第9号では……
明治末期に生まれ、大正から昭和前期にかけて花開いた「少女小説」。絶大な人気を誇った吉屋信子をはじめ、与謝野晶子、川端康成など、名だたる作家も少女小説を書いていた。瀬戸内寂聴もまた、作家としてのスタートを少女小説を書くことからはじめた。寂聴の原点ともいうべき少女小説、その魅力にせまる。
表紙写真=操上和美 絵=上村奈央
生きることはすなわち書くこと、生きることはすなわち愛すること。51歳で出家得度し、瀬戸内晴美から瀬戸内寂聴となり、生きることに情熱を傾け続ける瀬戸内寂聴。その86年にいたる、波瀾万丈であるが故の幸福というものは何なのだろうか――。現在の瀬戸内寂聴を通して垣間見る芸術・文学・人物・旅・物・人生…。その全てを集めたものがこのムック・シリーズ『the寂聴』です。