になりました。
尼崎事故に対して安全運転闘争を対置した動労千葉の闘い、分割民営化に反対してストライキを打ち抜いた動労千葉の闘いは、分割・民営化なんか全く知らない今の学生にとっても全然通用するんですよ。解雇者を抱えて20年間勝ち続けて来た闘いが、いま本当に誰にとっても解る、花開く時代になってきた。動労千葉のように闘う以外に、生きていく道がないわけだから。普通に通学していても、殺されるわけですから。そういう世の中で、労働者階級こそそれをひっくり返せる、戦争を止められる。
中島 どんな運動よりも、動労千葉の運動こそダイナミックで魅力がある。そこを感じた時に、学生も「よし行ってみよう」となる。
今岡 しかも動労千葉の闘いは、ジェット燃料輸送阻止とか、すごく具体的。戦争を実際にやる段になっても、労働者が決起したら止められるという闘い。だから、世界中から動労千葉と連帯しようという事が来る。
こういう動労千葉のような闘いを軸にした運動か、そうじゃないのか先の展望が全然違う。9・11総選挙以降、他の勢力はまったく展望を失ってる。目が死んでる。「こんなに悪い!」とかケチつけはするけど、どうしたらいいのかという事がまったく言えない。そういう中で、動労千葉のような闘いで、これでひっくり返せる、と。今の世の中は本当に終わっているけど、労働者階級が全部ひっくり返してまったく新しい世の中を作っていけるという話が、まったく通用する、伝わる。僕たち自身が、確信したというか。
織田 そういう人が、実際に11・6に行ってみて、どうだったの?
今岡 「熱いっすねぇ」という感じですけど、ギャップを感じる人がいました。ちょっと圧倒されて、「ちょっと自分には…」という。
もう一人の人は、「あの空間がすごい解放的だった」と言ってました。郵政民営化問題をゼミで話していて、自分は絶対反対!と言いたいんだけど、まわりは「公務員は、こんなにさぼっていて」とか教員をはじめとしてわぁわぁ言われる。
僕と討論している時は、ばんばん反対だとか言ってるんですけど、その場になってしまうと言えない。ものすごい抑圧がある。反対の人が反対と言えない。はっきりと「反対」という意識がない人は、どれほど抑圧されているのか。しかし、その人が11・6に行ったら、すごい解放感。壇上で当該の労働者が、これから小泉と絶対反対でやってやる!と宣言している。そういう労働者を先頭として実現した解放的な空間、これを圧倒的に拡大していく中にこそ展望があると思いました。
今野進 11・6という事では、本当に世界革命の展望が切り開かれたことを実感しました。韓国とかアメリカ、AMFAが駆けつけてきて、ストライキ中であるにも関わらず、勝利と国際連帯を求めてやってきた。発言でも、すごいことを言ってましたよね。日本の3労組の闘いが軸になって、こういう国際連帯、世界革命の展望が切り開かれたということで、今年の11・6は決定的だったと思います。
自分は、去年に続いて二回目だったんですが、去年以上に盛り上がっていて、いいな、展望あるなと思いました。
■韓国・民主労総の闘いに感動
織田 訪韓闘争については。
今岡 訪韓したら、11・6の現場で会った現場の労働者どうしが、どんどん交流している。委員長どうしの交流だけじゃなくて。具体的に、顔の見える交流が始まっているという事がものすごく決定的だと思いました。一本の旗竿に、動労千葉とソウル本部の旗が結びつけられている。
日本の派遣法は、最初はサービス業だけだったのが、ほぼ製造業なども含めて全業種で、ぜんぶ派遣労働者にできるように改悪された。韓国では、非正規職法案を絶対に作らせないためにやってるわけだけど。民主労総は、日本の派遣法がもっと極悪になって持ち込まれようとしている、それが日韓FTAとかAPECと一緒にやってこようとしているという認識がすごい大きいんです。日本の労働運動にたいする韓国の人たちの評価は、「死滅している」という感じなんです。民主労総が動労千葉を紹介するときも、「みなさん日本の労働運動は死滅していると思っていると思いますが、動労千葉はがんばっている」という感じ。
派遣法などというめちゃくちゃな法律ができたら、労働者は死ぬしかないのに、日本ではナショナルセンターを含めて全然反対がされていない。しかも、たまに韓国にやってくるのは連合とか全労連、全労協。日本の労働運動に対する失望がある。JR総連とか。そういう中で、2〜3年前から動労千葉との交流が始まったという事が、すごい大きい。
今回、鉄道労組のゼネスト決議で、過去最高の七割ぐらいの賛成率を得た。
日本の労働運動というのは、JR総連だけじゃなかったんだ。これが解った。ソウルでも釜山でも、川崎さんや田中委員長がしゃべっていたら、JR総連というのが偽物だということがよく解った、と。ILWUのレイバーフェスタでも、国労エイトの決議はすぐに承認されたけど、JR総連が自分の組合員をテロって権力に介入されたという事は承認されなかった。どういう闘いをやってきたか、ということが評価される。解雇者を抱えて戦い抜いてきたのか、解雇者をまっ先に切りすてて組織の延命をはかってきた。そういう事実関係を必死でかくして作ってきたJR総連の権威をズタボロに引き裂いて、本物の労働運動が登場した。ものすごい大きな期待をしていると思います。
中島 現場で自分が思ったのは、田中委員長の手を引いて、コジョンファン氏があちこちに紹介していたのが、すごいうれしそうだったのが印象的でした。
今岡 不正事件とかあったから、内部的にも本当にこれから民主労総を左旋回させていく、非正規職の労働者と正規職の労働者がほんとうに連帯したゼネストをやり抜けるかどうか。現代自動車なんかでは、正規職をまだ優先させるということで、非正規職のゼネストを否決してしまうらしいんですよ。それが、何年か前は8対2とか9対1だったのが、今回は6対4ぐらいまで接近してきた。もうちょっとで逆転するための最後の一押しは、労働者階級の力のみにおもねって徹底的にやるという組合が、韓国国内だけじゃなく、日本やアメリカにもあるという。FTAやAPECや派遣法にしても、アメリカとか日本帝国主義から持ち込まれて来るなかで、それの元凶になっている国では唯々諾々とやられていて、自分たち韓国だけでがんばる、勝つというのは大変らしいんですよ。日本の中で労働運動の地図を全部塗り替える、動労千葉のような組合が今は小さいけどあるということ、この質をもった人たちと自分たちは連帯できるという事を、ソウル本部では一致してやってくれている。逆にいえば、すごいプレッシャーなんですけど。国境を越えて、全世界的な労働者の連帯を作り出していく上でも、動労千葉のように闘う事がすごい重要だと思いました。
織田 11・6で出会った動労千葉の労動者たちが、自分たちの戦場にやってきて支援してくれているという事が、ほんとうにうれしそうだったよね。
今岡 ソウル本部の今の事務所長さんも、ロッテホテルを10年前に解雇された人なんですけど、日本の労働運動で、解雇された人間を何十年もかかえて闘い抜いているという組合なんか聞いたことがないらしいんですよ。具体的に交流した中では、はじめてらしいです。JR総連なんかは、問題にもならない。そういう奴らと話していると、内心は忸怩たる思いというか、ハラワタが煮えくり返っていたんだと思うんですよ。動労千葉に対する期待がものすごくある、日本全国に波及させてほしい、とにかくがんばって欲しいという事ですよね。
APEC闘争なんですが、解放空間ですよ。無許可なんですよ。橋なんかも、100台ぐらいのカマボコ(機動隊バスのこと)とコンテナで、一歩も通さねぇという構えをとっている中で。それに対して、大型トレーラーをどんと突っ込んで勝手に舞台をつくっちゃって、道いっぱいに広がって、労働者が1万数千人、むこうからは農民部隊が2万数千人やってきて5万人になっちゃうという感じ。街頭に「APEC歓迎」みたいな旗がずっと貼ってあるんですけど、それをデモ隊が全部ひっぺがして、「ノーブッシュ、ノーAPEC」みたいなステッカーをバンバン貼っていくんですよ。お店なんかは、デモ隊が来たら、あぁ暴れちゃうんだなとシャッターをがらがらと閉める。先鋒隊が鉄パイプをもって武装しながら行進してきて。
