中央大学の構造改革、人文系が大反発(下)
大学側のユン・ギョンヒョン企画処長(コンピューター工学部教授)は、「語学・文学系の学部を三つにまとめることは、同じ系統の文化や語学・文学を一緒に勉強できるという点で、学生たちの競争力を高めるのに効果があるという考えからだった」と話す。
ユン処長は「学科というカテゴリーがなくなるだけで、もともとあった専攻は構造改革後にも、文学・歴史・哲学を含め、そのまま残る。なぜ基礎学問の抹殺と言っているのか理解できない」と述べた。
しかし、人文系側の話は違っている。基礎学問はすぐに目に見える成果を出すのが難しい分野のため、学科自体を維持しなければあいまいになる可能性があり、今まで中央大学が強みとしてきた人文学を格下げするならば、大学側が打ち立てている「名門大学への仲間入り」という目標は虚像にすぎない、ということだ。
中央大教授協議会のカン・ネヒ会長(英文科教授)は、「経営学を中心に学部を再編しようとしているようだが、基礎学問の土台をなくしては、応用学問である経営学がまともに学べるわけがない。語学・文学系を『文化学部』とし、企業が卒業生を採用しやすいようにしようとしているが、文化研究とは学部で基礎学問を学んだ後、大学院で研究すべき分野だ」と話した。
■大学側「原案に近い形で進める」
構造改革が全学科を対象にしているのにもかかわらず、人文系だけが公に反対していることについて、人文系のA教授は「ほかの大学で、一部の人文系学科を廃止したり、統合したりするなど『人文学の危機』ともいえる現象が起きており、(中央大でも)少し過敏に反応しているようだ」と話す。
人文系の学科の間でも、微妙な意見の違いが見られる。人文系のB教授は「ドイツ、フランス、日本語文学科と違って、ロシア語、中国語科が反発していないのは、安城キャンパス(京畿道)にいる彼らが、ソウルに移動できるかもしれないという期待があるからだとみられる」と話している。
人文系の反発にもかかわらず、大学側はもともとの計画に近い形で構造改革を推進するという立場だ。先週、単科大別の公聴会を行った大学側は、今週中に最終案を作成し、教務会議に上程した後、今月末までに理事会を通過させる計画だ。この案が来月、教育科学技術部の承認を受けられれば、来年度の新入生から新しい学部での募集が適用される。
大学側の構造改革案に反対するドイツ文学科のキム・ヌリ教授は、「構造改革の対象となるほかの学科でも、潜在的に反対意見はある。成り行きを見守らなくてはならないが、まだ追加の闘争計画を立てているわけではない」と話している。
兪碩在(ユ・ソクジェ)記者
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