【ベルリン小谷守彦】第二次大戦中の米英軍によるドレスデン大空襲(1945年2月13~14日)について、独東部ドレスデン市の歴史調査委員会はこのほど、死者数を約2万5000人とする調査結果をまとめた。
死者数については、当時のナチス政権が23万5000人と誇張するなど諸説があった。調査委は公文書や目撃証人を再検証し、「市内に集まっていた大勢の難民が犠牲になった」「炎の嵐で遺体が跡形もなく消えた」などとする言い伝えを、「神話だった」(委員長=ロルフディーター・ミュラー独軍歴史研究局教授)と否定。市は死者数をめぐる論争に決着をつけたい考えだ。
毎日新聞 2010年3月20日 東京朝刊