織田 訪韓で見たのは、ほんとうに革命のワンシーンという感じでしたね。革命歌がガンガン流れて、その中で旗をかかげた部隊が入場してくる。歌にあわせて、みんな地面を叩いてるんだよね。もう揺れている。むちゃくちゃカッコいいんですよ。闘いたいと思っている人なら、ぜったいにあれに入りたくなる。俺らは闘うんだ、というのがみなぎっているから本当にカッコいい。
今岡 実際にやっていることは、古めかしいことも含めて、当たり前のことなんですけど。ぜんぜん古めかしいという感じなんかしないんですよね。デモコールなんかも超具体的で、「ブッシュを生け捕りにするぞ」とか。
解散の集会では学生が、すごい多かったです。発言なんかも、ガンガンぶつかった後なのに「こんなカンパニアではだめだ」とか言っているんですよ。ブッシュを捕まえなければだめだろう、と。
原田 APEC反対決議は、ほんとうにすごい決議だなぁと思いました。社会の主人公は俺たち労働者階級だ、戦争や民営化を強制する侵略の頭目ブッシュは、われわれが追放すると宣言している。ノムヒョン打倒、自国政府打倒という事もはっきりと掲げて、労働者が、個別資本との闘いを超えて、団結して政治権力の奪取にむけて力強く前進するという内容だったんですよね。もう、ものすごい闘いが始まっていると思いました。
織田 これから全学連も、沖縄、国会前で、どんどんぶつかっていく。沖縄では、われわれ全学連がやって絶対に止める。われわれが、ほんとうに展望を切り開くという事だと思いますよね。11・6の後の交流会で、コジョンファンさんも、労働運動が新たな段階に突入するためには学生運動が爆発しないとだめなんだと言ってました。京都闘争もそうですよね。キャンパスで解放空間をつくって街頭にデモで飛び出していったときに、労働者の決起がガンガン始まっていく。そういう構図を完全に見せた。
■この秋の「扇動の変革」の確信を語る
織田 扇動上の教訓という事を、具体的なキャンパスの闘いをとおして出してもらえますか。
原田 京大では、11月決戦を全学総決起に目標をすえて闘いぬきました。11・6は、かつてない結集を実現して、11月労働者集会で、労働者の団結にエネルギーを得て帰ってきた学生が中心になって、11・15〜16の日米首脳会談粉砕闘争まで闘い抜きました。
僕自身も11月決戦をやり抜く中で、小泉打倒の展望を完全につかみました。あんなやつは、絶対に打倒できる。
まず小泉反革命に対して、われわれ自身が根本的に問われた。これまでのあり方を根底的に打ち壊してたたかう必要がありました。一番大事だと思うのは、結論から言うと、小泉が圧勝して、民営化、小泉改革に反対する奴は改革の敵、みたいにキャンペーンされている。それをうち破る展望が、どこにも見えないという状況の中で学生が決起するのは難しいんじゃないか、という考え自身をぶち壊すという事ですよね。
例えば、ビラを書くときも、とにかくどれだけ激しい攻撃なのかという危機を、ひたすら警鐘乱打する、こんなにヤバい、こんなに激しいという事を書くと考えたり、逆に、学生が身近に感じる問題から徐々に政治権力の問題につなげていったほうがいい、などの意見が京大でもありました。真剣に、小泉政権打倒の全学総決起をつくれるかということを議論してきました。
その中で、すべての学生が、必ず小泉打倒に決起するはずだと、確信をもって闘うことが重要で、小泉反革命というのはすべての労動者人民、学生も含めて戦争と民営化で地獄に叩き込んでいく政権なのであって、こんな政権のもとでは、生きられないという状況が広がっていく。そのギリギリの地点から、学生も丸ごと立ち上がる以外にないという事ですよね。しかし、この学生の政治決起を抑圧している支配が、具体的にあって、これをぶち破っていくたたかいをわれわれがやらなければならない。学生決起を抑圧している支配の構造をぶち破ったとき、学生の決起のエネルギーが解き放たれる。学生が決起したとき、労働者階級を揺り動かす巨大な闘いを実現できる、という事ですよね。
最大の核心は、敵と味方をはっきりとさせて闘うことです。敵とは、何よりも小泉政権であり、資本家どもです。こういう、ごく一握りの資本家どもが生き残るために、世界戦争戦略に積極的に参加して、戦争と首切りをまき散らして、労働組合を潰していく。大多数の労働者を、死に追い込んでいく。こんなことをやろうとしている連中に対して、怒りの爆発で吹き飛ばしていく、という事が絶対的な土台です。敵に対して、無慈悲な断罪をたたき付けて、焼き滅ぼしていく。それが、あらゆる闘いの土台であって、それなしには何もないということです。もう一方では、味方をはっきりさせる。それは、労働者階級であり、キャンパスにいる学生です。キャンパスにいる学生で、あらかじめ革命的な主張をもっている人は、ほとんどいない。小泉政権や資本家どもが、政治決起を抑圧する支配をやっているということがありますから。その中で、階級的な原則を訴えて、団結を強力によびかけ、闘う仲間として討論していく中で、必ず信頼関係は生まれるし、そこから学生の政治決起は全く可能なんだという事です。
敵と味方をはっきりさせて、敵をボコボコにして、味方の団結を訴えること。これが、全学総決起の確信だと思います。
これが、なぜ確信に高まったかというと、個人の信念というレベルではなくて、白熱的な討論、具体的に学生を抑圧している小泉政権の支配をぶち破るのか、と。そのことを、ほんとうに毎日議論しました。ビラの見出し一つでも、夜中の2時とか3時まで、何時間も議論して、朝ビラを撒いたら大学食堂にあつまって全員で総括をやる。今日のビラはどうだったか、受け取りはどうだったか、どこに立って撒けば一番いいか、どういうような声をかけたら一番反応が良かったか、という事も含めて、あらゆることを議論してみんなで共有するたたかいを積み重ねてきました。
扇動に関しても、これまでのあり方から大転換しました。これまでは、扇動についての考え方がはっきりしてなかった。われわれの路線を少しわかりやすくまとめたものをビラにしてきたわけですが、こういうやり方をやめました。扇動というのは、敵の支配を、ある空間、大学という空間において日々うち破る土台になる闘いです。敵の支配をうち破ることで、小泉打倒の決起がまき起こっていく解放空間を作りだしていく闘いなんです。制圧として、敵とのやり合いとして扇動をするという事ですよね。
だから日々のキャンパス展開は、小泉打倒の鉄の意志をもって、本気で打倒する勢力としてやる。いい内容を出していけば決起するという事ではなく、敵の支配をうち破ることが核心です。そのためには、小泉の言っていることに対して、一対一で反論しているようなビラでは全くだめです。怒りの爆発で吹き飛ばしていく、こき下ろす、権威を叩き落とす、焼き滅ぼすという事ですよね。
具体的には、「借金を作ったのは公務員」とか「社会の無駄」とか小泉が言っていますけれども、ふざけるんじゃない!と。お前こそ、借金を作った張本人ではないか。ブルジョアジーに大減税をやっているじゃないか。何兆円もの減税を資本家にはやって、銀行やゼネコンには税収の5%、10%と次々とつぎ込んでるじゃないか。他方で、労働者人民の生活はどうなってるんだ。非正規雇用が拡大して、年収は7年連続で低下して15年前のレベルになってる。生活保護が100万世帯を超えている。自殺が、どんどん増えている。こんな社会にしてきたのこそ、小泉、奥田じゃないか。奥田は、9割の労働者を非正規雇用にすると言っている。そういうやり方でトヨタでは、過去最高の利益を上げているじゃないか。こんな事をやっている小泉こそ、一番無駄な公務員じゃないか、お前こそやめろ、という事ですよ。
