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ダメ押し日馬即注意…朝青龍化は許さん

 日馬富士が寄り切りで豊ノ島を破る=大阪府立体育会館
 日馬富士が寄り切りで豊ノ島を破る=大阪府立体育会館

 「大相撲春場所7日目」(20日、大阪府立体育会館)

 大関日馬富士が関脇豊ノ島を寄り切った後、顔面に駄目押しの突きを食らわせ、友綱審判部長(元関脇魁輝)から打ち出し後に審判部に呼び出されて注意を受けた。大関が取組直後に注意を受けるのは極めて異例。土俵上の行動で度々注意を受けた元横綱朝青龍のような“問題児”を出さないために、友綱審判部長が迅速に対処した。全勝は日馬富士以外に横綱白鵬、大関昇進を狙う関脇把瑠都、平幕の時天空。

  ◇  ◇

 優勝戦線を引っ張る7連勝にも、日馬富士は不機嫌だった。足早に支度部屋を出ると、いつもの帰宅ルートとは違い審判部室へ直行。土俵から戻った友綱審判部長の手招きに、表情を曇らせ入室した。

 実は豊ノ島との一番を制した直後、呼出を通じて審判部に来るよう伝えられていたのだ。ほどなく出てきた日馬富士は「『礼儀正しく気をつけてくれ』と言われた。(だめ押しは)勢いでね。気をつけます」。胸のつかえが取れたのか、笑顔を見せつつ反省した。

 取組は、満員御礼の観衆が拍手を送る熱戦だった。左を差し、右上手を引いた日馬富士が豊ノ島の2度の投げを懸命に残すと、引きつけながら寄り切り。ただ、相手が土俵を割った後、左手で口の辺りを突いたことだけが問題視された。

 一夜明けた後、審判部で協議するなどしてから注意をするのがこれまでの通例だった。友綱部長は「すぐに話した方がお互いに分かり合えるかと思った。1日遅れたら、昨日は良くて、今日はダメなのかと思われるかもしれないし」と“即注意”の理由を説明した。

 土俵態度といえば、朝青龍も「だめ押し」や、「にらみ合い」などで問題になることが多かった。「少しずつでも良くなってくれれば」と“朝青龍化”の芽を摘もうとする友綱部長の思いは、日馬富士に届くだろうか。

(2010年3月20日)





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