敦賀気比、小林繁氏に捧ぐ１勝／センバツ

　第８２回センバツ高校野球大会・１回戦（天理４−７敦賀気比、２１日、甲子園）最高の恩返しとなった。巨人、阪神でエースとして活躍し、１月１７日に心不全のため他界した日本ハム投手コーチ、小林繁氏（享年５７）の教え子たちが、逆転で１２年ぶりの初戦突破を決めた。

　六回に勝ち越しの右前打を放った錦織主将（３年）は「応援があったと思います。中学２年のとき、アドバイスを受けました。二塁からの走塁のとき、ちょっと思いだしました」と振り返った。

　錦織とエース高原、３番中尾は中学時代、小林氏が総監督を務めた「オールスター福井」に所属。高原が「成長した姿を見てほしかった」と勝利を報告すれば、中尾は中学時代に撮ったツーショット写真入りの赤いお守りをしのばせ、打席に立った。いつも全力投球だった小林氏の遺志を受け継ぐ球児たちは、次戦も恩師とともに戦う。（栃山直樹）

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