郵政民営化で借金を減らすなんていう大嘘も、いいかげんにしろ。郵政職員は、一円も税金を使ってないじゃないか。小泉政権がやろうとしているのは、財政再建なんていうのは大嘘で、大多数の労働者を首切りと戦争の地獄に叩き込んで、一握りの巨大独占資本が生き残るという社会を作ろうとしている。そのために、労働者階級の団結の拠点である労働組合を、民営化で叩きつぶそうとしている。ふざけるな、という事ですよ。罵倒につぐ罵倒で、ぶっ飛ばしていく必要があるんですよね。
また、改憲のねらいは戦争である。この事を暴露することに、心血を注いできました。「自衛軍」と言っているけど侵略軍ではないか。北朝鮮・中国侵略戦争をアメリカと共同してやろうとしているのが小泉政権です。日本の資本家どもが、アメリカの世界戦争戦略に積極的に参加することで、アジアを侵略するための軍事力を持とうとしている。そのために日米共同で世界戦争をやる。そのために改憲が必要と言っているんだろうが。こんな改憲など、ぶっ潰して当然だ。こんな改憲をやろうとしている小泉政権なんか、打倒して当然なんだ、という事をビラとアジテーションで訴えてきました。
すべての結論に、小泉政権とは打倒対象だという事をすえて、扇動戦をやってきました。こうして日々小泉との闘いで勝利する、圧勝するという扇動をやることで、全学連のキャンパス展開に毎日大衆が参加するという事が始まりました。
日々の扇動で、小泉の攻撃と支配をぶち破る、大学を小泉の支配から解放するという闘いを、すべての活動家がやる。アジとか色々な形で、すべての活動家がこの闘いを土台にすることで、ものすごく自信をつけました。俺たちは、小泉なんかぶっ飛ばして勝てる、そういう闘いをやっているという確信をもつ土台になったと思います。
その中で、ほとんどの活動家がオルグに決起しました。これも、ものすごい転換でした。これまでは、組織戦というのは一部の活動家がやるものという感じだったんですけど。すべての活動家が組織戦もやったり、はじめてビラを書いて、オルグをやって、という事が始まりました。
扇動で解放した空間の中で、大衆が大衆を組織する、大衆が大衆に決起を呼びかけるという事が、端緒的ながら始まりました。
ここで決定的だったのは、自治会での取り組みをよびかけた事です。自治会で、取り組みをよびかけて、自治会の会議での議論でも小泉政権を打倒、そのために11・6を全学に呼びかけるという事を全体の結論として確認して、小泉政権打倒の全学実行委を立ち上げました。そこに参加している一回生の学生がビラを作って全学に撒く。これがまたキャンパスに、ものすごい衝撃を与えて、輪をかけて大衆決起が広がっていくという事がありました。
核心は、全学の決起に確信をもって、小泉を怒りの爆発でぶっ飛ばすという事と、その闘いに学生は団結して立ち上がることができるという事をつかんだことです。これを作り出したのが、毎日の白熱的な討論と実践です。その中で、この確信をつかみました。
この教訓を打ち固めて、06年の小泉政権打倒、改憲阻止、安保・沖縄決戦に、京大は全学総決起を必ずや実現します。その事を、この座談会の場で宣言したいと思います。
新宅 いま、関西での闘いの教訓が出されましたが。小泉の抑圧と支配をぶっ飛ばす事、あるいは学生がわれわれの何を見ているのかというと、小泉とのやり合いに勝ってるのか、勝てる勢力なのかという事だと思います。
しかし、10月の初めの展開では、そのことがあまりはっきりしていなかった。郵政に関する議論でも、出すビラにしても、「郵政民営化に賛成ですか、反対ですか」というようなビラを出しちゃったりした。動労千葉の闘いも言っているのは言っているんだけど、学生の反応としては「よくないですけど、しかたないんじゃないですか」ぐらいで。決定的に「郵政民営化は、絶対におかしい!」とはならない。人ごとのように、労働者が切りすてられるのはしょうがないし、小泉のもとでは結局は郵政は民営化されるでしょう、みたいな感じで。
小泉改革は、学生にとっても大変なんだという問題意識で、ホワイトカラーの労働環境とかもテーマにして学習会やったり。これはかなり良かったんですが、「大変なんだな」という認識はもってくれたけど、自分は出世してがんばるからいいよ、という風にしかならない。こんな体制、抑圧物なんか、いま俺たちが立ち上がればぶち破れるんだという事を自信をもって言えてない。「こんな抑圧物がありますよ」という説明にしかなっていない。アジにしてもビラにしても、その段階に終わっていた。
改憲、米軍再編や戦争の問題についても、「こんなにひどい」「終わっている」という事についても、自分たちも怒りをもって訴えて、署名も一定数が集まったんです。郵政民営化や労働法制の話からも、さすがに戦争にまで行くとおかしいとは思っている。しかし、さっき言ったように、説明という風にしかなっていない。敵の味方をはっきりさせるとか、小泉の支配をぶっ飛ばすということがはっきりしてなくて。
そういう中で、労働者の厳しい現実に向き合ってくれないということに対して、「なんなんだこいつら」とか、学生に対して怒っちゃう。終わった後で、愚痴を言ってしまっている。下手したら、学生を弾劾してしまっている。出てくる意見に対して、それを粉砕してしまうという風になったりとか。わりと柔軟に展開できても、戦争になる構造とか、敵の矛盾とかを説明してみたり。丁寧に説得する、というレベルの話でしかない。だから学生も、ほんとうに「戦争をとめるぞ」、という風に動くとはならない。
京都闘争を経験してはっきりしたのは…。ブッシュに対しては、学生も、自分たちも、あんなもんクソだっ、って割と思いやすいんですけど。直接、いま目の前に君臨している小泉に対しては、ちょっと権威みたいなものを感じてしまう。そういうものが僕たちの中のもあった。ブッシュに対してさえも、学生はイラク戦争はおかしいと思っていても、口に出しては言いづらい。それに対して、言っちゃっていいんだ、あいつら終わってるんだということを、こちらが自信をみなぎらせて一歩も退かないということを元気よく言っていく。あいつらの権威をズタズタにする、あいつらなんか下だと思っているんだ、という感じだと思います。自分なんかは、そういうことを明るく登場するということでやっていくんですけど。「反戦運動の季節がやってきたーぁ。喜んで、やっちゃおう」みたいに。間違っても、「労働者は闘っているんだよ!」なんてやるんじゃなくて。労働者と共に闘っていこうという感じで、動労千葉の闘い、4大産別決戦に勝利したら、絶対に世の中は変えられるという展望を訴えていく。
ビラを作るときも、おのおののスタンスの違いとか、説明調で終わってしまいそうな傾向とかに対しても、議論しながら作っていく。そうすれば、キャンパスでも自信もって配っていける。学生の反応も、それをうけて良くなってきたし。そういう方向で今、明るい光が見えてきたという状況です。
06年も、改憲、沖縄、日米安保をめぐる決戦を軸に、学生を抑圧しているものに対して、こんなものぶっ潰していいんだという事をはっきりさせていきたい。行けるぞという感じで。「攻めのリストラ」に対して、「攻めの全学連」というか(笑)。
織田 小泉とのやりあいなんですよね。とにかく。学生を見るにしても、この人はこういう欠点があるとか、そういうふうに見てきたということはあるんですよ。核心問題は、小泉が制圧しているキャンパスから、小泉をガンガン批判して、その人をひっぺがして、その人が決起することができるのだ、という事です。そういう負け根性という事が、多かれ少なかれあったんです。
