前山

島国であり山と森林の多い日本には戦車は不要である。

2009-12-20 20:05:00 posted by 45998877 Theme: 未分類
防衛白書 平成21年版/著者不明
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世界国勢図絵〈2009/10年版〉/著者不明
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『防衛白書』『世界国勢図会』


島国であり、山と森林の多い日本には戦車は不要である。さらに道路も狭隘な日本にはやはり戦車は不要である。


上にあげた本などを読んで考えたら、そんな結論が出たので、考えをメモしておく。


お断りしておきますが、私はアカではないのでご安心ください。(どうでもいいね)


イラクやその周辺の国々では国の防衛には戦車は必要かもしれない。後で考えたらそういう地域でも不要と考えられるかもしれないが、中東諸国では一応戦車は必要と考えておく。


なぜだろう


地形と気候で考えると、イラク国土には山岳地帯がほぼなく、森林もほぼない。年間降水量がかなり少ない。


そして、自動車が少ない。


イラクは自動車一台あたりの道路延長は43m。道路密度は0.10km/k㎡(世界国勢図会420ページ参照)


こういう場所では戦車部隊やAFVの部隊が横方向に展開しながら進攻できる。車間距離も十分に開けられる。戦車など装軌車両の履帯の消耗率もそれほど高くならないだろう。


イラクは戦車や装軌車両が扱いやすい地域である。


それに対して日本は国土に山が多く起伏に富んでいるし森林も多い、年間降水量もイラクとは比較できないぐらいに多い。


道路は狭い。そのうえ自動車が多い。


日本の自動車一台あたりの道路延長は16m。道路密度は3.22km/k㎡(世界国勢図会420ページ参照)


日本の国土では、戦車や装軌車の履帯にかなり強い負荷がかかる。道路は総延長距離は長いが、戦車が移動できる道路の比率が低い。戦車は種類によって多少違うが幅が3.4mぐらいするし車体長は7mから7.6mぐらいはする。主砲の長さを考えると9m~10mぐらい。それよりもいくらか大きい戦車もある。


ここまで大型の車両は日本の道路を自由に走れないので、使いようがないでしょうね。


戦車が単独で走行するのでなく4両や8両などの部隊で移動しようと考えたら日本の道路では戦車部隊は非常に不自由するでしょうね。戦車よりはいくらか小型の歩兵戦闘車などが混じっていても、移動の大変さは、ほぼ減らない。


16両の戦車部隊だとさらに大変になる。車両が増えれば増えるほど移動の困難さは跳ね上がる。


隊列が長くなるし部隊が横方向に展開できる機会があまりない。これだと先頭の戦車の履帯がいかれたら、後ろの戦車は行動不能となる。


だから、乗用車を路肩に20台ぐらい(1,2両だと戦車が乗り越えてしまうので20台としました)道沿いに並べておいたら、戦車部隊がそんな道路には入れなくなる。その自動車群を取り除くことはできるかもしれないが時間がかかるので、進攻は大幅に鈍る。


ということは日本列島に敵が進攻(私は日本列島に上陸できる地上軍はない、と思いますが仮の話です)したとしても日本各地の主要道路に自動車を乗り捨てれば、戦車が進攻できなくなる。ということです。それら自動車を全部片付けながら進攻するのは無理でしょうね。


道路が使えないと、戦車でも日本列島内では行動範囲が大幅に下がる。


それ以外にも戦車部隊が機能不全をおこす罠の仕掛けようはあるのですが、面倒なので割愛。(考えられる人は考えてください)


だから、日本列島内に大量の戦車は持ち込めない。ということです。


敵が大量の戦車を列島内部に持ち込めないということは、日本の陸上自衛隊の戦車はいらない。ということです。


いまは陸上自衛隊の戦車の保有数は90式が300両ぐらい74式は500と少しぐらいでしょうね。


上に日本列島内に戦車は大量に持ち込めないと書いてしまいましたが、北海道は平野部が多いし冬は雪で大地が覆われるので、戦車部隊も活躍できる。だから90式のほとんどが北海道にある。しかし、いまの極東ロシアは、戦力が大幅にダウンしたので、北海道の90式は存在意義を失っている。南の方角から海を渡って大量の戦車を北海道に持ち込む国は無い。ですので、日本列島内に大量の戦車は持ち込めない。と書いても無理が生じない。


