酒井法子さん(38)さんと同じ覚せい剤取締法違反に問われた夫で自称プロサーファー高相祐一被告(41)の判決公判が27日、東京地裁で開かれた。
実刑判決となるか執行猶予が付くかが注目されていたが、懲役2年、執行猶予4年の有罪判決が下された。保護観察は付かなかった。
同被告は初公判時と同じような、ストライプが入ったグレーのスーツ姿。襟足を長めにした髪と、口下のひげはそのままだったが、少しやせたような印象だった。ペットボトルを持って入廷して裁判長に注意された初公判とは違い、黒のボストンバッグを手にしていた。傍聴席からは両親が見守っていた。
主文を言い渡されると、小さな声で短く「はい」と答えた。初公判時の「は〜い」と言葉を伸ばすような言い方とは違っていた。量刑理由の「覚せい剤への依存性は根深い」「妻に使用を勧め、害悪を広めたのは悪質」などと強い言葉にはうつむいた。裁判官からは「人生を大切にするためにも、2度と覚せい剤に手を出さないでください」と諭されると、再び「はい」答えたが、目に力がなく、放心したようだった。
しかし、高相被告側としては「作戦勝ち」だった。初公判で弁護人が「毎月1回5年間、担当弁護士を訪問する」と同被告に誓約させた。保護観察が付けば定期的に保護司の元に通わなければならいため、先手を打った形だ。また、既に週6回のカウンセリングを受けているとして、今の生活の中での更生が可能だと主張した。20歳で覚せい剤に出会い断続的に使用、妻にも罪を犯させてしまったことも考えると同被告には、寛大で甘い判決だったと言えそうだ。