郵政民営化に「いいんじゃないですか」という学生に対しても、直対応で粉砕しちゃうという感じでね。民営化してもその学生に何の利益があるわけでもない、そういう利害を背景に言っているわけではないのに、その学生を粉砕的に批判してしまうというのは良くないんですよ。「戦争はしょうがない」と言う人は膨大にいるけど、核心は、小泉やブッシュを倒せない−−そういう風に思わされている状況の中で「しょうがない」となっているだけなんですよ。学生が、ブッシュや小泉とまったく対等な立場になったとき、本当にこんな奴ぶっ飛ばしたい、ふざけんな、という怒りがわいてくる。そういう構造だと思うんですよ。
だから、「戦争もしかたない」という学生に対して、直対応的に、帝国主義批判で、「こっちのほうが正しいだろう」とか「小泉がやってることはこうなんだ、許せるのか」とやってもだめで。それを、小泉に対してやるんだ。権威をガンガンおとしめて、小泉なんか打倒できるんだ、という事をはっきりさせたとき、学生も「自分と小泉なんか、対等なんだ。こんなやつぶっ飛ばしていいんだ」という怒りがわいてくるんですよね。
自分自身も、そうなんですよね。小泉なんて倒せるんだ、という事をアジテーションで言えば言うほど、怒るべきときにはストレートに怒れるし、ビラを撒いていても言葉が変わってくるんですよ。最初は、「戦争反対です」とか「イラク派兵反対です」なんて撒いてるんだけど、だんだん「小泉なんか首にしちゃおう」「倒しちゃおう」とかなってくる。その中で、ビラの見出しもこうすればよかったとか、解放的な空間を作った中でみんなからも新しい発想がどんどん出てくる。立場が、小泉なんかよりも上になってくるからね。
僕はアジテーションでも、そもそもなんで首相が強盗戦争をやっているんだ、なんで強盗戦争が国を代表しているんだ、おかしいじゃないか、と訴えた。一人の人間として見たとき、こんなやつが国を代表しているのはどう考えてもおかしいだろう、と。ほんとに腐り果ててるし、絶対におかしい、と。そういう発想が出てくるとこまで来たことが、本当に新鮮だし。一日一日のキャンパス展開をとおして、自分の立場もひっくり返っていくし、学生の怒りもわいてくる。そういう構造をつかんだ、というのが僕の印象です。
もう一つは、「勝てる」というものを、どう用意するのかということに勝負がかかっています。小泉なんか、なにやっても全くうまくいってないじゃないか、と。4大産別で全部反乱が起こってるし、基地建設や米軍再編にしても、全国でむちゃくちゃ決起がまきおこっている。全然うまくいってねぇじゃねえか、小泉なんか終わっているということですよね。もう一つは、内容をこちらが用意しまくるという事です。小泉なんか鼻で笑っちゃうというネタなんか、いっぱいあるんですよ。そういうものを用意して、キャンパスに持ち込んで、小泉と切り合う。そういう攻防を、毎日毎日、展開していくという事ですよね。小泉は権力を握っていて、日本列島を、マスコミをつかって制圧しちゃうけど、アジとビラがあれば大学はわれわれの意見で制圧できる、勝てるということです。
あとは内容と、小泉なんか打倒できる、という気迫ですよね。どっちが勝っているのかを学生は見ている。こっちが勝っているという事になれば、学生もストレートに怒れるし、決起できるという構造だと思います。
ビラについても、議論になったことは、イラク派兵反対のビラではだめだという事です。イラク派兵に対して、小泉をこき下ろす、罵倒するという事ですよね。そうやって作ったビラなら、キャンパスで撒くのも楽しいんですよ。「一生懸命作ったビラです!」なんて言ってね。
教育労働者の決起は、すごい大きい。われわれが「日の丸・君が代」決戦を語るとき、ものすごい攻撃があって、世界戦争寸前みたいな事をいって、すごい強大な権力に対して、それでも頑張って闘っている人がいるんです、みたいに展開しがちだけど。伏見先生なんか、ぜんぜんそんな感じじゃないですよね。楽しくてしょうがないんだ、敵を追いつめまくっているんだという感じですよね。そういう決起をしているし、それをそのままつかむという事だと思いました。
内海 11・6に、法政大学からも多くの新入生が決起しましたが、ストレートにマルクス主義を持ち込み、情勢や年金問題の学習会でもマルクス主義的に明らかにしていくというのが、相当うける。世間的には、もうマルクス主義は死んだみたいに思わされていて、学生もそういうことを言ってくるんだけど、マルクス主義的に真に問題をはっきりさせるという風にやっていったら、コロッと獲得されるという事があります。
例えば、革命的祖国敗北主義という考え方が、すごい受けたという事がありました。アメリカと戦争になったらどうするんだ、軍隊を持たないとだめなんじゃないかという意見に対して、戦争になったら自国の敗北をめざすべきなんだ、内乱を起こして革命で政権をとるんだ、と提起したら、「そういう考え方があったんですか」という反応が返ってきました。
根本にあるのは、革命とか、労働者階級が主人公に出るべきだとはみんな思ってるんだけど、それは現実にはできないんじゃないかと思わされている。そういう事で、抑圧されてしまっている。無理なんじゃないかという。
11・6のオルグで重要だったのは、徹底的に小泉をこき下ろすという事です。ぜんぜん脆弱だ、デマとペテンで塗り固めた虚妄の政治でしかないんだ。こいつらの言辞を一つひとつとらえて、百倍にして返す。そういう扇動でキャンパスを制圧し、打倒してしまうぐらいのアジテーション、オルグが重要だったし、11・6決起につながっていったと思います。敵の力が強大だとみんな思ってしまってますから、打倒したほうがいいと思うけどそれは無理なんじゃないか、と。日共や民主党などの既成指導部がだめだという事も大きいんですけど。そうじゃないんだ、動労千葉の闘いのように労働者がいっせいに決起したら小泉政権なんか一瞬で打倒できるんだという確信ですよね。それを自分たち自身がつかんだことも大きいですね。
法大では、11・6を新施設決戦と一体の決戦として闘いました。新施設をめぐる斬り合いにおいて、構造が同じなんですよね。大学当局、平林総長などの連中が、反動的な攻撃をしかけてきていることに対して、これをこき下ろして、勝てないんじゃないかという重さを吹き飛ばすことが重要なんです。だから11・6に決起した学生が、キャンパスに帰って、さしあたりは数が問題じゃなくて、11・6を通してつかんだ闘いのあり方が重要ですよね。これを実現すること、キャンパスでもこれをやるんだという所に自分たちが立ちきることです。
今野 秋のキャンパスが始まって以降は、有朋寮の勝利があって、それをキャンパスに返していこうという事で始まりました。一歩も退かず、闘えば勝てる、ということです。展開の内容としては、小泉批判をガンガンやっていったんですが、結果的には批判だけで終わってしまったようなところがあります。京大みたいに、小泉を徹底的に弾劾して、小泉をとことんこき下ろすという闘いをやっているという報告があったんですが、東北大では批判というところまでで終わってしまった。11・6直前の、改憲とか沖縄をめぐる情勢をめぐっても、キャンパスでどんどん出していったんですけど、紹介と危機性の暴露で終わってしまった。労働者の闘いが始まっているという事で、動労千葉の闘いとかも言うんですけど、勢いがなかったというか。学生も、戦争が始まろうとしていることは解ると思うんですよ。やはり、こちらの主体の問題で、確信もって言えてなくて、決起につながらないという感じで、11・6決起という点では不発という感じで終わりました。
11・6が終わって色々総括して。11・16の京都闘争で、僕自身がすごいものを感じました。キャンパスの空間が、小泉をとことんまでおとしめて、行けるんだという雰囲気がキャンパスの中にあるということを実感しました。朝ビラも、すごい受け取ってるし。枚数も違うし、京大生の雰囲気が違いましたよね。昼集会も、わんさか京大生が集会を聞いたり、写メ写真を撮ってたり。キャンパス全体の雰囲気が熱くて、めざすべきはこういうものなのかな、と思いました。
