国連のパン・ギムン事務総長は２０日、パレスチナ自治区のヨルダン川西岸を訪問し、イスラエルによる占領地への入植活動について、「国際法に違反しており、停止しなければならない」と述べました。

　「はっきりさせておきたい。占領地への入植活動はすべて違法であり、停止しなければならない」（国連　パン・ギムン事務総長）

　パン・ギムン事務総長は２０日、パレスチナ自治政府のファイヤド首相との会談後の会見でこのように述べ、イスラエルに対し、入植活動の凍結を改めて求めました。

　イスラエルとパレスチナ自治政府との和平交渉をめぐっては、直接交渉が暗礁に乗り上げる中、アメリカの仲介による間接交渉を開始することで、今月、双方が合意しました。

　しかし、その直後にイスラエルが東エルサレムに新たな入植住宅１６００戸の建設を承認するなどして、交渉の開始が困難な状況となっています。パン事務総長は、「国際社会はこの承認決定を批判している」として、間接交渉の早期開始を促しました。

　パン事務総長は、２１日には、イスラエルの大規模攻撃以降、経済封鎖が続いているパレスチナ自治区・ガザを訪問する予定です。（21日01:56）