「乙巳条約の主体は高宗」との主張を繰り返す日本(上)

第2期韓日歴史共同研究委員会報告書

 23日に発表される第2期韓日歴史共同研究委員会の最終報告書は、古代史や中世史などの分野でいくつかの合意を見いだし、教科書に対する初めての共同研究に乗り出すなど、一部では成果もみられた。しかし、幾つかの分野では議論さえ行われず、またこれまで問題となってきた部分でも、両国の見方の違いと先行きの不透明さが改めて浮き彫りになった。

日本「高宗が乙巳条約の主体」

 とりわけ近現代史分野では、韓日両国の歴史認識の違いが際立っていた。何よりも「日本は韓半島(朝鮮半島)を一方的に侵略したわけではなく、韓国の主要な勢力もこれに同調した」という日本側の認識が、今も続いていることが分かった。

 日本側のある委員は、「高宗は乙巳条約に対して反対しなかったし、むしろ条約の主体として反対運動を弾圧した」というとんでもない主張を展開した。これは韓国側の委員らが明らかにした。また日本側の別の委員は、日本が韓半島を支配していた時代、朝鮮での日本語使用問題について「近代化の実現」と関連付けるという無理な主張を展開した。また、「朝鮮人労働者に対する組織的な強制連行など存在していない」と主張する委員もいた。

 今回の第2期歴史共同委員会では、両国の歴史教科書に対する共同研究も初めて行われた。しかし、この場でも認識の違いが明らかになった。ある韓国側の委員は、「自国中心の偏向した歴史観を持つ日本側委員との摩擦により、本格的な議論は非常に低調だった」と説明する一方、「さまざまな見方が出てくる検認定体制が確立されれば、接点を見いだすこともできそうだ」と述べた。

2005年3月25日、第1期韓日歴史共同研究委員会の委員らが東京の総理官邸を訪問し、当時の小泉純一郎首相(左)とあいさつを交わしている。第1期委員会は同年5月に報告書を発表したが、両国の歴史認識の違いに歩み寄りを見出すことはできなかった。/朝鮮日報DB

兪碩在(ユ・ソクジェ)記者

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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