東北大では今、改憲反対と派兵延長反対のクラス決議運動をやっているんですけど。まずは、アジテーション、ビラなどの宣伝内容を変革するという事で、小泉を敵として、徹底的に批判して、こんな奴は打倒しちゃっていいんだ、という事を訴えてます。転換した当初はすごい反応がよくて。それまでのネチネチした批判というか(笑)、批判ばっかりしててなかなか展望が語れないという事から転換して。しかし、その中でまだもう一つ足りない、という風にいまは思っていて。それは、学生は必ず決起するんだ、という確信だと思います。
僕らみたいに運動してる人間が、ほんとうに小泉なんか終わっているんだ、むしろこれから労働者や僕ら学生が、世界を切り開いていけるんだという事に重心をおいて、僕ら自身が社会を作るんだということを訴えていく。小泉なんかに、社会をまかしておけないんだという事を訴えていかないと、だめなんじゃないか。
■小泉に勝ちきった有朋寮決戦
織田 有朋寮決戦は、いま振り返ったとき、小泉とのやり合いに勝ったという事だと思います。小泉を批判しまくって、街頭に打って出て、勝ったという事だと思います。そのときは、そういう風には思っていなかったですけどね。
9・11の総選挙投票日に、2時間ぐらいの街宣で1200枚のビラがまけたんですよ。ものすごく解放的空間を、あのときは作り出していた。今思えば、小泉とのやり合いに勝って、有朋寮を守り抜いたという事だと思います。
あのときは、小泉来れるもんなら来て見ろ、機動隊が何百人来ようが、俺らは一歩も退かないという決意で闘っていました。そういう精神が、ものすごい重要でした。体力的には、相当きつかったですけどね。夜中まで色んな作業して、討論して、しかも朝は5時におきて警戒体制をとってたから、ほんとに大変でした。でも、守ってるだけじゃだめだ、外に打ってでないといけないという事で、街頭戦を展開して、小泉をぶっ飛ばして勝利したんです。
あのときは、ほんと大変だったですけどね。街頭出たら、すってんてんで、ぶっ飛ばされるんじゃないかと思ってましたからね。民営化批判なんかしたら、ぶっ飛ばされるんじゃないか、やばいんじゃないかというね。でも、小泉打倒でいこうということで一生懸命ビラを考えてね。そうしたら、全然違ってた。ものすごく、受けた。
米を20`とか買って、持ってきてくれるんですよ。支援が、ちょっと次元を超えているというか。身銭をきって、労働者が支援してくれる。本当なら、労働組合とか労働者党とかがあったらそこに注ぎ込んでいくような支援を、ただの学生寮に寄せてきてくれる。これだな、と。そういう意味でも11・6にものすごい展望を感じたし、「この指止まれ!」という勢力が登場しきったらものすごい大きなものを糾合してしまうんじゃないかと思いましたよね。
もう一つ、僕が一番苦労したのは、今までの寮運動をどう乗り越えるのか、という事です。経済闘争が変質すると、寮を守るためならば何をやってもいいのだ、という思想になってしまうというか。寮を守るためなら、大学当局と屈服した話し合い要求なんかも、してもいいんだ、という感じで、押し込まれていっちゃうんですよね。
僕は、三里塚の漫画(『僕の村の話』)が大好きでね。何が好きかというと、そこまで強制執行やるんだという風に権力に突きつけられた時にね、自分たちは何一つ悪いことなんかしてねえんだ、話しあい断固拒否だ、まず白紙撤回しろ、権力を全部退かせろ、そうでなければ話し合いなんかできるわけないだろう、というね。人間的誇りを土台にすえて闘っている。農地を守るためなら条件交渉してもいいんだとか、物取り闘争では、絶対に勝てないわけじゃないですか。
何か、現実的な路線であるかのように吹聴されているけど、そうではなく、まず「おかしいだろう」と。その事をはっきりさせて有朋寮決戦を闘った事が、ものすごく決定的だった。そう考えた時、そもそも大学当局は学生の団結に震え上がっているだけじゃねえか、強制執行できるもんならやってみろ、その時はお前の首が飛ぶときだ、というアジテーションがバンバン出てきて、勝利していった。
あの感覚を、大学当局との関係を一歩超えて、小泉との関係で総括してそれでも勝ちきったんだという総括として、もう一度有朋寮決戦をとらえかえす。その時に、有朋寮決戦の勝利の本質が蘇ってくるし。あの感覚を、どうやって政治闘争でやったらいいのかなというのが僕の感覚なんですよね。どうやって勝ちきるのか、お前らのほうが負けてるんだという感覚をね、政治闘争でなかなかできてないんですよね。キャンパスで。だから京大のビラを初めてみたときは「来たあ」って感じでしたよね。有朋寮闘争で切り開いたものというのは、いまわれわれがつかんでいるものを最先端で切り開いたととらえています。
今岡 今年の4月という事では、大学当局自身も法人化以降、相当追いつめられています。キャンパス内に、自治会とか寮とかいう自治団体があったらやっていけない、潰さなければいけないという攻撃を仕掛けてきました。「学生自治会費は払う必要ありません」という憎悪むき出しの攻撃を仕掛けてきている中で、この攻撃と真っ向から闘って、一年生を獲得していく中に、この攻撃を粉砕していく道があるという事で、最初は新歓講演会になんとしても新入生を集めようという事で頑張って、新入生300人が集まって大成功しました。その中から、新入生の活動家が生まれ、自治会に結集してくるということが始まりました。討論の中で、大学の法人化はおかしいですね、という事が出てきました。
結集した新入生を中心に、4〜6月の「つくる会」教科書決戦、6・22の杉並区役所行動にも結集していきました。他方で、キャンパス内でも、危機的な状況の中で大学当局も「つくる会」派に接近していきました。実際に、吉本学長も、直接「つくる会」とは言ってないんですけど、「武士道」とか、山折哲雄とかのイデオロギーにすがりついて、学生にすりこんでこようとしてきた。権力に従順な学生を作る攻撃を加えてくる中で「つくる会」教科書決戦を闘い抜いたことが決定的でした。
「つくる会」教科書決戦のいったんの集約として7月に自治会選挙を闘いました。期間的には短かったんですが、訴える内容として、学生が主人公のキャンパス。吉本なんか、倒しちゃっていいんだ、こんな奴らが大学を支配していること自身終わっているんだ、と。学生が大学の権力を握ってやっていかないと、僕らは生きていけないんだ。他方で、「つくる会」教科書阻止を訴えて、連日アジったんですよ。結果としては、10年来で最高の7割信任を得て大勝利しました。
織田 国家主義に大学当局がすがりついてきている事自身、むこうは統治機構そのものが問題になっていることを認識している。自治会7割信任という事態の中で、有朋寮決戦に入って行かなきゃいけないという意味では、当局のヘコミぐあいというかね。ざまぁみろという感じですよね。
今岡 10月にキャンパスが始まって以降、立看や有朋寮決戦でつかった垂れ幕とかをキャンパスに解放区みたいに掲げてたんです。当局は内規を適用するという事で、暴力的に10人ぐらいの職員が立看を撤去するという襲撃を強行してきた。それも、当局側が押されていて、内規などを暴力的に出してくるしかないという事で出てきたという事です。追いつめられた中での内規適用という形を強制している。最初は、警察権力の弾圧も策動して、カメラとかも準備して、われわれのところに押し掛けてくるなどしてきました。これも有朋寮決戦の教訓なんですが、ここで一歩も退かず、ビラで大宣伝し、集会も開いて押し返す中で、当局も何もできなくなってきた。こちらが、当たり前の原則を貫いて、一歩も退かずに闘えば勝利できるという事だと思います。
■法大学生会館決戦での前進
