中日スポーツ、東京中日スポーツのニュースサイトです。ナビゲーションリンクをとばして、ページの本文へ移動します。

トップ > 中日スポーツ > ドラゴンズ > ドラニュース一覧 > 3月の記事一覧 > 記事

ここから本文

【ドラニュース】


落合竜 底上げ成功

2010年3月22日 紙面から

ゲーム終了後引きあげる(左から)野本、岩崎達、松井雅、前田、一人おいて大島、松井佑(右下)=ナゴヤドームで

写真

 中日は21日、オープン戦全日程を終了した。キャンプから続くサバイバルを見てきた落合博満監督(56)は若手たちによる底上げ実感しているようだ。新人3選手が最後まで1軍に残るなど戦力は確実にアップ。26日の開幕まであと4日。荒木のケガなど不安は残るものの、新たな力がきっとチームの原動力になる。

 これにて春の実力テスト終了−。キャンプインから約2カ月。開幕1軍の合格者は誰なのか。

 決定権を握る落合監督は今週、こう話した。「22日は休みだから、1日かけてたっぷり考えるよ」

 開幕1軍メンバー提出日は23日。この日までの結果を踏まえ、22日の練習休日にとことん考え抜く。最終結論はまだ出ない。一方で今、確実に言える答がある。

 「ここまでキャンプ、オープン戦とやってきて、ある程度の最低ラインというものは見せてくれている。こうやって使っていけば使えるんじゃないか…、というところはな」

 落合監督はこう語る。総括はやらない。個人名も出さない。だけど言えること。それは若手たちによる底上げだ。

 主力が「使える」ことは分かっている。この春、新たに使える戦術ピースとして多くの選手たちが指揮官の手に入ってきた。確かな手応えだ。

 「見せてくれないヤツらもいるけどな。ケガ人だ。ケガしてるヤツらは見せてくれないもん。だから分からない」

 故障離脱した選手は分からないが、プレーできるほとんどの選手の力はその目で検証してきた。昨年までにない収穫があった。目立ったのは大島、松井佑、松井雅の新人3人だ。キャンプからこの日まで1軍でサバイバルを完走した。

 「力は出せたと思います。ここからが本当の勝負だと思います」(大島)。「自分のやるべきことはやれたと思う。悔いはありません」(松井佑)。「課題はまだあります。シーズンに入っても練習でしっかりやっていきたい」(松井雅)

 新戦力が出現し、チームを底から押し上げた。他の若手、中堅も加わり、さらなる力になった。開幕1軍で浮かれることも、2軍で悲観するヒマもない。

 「よく『開幕1軍』と言うけど、開幕の翌日に2軍に落ちたら意味がない。『開幕』と言ったって144試合のうちの1試合。残り143試合もあるんだから。1日だけで2軍に落ちるヤツがいるかもしれないし、開幕1軍に入れなくても、その後に挽回(ばんかい)して1軍に入ってくるヤツもいるだろう」

 これが落合監督の考えだ。開幕1軍はひとつの名簿にすぎない。本番の競争はこれから。土俵に上がる資格者は確実に増えた。 (生駒泰大)

 

この記事を印刷する


中日スポーツ 東京中日スポーツ 中日新聞フォトサービス 東京中日スポーツ