特別公開されたポンペイ遺跡のバールで古代菓子を楽しむ人々=南島写す
【ポンペイ(イタリア南部)=南島信也】西暦79年のベズビオ火山大噴火で埋もれたイタリア南部の古代都市「ポンペイ遺跡」で21日、当時、人々に軽食を提供していた飲食店「バール」の修復が終わり、25年ぶりに特別公開された。
入り口には現代のバールのように立ったまま飲食できるカウンターがあるほか、店の奥には家族らが座って食べるスペースもある。この日は、ブドウの搾り汁や小麦粉、リコッタチーズ、蜂蜜、クミンなどを使って再現した古代菓子も振る舞われた。当時の人々は、水や蜂蜜を混ぜたワインとともに食べていたという。
世界遺産のポンペイ遺跡では傷みが深刻なため、政府は2008年に非常事態を宣言し、保存や修復に力を入れている。バールは近く一般公開される予定。