内海 法大決戦をめぐっては、政治決戦と一体のものとして新施設決戦を同時並行的に闘ってきました。具体的には、当局のねらいは一貫していて、大学でのサークル活動、自治活動、反戦活動を一掃するという事にある。学生会館解体から、サークル活動そのものを解体・絶滅するということで、新施設での運用規定などを勝手につくるという事をやってきました。これまでサークル活動は、全部学生団体が自主活動としてやってきたんですが、それを大学管理にするということで、新施設で活動するためには活動報告書、活動方針、予算案、決算案を出せと言っている。それとしては、施設を使用するのになんで予算案が必要なんだ、という事では全く関係ないいんですけど。さらに、10人以上のサークルしか入れないと、少人数サークルの切りすてを狙っている。防犯カメラ、熱監視センサーの設置などいくつもあるんですが、サークル施設ではなくて監獄のようなものにしようとしている。どんなサークルでも入れるという事ではなくて、大学の意に添うサークルしか入れない。しかも、12平方メートルという狭い部屋に、2サークルが入れ、共用が原則だ。しかも半年ごとに入れ替える、荷物は置くな、パソコンすらも置くなと言っている。荷物は全部ロッカーに入れろという事で、とうていサークル活動なんか成り立たないような代物です。それに対して、学生側のほうから、ねばり強い議論を通して学生案を作成し、全体の力でかちとっていこうという事で12月19日に行われた学生部長会見には、これまでで最大のサークル員の結集がかちとられました。
こちらの方針としては、当局案なんか一切認められない、すべてを学生がやるんだという事です。団結を作り出して闘い抜けば勝てる、ここで動労千葉のように闘うという事だと思います。学生の中にある敗北主義ですよね。敵が強大に見えていることに対して、徹底的にこき下ろしていく。ぜんぜん大したことないんだ、学生が団結して立ち上がれば、たちどころに崩壊するようなグラグラの体制なんだという事をアジっていく。11・6でやったような闘いを教訓化して、闘い抜くという事です。
いくつか、大学当局の許し難い発言があって、例えば、今の総長は「学館は非知性、非寛容」と言ってますし、あるいは「サークル活動なんか必要あるのか」「大学の知名度をあげるような高い活動をしているサークルは、新施設使用の優先順位を高くする」とか。あるいは、「学生会館の機能を、新施設に引き継ぎ」ことを当局は当初は言っていましたけど、全部ウソなわけです。「サークル活動を保証する」とか、100%ウソ、ウソだらけなんだ。これを怒りをもって、徹底的に弾劾しつくして、こきおろす。奴らが、あたかも権威を持っているかのような所を、全部失墜させ、大学教授なんていうのはウソと詭弁で塗り固められたサークル活動破壊者でしかないんだという事を徹底的にはっきりさせていく。平林総長−安藤学生部長の結託体制を、打倒していこう、と。学生の側のほうが、100%正しい、大学当局は学生のことなんか何一つわかってないし、サークル活動を破壊しようとしているんだという事をアジりきっていく。
11・6の切り開いた地平、11・6への新入生の決起、11・6の過程でガンガン活動家として飛躍していった学生を中心にして、11・6の熱気をキャンパスに持ち帰って新施設決戦に突入していこうと思います。
■06年決戦にむけた抱負と決意
新宅 11・16、訪韓、これで、われわれがどういうものをイメージして、こんなこともやっちゃっていいんだ、さらにもっとやっていくぞという感じで。動労千葉のように、自信に満ちあふれた、明るい闘いを、全学連としてもドンと登場していく。キャンパスとか街宣とかやればやるほど、破天荒に登場していけば、こちらも自信がつくし、こちらも解放されていく。そういうふうにこっちがやっていけば、まわりもどんどん変わっていく。中執こそが、自分らの大学の大衆の状況をつかんで、自分の大学は自分らが最先頭で責任とるんだという気持ちで、テンションあげてやっていくべきだと思う。全学連にも色んな意見あると思うんだけど、そういうこともみんなで議論して…。
ほんとうに改憲決戦、革命か戦争なのかという決戦に入ってしまった。3月には「日の丸・君が代」決戦もあるし、沖縄もあるし、3・20もあるし、国民投票法案の国会闘争はじまる。3ヶ月後には、もう決戦に入っている。
僕は、11・16以降の闘いを通して、やれる、と。自分自身がどんどん解放されていく、自分は無敵じゃないか、と。明日にでも革命できるんじゃないか、と。キャンパスでも街宣でも、明日にでも革命がおこっちゃうんじゃないの、というような反応が返ってくるような闘いをやるという事です。300万ゼネストという破天荒な方針が出てきたと思っている人もいると思いますが、1月に入って、2週間もこういう闘いをやれば、当然だと思いますよ。僕たちは、マルクス主義者ですよ。困難な情勢に一見見える情勢でも、いやチャンスじゃないかと弁証法的になるんですよ。みんなも、一ヶ月後には、絶対にいけるとなります。本当に06年、1000人のデモ隊になるような闘いをやろうじゃありませんか。 ゼネストは、まだイメージ全然ないんだけど。すべてのクラスで決議あげていく勢いで、やっていきたいですよね。自分の大学が終わったら、近所の大学に突撃していく。
ほとんど革命といっちゃってもいい。そういうイメージ。日共や社民党のように、「抵抗勢力」というか、「何とかに反対、なんとかに反対」という時代は終わった。小泉は終わりだし、全部俺たちにやらせろ、大学も、政治も、全部俺たちにやらせろ、という感じで登場する。
中島 改憲決戦は、革命そのものをめぐる決戦。羽仁五郎は「憲法かえれるもんなら変えてみろ、そこには革命が生まれるだろう」と言った。その通りだと思うんですよ。改憲に対して、ここで革命やるん時が来たんだと確信もって立ち上がれば、僕たちが確信もっていることにさ、他の学生が確信もたないはずがない。学生は、決起しないはずがない。ここに信頼をおいてぶち抜いたときに…。ぼくも最初にゼネスト方針聞いたときは、マジかよ、また始まったか…、と思ったんだけど、全然大それた方針でもなくて、やってあたりまえだと。一見、途方もない方針、闘いに対しても、大衆は必ず決起するんだというところに信頼おいたときに、不可能を可能にする闘いができるんだと思っています。全学連が、300万学生を揺り動かすたたかいをやってい。ぜひ挑戦したい。このたたかいのために俺は決起したんだ、といえるような闘いをやりたいと思います。
国民投票法案のめちゃくちゃな内容もみても、恐ろしい法案だという事だけではなく、こんな八百長みたいな投票しなければ改憲も満足にできないという事ですよね。そういう意味でも、小泉政権なんか終わってるんですよ。06ー07年決戦の中で、全学連の旗の下に、大統一行動を展開していけば絶対に勝利できると思います。織田新体制の下、広範な学生と結びついて、大きな闘いを作っていけると思います。学生運動がまったく無いような大学の学生にとっては、全学連の存在はすごく新鮮なんです。そういう討論の輪が、いますごく広がっています。
内海 改憲決戦でゼネストだ、ということで自分としてはものすごい空気入ってます。こういうのがやりたかった。全国300万を組織しきるという闘い、そういう闘いをできるようになるまでわれわれが上り詰めたということですよね。11・6を引き継いで、敵が追いつめられて、そこに傾注せざるをえなくなっている…、帝国主義がどんどん北朝鮮・中国侵略戦争をやっていかないとやっていけなくなっている。敵の側から決戦を構えてきたということですよね。われわれとしては、これはチャンスだと、4大産別決戦、改憲決戦を大爆発させていく。300万学生の先頭にたって、改憲粉砕で革命をやりきるんだというぐらいなテンションでやりきるということだと思います。