戦車は日本列島には要らない。陸上自衛隊の戦車はすべて取り除くべきだ。すぐには無理でもいずれは戦車保有数を0にするべきでしょうね。いまの戦車は1両あたり8億円ぐらいする。こんなに高価な割には役立たずの戦車は日本からはなくすべきだ、戦車がなくなれば軍縮をアピールできるしね。戦闘機は1機100億円や120億円あるいはそれ以上しますが、これは仕方がない。空の守りは重要なので、戦闘機は保有している必要がある。陸の守りも重要ですが、それであるがゆえに日本の道路事情を考えて役立たずの戦車は要らない。


戦車は単体で考えたら、防御力は高いのですが、都市部で使用するのには不向きだ、守りたい都市の施設がダメージを受けたのでは、戦車内部の乗員が生き延びても、さしたる意味はない。


装輪装甲車は装甲が戦車よりかなり脆弱なので、戦車と戦うときに装輪車両の96式装甲車を使えばいいではないか。という意見をいうと笑い出す人がいます。しかし、日本の道路は96式が走行するのに向いているので、もし敵が攻めてきたら96式やその他の車両とヘリを使用することになるでしょうね。上に書いたような日本の地形の特性を生かせれば、戦車と正面から撃ち合わなくとも勝機は十分にあるでしょう。


戦車と正面から撃ち合うなどということは誰も考えないでしょうね。


日本の陸上自衛隊には戦車の重要性は低い。戦車は日本国内では小銃よりも使いでがない装備かもしれない。


だから陸自には戦車はいらない。防衛大綱で戦車の保有数をを900両から600両に減らすとあるが方向性は正しい。いずれは戦車の保有数を0にして欲しい。


あまり纏まりはついていないが日本国内で戦車は使えない装備だ、という私の意見は、簡単に覆らない。


『防衛白書』を読んでみると自衛隊の即応能力は高い。災害がおきてから2時間以内に約2700名と約30機のヘリと約410両の車両が出動できる態勢を整えている。ということは、災害以外の緊急時にもそれに匹敵する車両等が駆けつけるということなので、日本がどこかの国に上陸されて攻められる。という心配はあまりする必要がない。


四川省の大地震に救援活動がすぐできない国の軍隊には海を越えた大規模な作戦を実行するのは無理がありそうだ。脅威論は真に受けてはいけない。


追記


戦車不要論。戦車無用論は日本の国土の性質を考えれば正しい。わからずやを説得しようとすると長くなるが、ここまで丁寧に書けば、理解してもらえると思う。


自衛隊の戦車800だか900両を全部なくして、かわりに海自の掃海部隊の強化でもしたほうが、よほど役に立つ。仮に敵が攻めてくるとしても揚陸艦や輸送艦からの上陸を防げる。掃海能力が上がるということは機雷の敷設能力も向上するということになるし、機雷除去なら平和維持活動にも貢献できる。それから平時にも国内の救助その他の任務でも掃海部隊は何事か役に立つだろう。


さまざまなタイプの輸送機もいくらか増やせば国内外の救助活動に使用できる。これも役に立つ。


要するに戦場で陣取ったり撃ち合いをするぐらいにしか役に立たない戦車はコストパフォーマンスが悪いのでいらない。掃海部隊や輸送機なら平時にも重宝する。


さらなる追記


どうやらこの記事を検索してまで見ている人が数人以上いるようなのでいくらか付け足す。


戦争の抑止に最も効果があるのは、都市の耐久性を向上させることです。都市の建築物の耐震化を進めるなどの対策も、いざ爆撃されるとなったときに、建物のダメージが小さくなるので、敵方の国は用意しなければいけない爆弾の量を増やさなければいけない。雪国では地震が起きても民家などの建物が壊れにくいですが、雪国の民家は雪によってつぶれないように柱が多めのつくりになっている。それと似たようなことです。それからそういうハードの強化のほかにも、ソフトの部分の強化も必要でしょうけども、私は都市論には疎いので書けないですね。残念。


それから、攻撃側は都市の他にも、製鉄所や主要な工場、発電所、燃料備蓄施設、避難所に使用できる学校、飛行場、港、主要な橋、TV局、自衛隊の基地、駐屯地などの施設を爆撃する必要がありますが、日本にはそれらの施設が、それなりに多いですね。誰でも知っていると思いますが製鉄所はかなり広いですので2,3発爆弾を落とされても、短期間にある程度は修復可能です。だから機能を長期にわたって停止させたければ精密誘導爆撃で数十発(あるいはもっと)は爆弾を使用しなければいけない。日本のすべての主要施設を爆撃しきるには膨大な量の爆弾が必要になる。


