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| 陸上自衛隊のコピー「守りたい人がいる」が明記されたシールやパンフレット（上）と、「守りたい『ひと』がいる。」と書かれた県警のポスター |
県警が２０１０年度採用試験のポスターやチラシに使った「守りたい『ひと』がいる。」のフレーズが、陸上自衛隊の商標登録「守りたい人」の商標権を侵害している恐れがあるとして、県警は１８日までに、ポスターなど計２万枚の回収を始めた。製作費は６００万円。県警は「しっかりと確認できず遺憾」としている。
防衛省によると、陸自は００年、創設５０年を記念して「守りたい人がいる」のキャッチコピーを作り、０１年に商標登録した。０８年に警察庁が出した警察官募集の新聞広告で同じ表現が使われ、警察庁が謝罪した経緯があったが、県警の担当者は「全く知らなかった」という。県警の担当者らは１７日、防衛省を訪れ謝罪。ポスター回収を伝えた。
県警によると、ポスターは昨秋、業者の応募作品の中から、警察官の投票などでデザインを決定。担当者は「商標権は業者が責任を持って確認する契約で、問題ないということだった。こちらも特許庁の検索システムで調べたが該当せず、大丈夫だと判断した」と説明。「守りたい」の前段にもフレーズがあり、「ひと」の表現が漢字と平仮名で異なるとして、「完全に同じではないが、法令違反の恐れはある」と回収を決めた。
同じフレーズは本年度の採用試験のポスターにも使用され好評だった。採用の競争倍率も１０・１倍と、４年ぶりに二けた台に。今年はＪＲや東武鉄道の中刷り広告を利用するなど、都内、千葉、神奈川県にも範囲を広げる力の入れようだった。県警は新たなポスター作製については「まだ何も決まっていない」。陸自は「既に謝罪をいただいている。大きな問題とはとらえていない」としている。
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