原田 小泉政権が、日本経団連とかブルジョアジーの体制存亡をかけて改憲攻撃をしかけてきたことに対して、真っ向から対決して全国300万学生の総決起でぶっ潰すということを宣言しなければならないと思います。憲法というのは、戦後革命を防止するために作られたものです。これを破棄して、北朝鮮・中国侵略戦争をやるために行われるものであるということを徹底的にはっきりさせる。むしろ逆に、改憲攻撃こそ、日本における革命の絶好機の到来だととらえて、真っ向反撃をたたきつけないといけない。
来年の通常国会に出される国民投票法は、まさに改憲強行法です。ここに敵のねらいがはっきりと現れています。改憲・戦争をめぐって国論2分状態になる、労働者階級が闘いに立ち上がっていくことを、何よりも恐れている。だから、国民投票運動に関わること自身をもって、労働者階級人民を処罰していく。こんなものは、徹頭徹尾資本家どもの利害でしかない。大内乱に社会全体を叩き込んでいくべきものであると、はっきり確認しなければならない。したがって、全学連が、階級全体の最先鋒になって、改憲阻止決戦を切り開いていくことを本気で実現していかなければならない。
改憲決戦は、すでに動労千葉を先頭に、「日の丸・君が代」不起立闘争に立ち上がった教育労働者や郵政、自治体、国鉄労働者の闘いとして開始されている。これに対して全学連が、全国大学300万の改憲阻止ゼネストをなんとしても切り開いて、階級情勢全体に強烈なインパクトを与えて、なんとしても革命を実現しようじゃないか。このことを年頭の決意表明にしたい。
今岡 わりかし僕は、のんびり革命ライフを考えてたんですが(爆笑)、レーニンが50歳で革命したんだから、それまでに政権樹立したらいいやと心のどこかで考えてたんですが、そういうのは吹っ飛んだ。2001年の9・11があって、その2ヶ月後に本格的に活動をはじめたんですけど、どっかで来るんだなと思ってた時が、来た。決着点まで、一気にいくときが来た。挑戦権はすでに得ている。われわれが積み重ねてきた闘い、そこから形成してきた路線は、全世界を獲得するものです。僕は一応国際部長なんですけど、改憲阻止決戦は最大の国際連帯の闘い。われわれが韓国に行ったから国際連帯なのではなくて、靖国に突入したから、沖縄を闘ったから、「日の丸・君が代」でビラ撒いたから国際連帯がある。それなしに韓国に行ったって、何しに来たの、という感じでしょ。日帝が改憲やると言ってるんだったらそれを止め、その過程で日帝を焼き滅ぼす。その中で、全世界のたたかいの最前衛に躍り出るんだという立場でたたかう。
今野 改憲決戦ゼネスト、と聞いたときは、すごい驚いたんですけど、学生とか労働者階級に圧倒的に展望があるからこそ、敵は改憲攻撃で自らの延命をかけて、帝国主義の問題として攻撃をしかけてきているわけで、われわれはこういう攻撃に対して、ゼネストを敵にたたきつけてやっていく、と。全学連は、その最先頭に立つということで。通常国会中にゼネストをたたき付ける、と(ヨシっ)。
ゼネストを実現できたら、革命がもう目と鼻の先、拾えるところまで来ると思います。来年、改憲問題が一大決戦になる中で、ゼネストやっていかないとダメだ。そういうところまで来ている。今年の11・6があって、11・6に向かう中で、小泉打倒ということでやってきて、各キャンパスでアジってきたんですけど。小泉なんか打倒できるというところに確信もって、11・6で作ってきた地平を、各大学でばんばん小泉打倒の主流派として登場してく。そこに確信もって訴えていけば、学生も感じ取ってくれる。それが各キャンパスでできたら、ゼネストは可能だと思います。来年、がんばっていきましょう。
?? 革命のビジョンというのは見える。「日の丸・君が代」決戦を全力で支え抜いたのは全学連だし、それで日教組の大会で改憲方針否決に結びついている。沖縄の闘いでも、全学連が先頭で闘ってきた中で勝利してきている。いま、本当に全学連が牽引しているものはある。その全学連が、改憲決戦で300万ゼネストだと言ったとき、圧倒的な労働者がともに闘ってくれる。それは有朋寮決戦で示されたように、全逓や自治体の労働者が、圧倒的に歓迎してくれたように。300万ゼネストで革命情勢が作れると思う。時代的には、それぐらいの要請と全学連への期待がある。そういう闘いの時だ。その道を進もう、と思います。
院生をふくめて東北大2万学生の総決起をかちとり、00年のストライキがエピソードとなるような大ゼネストを必ず実現します。
織田 授業よりおもしろい事を、俺たちがあればいいんだ。全学連対自民党、全学連のじゃまをするな自民党、という感じでいくという事ではないか。弾圧対団結、どっちが強いのかという闘いになるし、われわれは学生を信頼しているかぎり絶対に負けない。去年つかみとったことを日々発展させていく、このままではできないと思うけど、日々発展させていくなかで絶対に勝利できる。
中島 去年の秋は蜂起選として闘ってきたし、京大闘争に行ったときは、キャンパスをまるごと獲得できるんだというものすごい確信が実感しました。やれるんだという自信は、ものすごくつきました。これが、わが全学連の力なんだと思います。2006年冒頭から、全学総決起にむけてやりぬく決意で闘っていきます。
新宅 06年冒頭の「日の丸・君が代」不起立闘争は、かなり決定的だと思います。05年の「つくる会」教科書決戦、11・6の過程で結合していった学生は、06年「日の丸・君が代」決戦で、よしやってやろうという事で、一気に立ち上がっていくのではないかと思います。
自分としても、05年の「日の丸・君が代」決戦に決起したことはすごく重要でした。
第1に、高校生の決起がすごかった事です。ビラを撒いていても、放課後の街宣で討論でもどんどん討論の輪が広がって。「強制は絶対におかしい」「昔みたいになるって事ですか」「黙ってられないよな」とか、ガンガン共感が広がって、高校生すごいなと思いました。教育労働者も、1万5千円のカンパをわざわざ渡しにきてくれたし、ビラまきにも本当にたくさんの激励をもらいました。目に見える形で、先生達と交流し、人生かけた決起をしている事に学びました。いろんなビラまきとかやってて、「やってて意味あるんかな」と感じることもあったんですけど、「日の丸・君が代」決戦だけは絶対正しい、ほんとうにやってよかった、と思いました。
教育労働者を先頭にして、国際連帯でたたかうんだと言っている。12・3集会でも、嵐が通り過ぎるのを待つんじゃないんだ、日教組、自治労が先頭にたって闘うんだという決意に本当に感動しました。06年の「日の丸・君が代」決戦は、絶対に勝利できる。
沖縄の闘いという事でも、本土の闘いと結合して、絶対に爆発する情勢に入ります。沖縄の人たちは、本当に怒っている、怒りが沸騰しているんです。これをキャンパスに持ち込んで、いますぐ沖縄に行こう、と呼びかけていきたい。絶対に勝利できると思います。
原田 「日の丸・君が代」攻撃は、改憲と完全に一体です。戦争をやるために、労働者の団結を破壊する攻撃です。首をかけて労働者が決起し、団結を強化していくという階級的労働運動の発展をもって、敵に目にものを見せてやろうじゃないか。「日の丸・君が代」決戦は、ものすごい勝利を切り開いてきている闘いです。動労千葉と並んで、小泉の攻撃を最先端でぶち破っている闘いだと思います。「日の丸・君が代」決戦で、ひとつぶち抜いてやろうじゃないか、と。
さらに「日の丸・君が代」決戦と一体で、安保・沖縄決戦の爆発を、かちとりましょう。「2+2」や日米首脳会談で小泉が言っていることは、日米共同で、北朝鮮・中国侵略戦争をやるという事です。その出撃拠点として、沖縄全土を巨大な軍事要塞にすると言っている。小泉は、「日本全体の平和と安全のためには、しかるべき代価をはらう必要がある」などと言っている。ふざけるんじゃない。お前が言っているのは、国体護持のために沖縄を捨て石にした沖縄戦の論理と、まったく同じじゃねえか。未来永劫にわたって、沖縄を戦場の島として売り渡そうとしている。沖縄人民がどれだけ反対しても、特措法をつくって叩きつぶすと宣言している。これは、沖縄人民と本土人民に対する、ブッシュと小泉の戦争宣言なんです。
