ロッテラーメンが発売当初から注目されたワケ(上)

 大型スーパーのロッテマートが今年1月30日、インスタントラーメン「ロッテラーメン」を発売した。同製品は、ロッテマートがプライベートブランド(PB)製品として開発した商品だ。ロッテマートが販売するおよそ8200種のPB商品のうち、「ロッテ」というロゴが入ったラーメンは初めて。

 ロッテラーメンが37年ぶりに復活した。ロッテラーメンは当初、ロッテマートだけで販売するPB商品として企画された。

 今回発売されたロッテラーメンは、ロッテマートにとってPBラーメン第2弾となる。製造は韓国ヤクルトで、開発・販売はロッテマートだ。PB商品は広告を出さないが、ロッテラーメンは発売当初から注目された。それは一体なぜだろうか。

■ラーメン市場を掌握した弟

 その理由は、「兄弟間でラーメン戦争がぼっ発する」と予想されたからだ。韓国の食品メーカー・農心の辛春浩(シン・チュンホ)会長は、ロッテの辛格浩(シン・キョクホ)会長(日本名:重光武雄)の実弟だ。1965年に農心の前身、ロッテ工業でロッテラーメンを開発し、1973年まで販売した。

 ロッテの辛格浩会長は当時、「インスタントラーメン市場は見通しがよくない」と弟に不満を示した。そのため辛春浩会長は1978年、社名から「ロッテ」という名称を外して「農心」に変え、独自路線を歩み始めた。両者はそれ以来数十年間、会っていないという。

 1970年代、農心ラーメンのキャッチコピーは仲のいい兄弟をモチーフにした「兄が先、弟が先」だった。韓国のラーメン市場では1985年に農心がシェア1位を獲得し、それ以降も首位をキープしている。

 農心は、1兆9000億ウォン(約1500億円)といわれる韓国インスタントラーメン市場で68%のシェアを占めている。こうした中、今年に入ってロッテがインスタントラーメン市場に参入したのは、兄が弟に対してかぶとを脱いだと言える。また、ロッテがこれを機に変化を試みているといううわさも流れている。

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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