2010年1月23日 10時34分 更新:1月23日 15時14分
【ワシントン古本陽荘】米民主党の重鎮で上院歳出委員長を務めるダニエル・イノウエ上院議員(ハワイ選出)は22日、米連邦議会で一部の日本メディアと会見した。イノウエ氏は、米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の移設問題について、「米国の忍耐にも限界がある」と述べ、日本が移設先決定の期限とした5月に結論を出さなかった場合、日米関係に深刻な影響が出るとの認識を示した。
また、イノウエ氏は、オバマ大統領の被爆地・広島への訪問について、「大統領の代弁をするわけにはいかないが、大統領を知る限り、在任中に広島に行くと信じている」と語った。オバマ大統領は21日に面会した秋葉忠利広島市長に「(広島に)行きたいと思います」と応じている。
普天間の移設先については、米軍キャンプ・シュワブ沿岸部(同県名護市辺野古)に移設するとした現行計画が「最善」としたうえで、「日本政府が合意通りに対応することに自信を持っている」との見通しを示した。一方で、「両国が合意できる変更であれば、補正予算によって対応するので大問題にはならない」とも語った。
イノウエ氏は今月15日に首相官邸で鳩山由紀夫首相と面会しており、移設先の5月決定について「首相から個人的に確約を得た」と強調した。