小泉・ブッシュの沖縄圧殺、日米安保強化に対して、沖縄人民と連帯して、われわれ全学連こそが、「基地撤去、安保粉砕」の闘いをたたき付けていこう。沖縄では、小泉打倒の闘いが爆発しています。沖縄は、日米帝国主義の植民地なのか!という怒りが爆発しています。沖縄が叩きつぶされるのか、小泉を叩きつぶすのか、という二つに一つの決戦が、「2+2」と特措法をめぐる決戦です。何よりも、沖縄現地でのたたかいに全学連は駆けつけて闘おう。本土でも、沖縄と連帯し、座間や横須賀の基地闘争連帯し、日米安保をぶっ潰すたたかいを大爆発させていこう。このことを06年決戦の抱負として、僕は言いたいと思います。
今岡 辺野古の闘いは、全学連が切り開いてきたたたかい。実力攻防になったら、まっさきに決起できるのは全学連です。ものすごく戦闘的な個人参加者ももちろんいますけれども、きちんと路線をもってどうやって沖縄闘争の勝利を切り開くということを意識した集団として、全学連の位置をほんとうに確信していくべきだと思います。
もう一つは、沖縄の基地問題を、どういうふうに解決するのかという事です。われわれは、安保粉砕ということで、沖縄闘争の爆発によって帝国主義の危機にとどめをさしてやる、という立場で闘いますよね。しかしわれわれ以外には、いろんな人がいます。沖縄差別は可哀想だから、ほかの地方に基地をもっていくべきじゃないかとか。
沖縄で、もっとも戦闘的な人たちが何を言うかというと、「沖縄は、アジアの人たちから悪魔の島と言われているんだ」「自分が子どものころ、朝鮮戦争やベトナム戦争のとき、B52が飛んでいって虐殺をして帰ってくる。そして自分の親、兄弟をめちゃくちゃな目にあわしていった」。こんな事を許せるのか、それを絶対にひっくり返してやるために今、辺野古で闘っているんだ、という人が辺野古に集まっているんです。そういう思い、自分の全存在をかけて立ち上がっている人が、最先頭に立って牽引している。いろいろな関係の中で抑え込まれてきたものが、この1年、あるいは9年にわたるたたかいで、一気に日帝を追いつめ、破綻させている。「見直し」で、まったく違う計画にせざるをえない。稲嶺や岸本という飼い慣らした連中ですら容認できないものになって、結局は、懐柔することもできずに暴力でやるしかないという最後の結論になっている。
そうした時に、沖縄の人たちが可哀想だから本土に移すべきだという話しにはならないわけですよ。あり得ない。沖縄の人たちがゼネストに決起するんだったら、本土でもゼネストやるという事です。特措法を出すんだったら、国会に突入してでもぶっ潰すという事ですよね。沖縄基地、日米安保同盟は、ここで叩きつぶす、日米帝国主義をここでとどめをさして終わらせてやる、という事ですよね。そういう立場で闘うのかどうかが重要で、そういう路線をしっかりと組織的にもっているのは全学連だけですよ。
韓国に行って、自分たちや動労千葉の位置がすごくよく解ったのと同じように、全学連のもっている位置は非常に大きいと思います。
06年は、本当に決着をつけてやる、という意味で、全力で決起していきたいと思います。
原田 マルクス主義が決定的である、という事を最後に確認したい。ついに労働者階級が、国際的に団結して、世界革命に総決起していく時代が始まった。その中で、マルクス主義の思想と闘いこそが、真に時代を変革する唯一の革命的イデオロギーだと思います。11・6に決起した活動家も、マルクス主義に確信をもって闘っています。マルクス主義に確信をもって、われわれが全学生、労働者階級の前に登場することが、06年決戦爆発の核心だと思います。一握りの資本家階級が生き残るために、世界中を戦争と首切りの大破綻に叩き込んでいく。あいつらには、何の展望もないという事です。労働者階級の団結は、国境を越えるという事です。あいつらの弾圧が、階級の団結を潰せるなどという事は、あり得ない。労働者が団結したときに、世界を動かせる。今こそ、労働者階級が、政治権力の奪取で、この階級決戦に決着をつけようじゃないか。小泉の改憲や沖縄基地建設、そういう攻撃を、ズタズタにたたき壊してやろうと。一切は、資本家階級の利益のためである。そういうものをマルクス主義の思想と闘い、労働者階級の団結で、すべてたたき壊す。そのことを06年決戦でやろうじゃないかという事をやりたいと思います。
織田 12月1日、12月8日から韓国でゼネストが起こっています。社会全体を、数万規模で労働者が立ち上がってぶっとめて、ノムヒョン政権なんかぶっ飛ばしてしまおうという闘いが始まっています。こういう闘いが始まっています。われわれ学生が、ブッシュや小泉なんかぶっ飛ばしてしまおう、そういう闘いをやろうじゃありませんか。
みなさん。ブッシュなんて、本当に許せない。ブッシュは、「民主化のために戦争をやる」と行っている。ふざけるんじゃねえ。民主化のためと言うんだったら、いますぐ空爆をやめてみろ。ふざけるんじゃねえ。ハリバートンが、むちゃくちゃにボロ儲けをしている現実を見てください。これが民主化なのか。これが自由なのか。こんな奴は、ぶっ飛ばさなければいけない。イラク人民は、ものすごい勢いで闘っています。勝ちまくっています。街を武装闘争で、米帝、米軍を叩き出して、解放区にしています。米軍が一人もいない、米軍が街を歩けないという情勢を作っています。ブッシュ、小泉なんか、闘いの中でぶっ飛ばすことができる。これが核心じゃないでしょうか。
小泉がやっていることは絶対に許せない。「撤退も検討な」なんて言っているけど、ふざけるんじゃない。いま、航空自衛隊がイラクで、クェートでやっていることは何なんだ。米軍を運んで、空爆を支援して、虐殺に荷担しているじゃないか。空自は、むしろ増強しろと米帝に言われています。何が撤退だ。ペテンじゃないか。いま、イラクへの派兵が1月にもされようとしている。こんな事は、絶対に許せない。
小泉も「民主化」のためだとか、ふざけたことを言っています。じゃあ、東京三菱銀行が「いまイラクの復興ビジネスの主導権をとることに商機?がある。いまが金儲けのチャンスだ」なんて言っているじゃないか。これが、民主化なのか。ふざけるんじゃねえ。
マンション問題で、小泉が何を言っているか。「こんな問題が、なぜ起こったのかわからない」なんて言っている。じゃあ、イーホームズが自民党に献金している事実を、どう説明するんだ。規制緩和をがんがんやって、企業にボロ儲けをさせてきた張本人じゃないか。何が一千兆円の赤字だ。こんな腐りきった社会を作ってきたのは、小泉お前ではないか。
この社会を立て直そうとしているのは小泉じゃない。いま日本を立て直そうとしているのは、動労千葉であり、労働運動なんですよ。尼崎事故を批判して、いま動労千葉が闘ってます。動労千葉は、労働組合を武器にして、社会をどんどん変えていってるじゃないか。いま起こっていることは、小泉による「改革」じゃない、労働者による「革命」なんだ。このことをはっきりさせようじゃありませんか。
何が「公務員は敵」だ。ふざけるんじゃねえ。敵は、小泉、お前だろうが。公務員は味方だ。民間の労働者も、アルバイトの労働者も、みんな味方なんですよ。そうやって団結したときに、韓国みたいにゼネストできるんだ、そういう情勢にきているんですよ。
今こそ学生こそが、ゼネストをやるべきだ。こんなにおもしろい情勢はないじゃありませんか。ゼネスト、やろうじゃないですか。ストライキ、簡単ですよ。授業よりおもしろいことをわれわれがやればいいんですよ。臨時中執できまった全学連のスローガンを提起したいと思います。「抵抗勢力は小泉・自民党、お前らだ。全学連の邪魔をするな」。この精神で、ゼネストを闘い抜いていきたいと思います。みなさん、06年全力でがんばりましょう。
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