福岡市西区の能古島で、女性の切断された遺体の一部が見つかってから、きょうで1週間が経ちました。
事件につながる有力な情報がないなか、警察は女性の交友関係を中心に捜査してます。
今月15日、博多湾に浮かぶ能古島の海岸で、福岡市博多区の会社員・諸賀礼子さんの遺体の一部が見つかりました。
遺体は、へそのあたりから足の付け根にかけての部分で、鋭利な刃物で切断されていました。
警察は、博多湾の潮の流れなどから、遺体は、博多湾の東側沿岸で遺棄された可能性があるとみています。
このため、きょうも、博多湾沿岸で捜索を続けていますが、これまでに遺体のほかの部分や、事件の手がかりは見つかっていません。
諸賀さんの自宅は、ベランダの窓ガラスが内側から割れている以外は、特に荒らされた跡はありませんでした。
また、普段、持ち歩いていたバッグは部屋に置かれていて、財布も入ったままでした。
このため、警察は、諸賀さんが帰宅した後に、顔見知りに連れ出された可能性があるとみています。
諸賀さんは何らかのトラブルを抱えていたのか。
自宅近くの住民は、諸賀さんの行方が分からなくなる数日前には、男女の言い争うような声を聞いていました。
警察は、諸賀さんが行方不明となった前後の、自宅近くの防犯カメラの映像を分析し、不審な人物がいなかったか調べています。
一方、諸賀さんは去年年末、交通事故の相手と過失の割合などをめぐってトラブルとなっていることを、インターネットの交流サイトに書き込んでいました。
ただ、事故についての書き込みは、今年1月が最後です。
また、諸賀さんの親しい友人は、RKBの取材に対し、「諸賀さんが今年の1月か2月に、事故の件は解決したと言っていた」と話しています。
警察も、事故の相手の男性から事情を聞くなどしていますが、これまでに、事件とつながるような情報はなく、引き続き慎重に調べています。
金目当てや場当たり的な犯行とはみられないなかで、警察は、個人的な付き合いや会社絡みまで幅広く関係者から事情を聞いて、殺害に至るほどのトラブルの絞り込みにあたる方針です。