春の嵐、連休“直撃”　千葉で最大瞬間風速３８・１メートル

強風の影響で崩れた、東京ヘリポートの格納庫外壁の塗装用足場

　３連休中日の２１日、「春の嵐」が列島を直撃した。日本海で発達した低気圧の影響で全国的に風が非常に強くなり、共同通信のまとめでは全国で４０人が重軽傷を負ったほか、交通機関も乱れた。

　気象庁によると、午前５時前に千葉市で３８・１メートル、東京都江戸川区で３５・２メートルの最大瞬間風速を観測。北海道旭川市では午後１時４０分ごろ、１０分間の平均風速の最大値を示す最大風速が２４・６メートルに達し、１９１８年に観測した従来の記録を９２年ぶりに更新した。

　神奈川県では午前４時ごろ、民家の屋根を補修していた相模原市の男性（５９）が転落して胸の骨を折るなど２人が重傷を負ったほか、２０人が軽いけが。旭川市の「よつ葉乳業」では牛乳パックの収納ケースが崩れて下敷きになった男性（５３）が重傷を負い、札幌市や福島県相馬市でも転倒などでけが人が相次いだ。

　奈良市の世界遺産・春日大社の境内では２１日朝に表参道沿いのスギが倒れ、そばの石灯籠が壊れているのが見つかった。東京都江東区の東京ヘリポートや京都市南区の阪神高速では工事用の足場が崩れ、青森県八戸市や仙台市でトタン屋根が飛ばされた。香川県内では電線が切れ、約１６００戸が一時停電した。

　ＪＲ各社によると、鉄道は首都圏では京浜東北線などが一時、運転見合わせ。瀬戸大橋線も運休が出た。北海道では新千歳空港を発着する快速など約２００本が運休、８万人以上に影響が出た。

　全国的に今年初の黄砂も観測。強風と相まって羽田と各地を結ぶ路線を中心に日航と全日空で計１１０便以上が欠航、約１万７０００人に影響した。

　強風は２０日に北九州市で最大瞬間風速２３・５メートルを記録、倒れた屋根の直撃を受けたとみられる女性（４７）が死亡した。

（2010年3月22日00時00分  スポーツ報知）

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