株式会社マザーズ

資本金 1000万円
発行済み株式の総数 1000株

本社
東京都品川区西五反田6-25-11福島ビル10F

TEL:03-5740-6531
FAX:03-5740-6532

支店
千葉県匝瑳郡光町虫生431-1


 今年、平成21年4月に大阪から東京に引っ越しをした途端に自社株を販売し始めた未後悔企業。もちろん目論見書などを発行しリスクの説明もされていれば未公開株と呼ぶがこの社の場合、株式公開準備室が設置されており「2009年12月初めに公開します。」と謳い自社株を販売していることから未後悔株と言わざるを得ない。

 その他にもこの社にはこれまでこのブログで紹介してきた後悔株や未後悔株と類似する点が多数存在する。

類似1:価格が法外に高い
全ての未後悔株と共通し価格が高い。マザーズ社の株式価格は一株20万円。資本金÷発行済み株式の総数は1000万円÷1000株=1万円である。マザーズ社の株式は額面の20倍もの金額で売られている。これも前述のとおり未後悔株は営業代行などが販売することが多く、多額のマージンが上乗せされている。

類似2:三拍子
これもほぼ全ての未後悔株と共通している。譲渡制限あり、信託銀行なし、会計監査人なし。この三拍子は既にこのブログのシンボルとなっている。この言葉を書くのも飽きてしまったが今後1年と半年以内の国内での株式公開は制度上不可能である。にもかかわらず今年12月に公開という嘘を言うということは資金的によほど切羽詰っている可能性がある。

類似3:資本金に関する嘘の表示
販売資料やHPでの資本金は3000万円となっているが、平成21年6月の時点の登記簿では資本金は1000万円である。一番基本的なIR情報を正確に表示できない企業が株式公開を語ってはならない。このような未後悔株の行く末は推して知るべしで、資本金の虚偽表示の代表企業としてディージーコミュニケーションズ社(後悔済み)、未来バイオエンジニアリング社がある。

類似4:引っ越し直後に自社株販売
前述したようにこの社は今年4月に大阪から東京にやって来た。すると自社株が高額で出回るようになる。このような未後悔企業としてイージーモダンワークス社、琉球電力社がある。

類似5:新役員就任後に自社株販売
それまでは代表取締役1人、監査役1人の企業であったが今年3月31日に2人新しい取締役が就任している。新取締役の住所は東京であることからこれは株式販売担当ではないかと思われる。それはさておき、このように取締役が変わった直後に自社株が出回る未後悔企業としてフジソーテックス社(後悔済み)、イージーモダンワークス社、インプロトホーム社、ペトロジャパン社など多数存在。もちろんこれらの企業は宣言通りの株式公開は達成できていない上に訴訟の噂が絶えない。

類似6:HP新設(リニューアル)後に自社株販売
営業代行に株式販売を委託する場合によく見られるパターン。リニューアル後HPが更新されることは稀である。このような企業としてイージーモダンワークス社(最終更新2007年10月)、ペトロジャパン社(最終更新2008年11月)がある。余談としてイージー社は自社株を代行会社に委託していることが判明している(委託先はイーマーケティング社と同一)。当然マージンを上乗せされ自ずと価格は高くなる。


 最後に取り越し苦労であればいいのだが、マザーズ社のHPにおいて会社概要のページにある主要取引先の企業に株式会社アーマーホールディングスという港区赤坂4-9-25に事務所を構える企業がある。このアーマーホールディングス社は投資事業も手掛けており、社長の岩本陽二氏は今年の3月にマザーズ社の取締役に就任している。この赤坂の住所には平成16年にネオテクノ社(愛知県名古屋市、平成20年8月11日破産手続き開始)の未後悔株を販売していたラビックス・アイ社が入居していた。
 果たして上記のことが偶然なのか、偶然であることを祈るばかりである。

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