ポスコがSKに鉄塔の移転を求めたワケ
ポスコのいやがらせ? それとも無関係?
これまで親密な協力関係を維持してきたポスコとSKグループですが、最近になって、光陽製鉄所の敷地内にある鉄塔を移動させる問題で、にわかに駆け引きを行っています。大した問題ではないように思われますが、この問題が注目を集めるワケは、韓国初の商業発電所であるKパワーの買収をめぐって、両社の間にいさかいがあった直後のことだからです。Kパワーは(株)SKとブリティッシュ・ペトロリアム(BP)が65対35の割合で投資した合弁企業で、ポスコ光陽製鉄所のすぐ隣にあります。
BPは昨年Kパワー株の売却を行おうとしましたが、その際、ポスコを優先交渉対象者として選びました。しかし、筆頭株主であるSKは、BPが保有する株式を優先的に買い取ることのできる請求権を持っていました。そのためポスコによる株の買収は、SKがこの権利を行使したため、実現しませんでした。SKは先月12日の取締役会で、BPが保有していた35%の株式すべてを買い取ることを決めました。
ポスコがKパワーの鉄塔移転を求めたのは、それから20日ほど過ぎてからのことです。広陽製鉄所の敷地内にはKパワーが設置した22本の鉄塔がありますが、2025年までこの敷地を使用することでポスコと話がつき、契約も結びました。ところがポスコは突然、4月末までに移転計画を提示するよう求めたのです。もちろん契約書には、「ポスコが必要とする場合、中途でも移転を求めることができ、その場合は代わりの敷地を提供する」と明記されています。たとえそうだとしても、巨大な鉄塔の移転問題をわずか1日や2日で解決するのは無理な話で、Kパワーも非常に困惑しています。
この問題についてポスコは、「石炭からガスを抜き取る『石炭清浄エネルギー化』事業のための工場を建設する敷地が必要になった。この事業は昨年7月にすでに発表している。移転を求めたのはこのような事情があったからで、Kパワー株の買収問題とはまったく関係ない」と説明しています。Kパワーの株主であるSKも、「鉄塔移転問題は株の問題とは関係ない。ポスコとはさまざまな方面で緊密な協力関係を築いている」とコメントしました。しかし、『石炭清浄エネルギー化』事業は昨年7月にはすでに決まっていた事業です。それを行うためとはいえ、なぜ今このような形で鉄塔の移転を求めたのか、やはり疑問が残ります。
チョ・ジュンシク記者
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