日本から戦車がすべて消え去って、攻撃側の対戦車爆撃用の爆弾が0になったとしても、日本を制圧する目的で使用しなければいけない爆弾の総量は、たいして減らない。戦車があると戦争の抑止になるという意見は苦し紛れのごまかしだろう。


だから戦車はなくして税金の節約を図ればよい。そして都市を整備する目的では国防費は使用する必要がない。都市の整備は国防費を使用せずに戦争の抑止になるので意味がある。戦車は平時には役立たずだが、都市は平時にも戦時にも役に立つ。


それからやはり、敵軍が上陸するということは、空軍兵力と海軍兵力が自衛隊の防空能力と海上防衛力を大幅に超えているのでなければいけない。しかし、そんな兵力を保持するには金がかかりすぎるので、アジアにはそんな金の用意できる国はないです。中国でも無理です。


http://www2.jiia.or.jp/pdf/resarch/h20_PRC/Military_Power_of_PRC_2008.pdf


別の場所でも紹介しましたが↑を見てください。この程度の上陸能力しかない国の軍隊が日本に上陸することはない。10年たっても日本に上陸する能力はないであろう。20年後ではどうかというと、わかりませんが、たぶんないと思います。


アメリカは大型の揚陸艦とLMSRなどの輸送艦を多数持っていますが、そういう艦艇を多数保持するためには海軍の絶対的な規模が大きくなければいけない。揚陸艦や輸送艦がありさえすれば地上部隊を上陸させられる、というので海軍を揚陸艦、輸送艦だらけの編成にする間抜けた国はない。それでは海戦に勝利できない。多数の輸送艦を抱え込めるぐらいの規模の大きい海軍を用意できる国はアメリカ以外どこにもないでしょうね。海軍ほど金のかかるものはないのです。


繰り返しになりますが戦車があると戦争の抑止になるという意見は、ごまかしに過ぎないと思います。とくに強調したいのはそのことです。


旧ソ連は一つ覚えのように戦車を大量に製造した。アメリカ陸軍の戦車保有量を大幅に超える戦車を持っていた。軍事費がGDP比で考えても異常に多かった。そんな無理をするからアメリカとじかに交戦しなくとも、冷戦に敗北して体制がくずれた。


戦車だけでなくて軍事費を増やしすぎた国家はつぶれます。中国も軍事費を増やしすぎれば旧ソ連の二の舞になりかねない。たいした脅威にはならない。


もう少し付け足し。


戦闘機や偵察機などの航空機ならば、平時でも役に立つ。日本の領空内やそのすぐ近くに他国の航空機がやってくるケースは平時でも、起こりえますので、そのときに戦闘機などがスクランブル発進しなければいけない。だから日本国防においては航空機は重要だし、島国でなかったとしても、どこの国でも制空権を取る、または自国の制空権を他国に侵犯させないように空の守りを固めるのは重要だ。自国の領空が航空機に侵犯されたときに戦車がスクランブル発進することはありえません。それを考えても、制空権が重要な現代の戦争では戦車の使い道はあまりなさそうですね。


ヘリは島国であり山がおおい日本に、どうしても必要な装備でしょうね。四国と本州にかかる橋が爆撃やミサイルの攻撃などですべて落とされても、ヘリがあれば、四国と本州を行き来できます。戦車は橋がないと四国と本州を行き来することはできません。砲塔を猛スピードで回転させても飛びたてません。


もし、日本の陸上自衛隊の戦車の保有数が800両程度から、5倍に増加し4000両程度になって、航空自衛隊から戦闘機の保有数が0になったらどうなるか。そんなふうになったら、国防が立ち行かなくなる。


戦闘機が今の定数のままで、戦車の保有数が0になっても、国防には問題は起きない。そもそも、陸上自衛隊の戦車保有数ははじめから大した数でもないのだから、それが0になっても、国防が揺らぐことはないでしょうね。以前61式を退役させてから、戦車の保有数は減る一方ですが、特に問題は起きていない。


戦争の抑止に戦車が使用できるのであれば、在日米軍が日本各地に戦車を入れてもよさそうですが、そういうことはありません。だから、戦車で戦争を抑止できるということはない。在日米軍は航空機と艦艇、対空兵器などを日本に持ち込んでいますが、戦車はないでしょうに。


ずいぶん付け足したものですが、ここまで書けば理解していただけるだろう。



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Comments

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1 ■もしかしたら

上の記事に2時間以内。と書いた箇所が正しかったかどうか不安になったが、たぶん正しいと思います。

2 ■比較で考える

イラクが駆逐艦のような艦艇を保有しても無意味である。ミサイルで攻撃する能力があっても、そんな艦艇を持つのはイラクにとっては足かせでしかない。自国内に海がほとんどないのであるから。

