区役所職員が公金約7億8000万ウォンを横領 /ソウル

 ソウル市江南区役所の職員が7億7710万ウォン(約6200万円)の公金を横領し、行方をくらましたとして、警察が捜査に乗り出した。

 同区は19日、公金を横領し逃亡した、総務課人事係長のL容疑者(51)を今月16日付で解任し、警察に告発した、と発表した。警察はL容疑者の逮捕状を取り、現在行方を追っている。

 同区と警察によると、L容疑者は昨年10月初め、「江南区公務員生活安定基金」と「公務員健康保険料」の通帳を確認するとして、部下の職員から通帳を受け取り、12月末まで保管していたが、この間に「公務員生活安定基金」の口座から7億7710万ウォンを引き出し、行方をくらました疑いが持たれている。引き出した金は、「公務員健康保険料」の口座に移した後、10回にわたって引き出し、自分の証券口座に入金していたことが分かった。

 L容疑者が横領した公金は、2006年8月、同区が職員らに低利で貸し付けるために出資した50億ウォン(約4億円)の一部だ。同区はこの基金を活用し、1回につき最大1000万ウォン(約80万円)まで、年率3%の低金利で職員らに融資している。

 同区によると、L容疑者は「口座の開設および定期預金の変更に関する協力要請書」に、偽造した担当職員と総務課長のサインを記し、区役所と取り引きしている銀行へ提出して、公金を横領していたことが判明した。同区は「L容疑者は今月10日に無断欠勤し、翌日に出勤して“拉致された”とうそをつき、15日から休暇を取っていた。これを不審に思い、L容疑者の業務内容について調査する過程で、公金を横領していたことが確認された」と説明した。一方、L容疑者の家族は、L容疑者が行方不明になったとして、捜索願を出している。

キム・シヒョン記者

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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