それに対して、日本が戦車を持つのは無意味である。国土に平原がほとんどなく砂漠は皆無。戦車を持つ意味がない。

3 ■これはアップデート希望

斬新な視点が結構含まれているようなので、いつかお時間の許すときにメモの羅列ではなく、論理の繋がった文章にアップデート希望です。

個人的には○○不要論ってのは完全な上位互換が現れない限りはなかなか成り立ちにくいものと思っています。
(飛行船<航空機みたいに)

4 ■書き直すのは難しいでしょうね。

日本には戦車は要らないと思いますよ。

山岳地帯が多いアフガニスタンに戦車を大量に入れようとしても無理である。というのと似たようなことです。アメリカですらもアフガニスタンには戦車はそんなに入れられないでしょうしね。

それから仮定の話ですがどこかの軍隊が日本に上陸したとしても観測ヘリや観測ヘリに似た役割を果たせるヘリも多数入れないと索敵すら、おぼつかないでしょうね。

自衛隊が観測ヘリをつかえなくなったら、戦車部隊などは、能力を十分に発揮できなくなる。それは攻めるほうの軍隊にも言えることですが、ヘリを大量に入れるのも一苦労でしょうね。

それらのことも考えると、日本が他国の軍隊に攻め入られるとはとても信じられません。

この記事で主に言いたかったのは戦車が他国からの進攻の抑止になるという、意見は日本においては間違いだろうということです。

日本は列島の周囲の海と、列島の内部の山と森林と都市とその内部にある人口などが他国の進攻を抑止している。

戦車のあるなしは、抑止という観点から考えて、ほぼ意味がない。

読んでいただきありがとうございます。

5 ■模擬戦1

ども3です。私個人は
「日本に何両の戦車が理想なのかは分からないが、0ってことは無い筈。何故ならあらゆる面で戦車を超える兵器が現時点で存在しない。よって最低でも教育隊+小規模の実戦部隊は必要。」と考えています。

>わからずやを説得しようとすると長くなるが、ここまで丁寧に書けば、理解してもらえると思う。

と本文にあったので、どこかで誰かとやりあったがお互い納得いかない結果になったのかなと推測し模擬戦的に突っ込んでみます。
(他人様の日記で論戦するつもりも難癖つけるつもりも無いので、より説得力のある論をまとめるための模擬戦程度に思ってください。)

論旨:日本に戦車は必要ない

根拠:日本には…
1.山が多い。
2.森林が多い。
3.降水量が多い。
4.大型の車両は日本の道路を自由に走れない。
5.移動が困難。
6.横に広がれない。
7.先頭の戦車の履帯がいかれたら、後ろの戦車は行動不能。
8.自動車を積めば戦車は進めない。
9.罠を仕掛ければ戦車は進めない。
10.1~9により、日本列島内に大量の戦車は持ち込めない。
11.10により、日本の陸上自衛隊の戦車はいらない。
12.高価な割りに役立たず。
13.守りたい都市の施設がダメージを受けたのでは、戦車内部の乗員が生き延びても、さしたる意味はない。
14.戦車の代わりに96式やその他の車両とヘリを使用する。
15.戦車と正面から撃ち合うなどということは誰も考えない。
16.日本がどこかの国に上陸されて攻められる。という心配はあまりする必要がない。
17.戦場で陣取ったり撃ち合いをするぐらいにしか役に立たない戦車はコストパフォーマンスが悪い。
18.国土に平原がほとんどなく砂漠は皆無。戦車を持つ意味がない。
19.アフガンに戦車は入れられない。
20.観測ヘリや観測ヘリに似た役割を果たせるヘリも多数入れないと索敵すら、おぼつかない。
21.自衛隊が観測ヘリをつかえなくなったら、戦車部隊などは、能力を十分に発揮できなくなる。
22.戦車が他国からの進攻の抑止になるという、意見は日本においては間違いだろう。
23.日本は列島の周囲の海と、列島の内部の山と森林と都市とその内部にある人口などが他国の進攻を抑止している。

6 ■模擬戦2

突っ込み

1.朝鮮戦争では山や谷で戦車が大活躍しました。
2.森林にも道は通っています。また第二次大戦初頭、アルデンヌの森をドイツ軍は突破しました。
3.戦車は最も悪天候に強い兵器の一つです。
4.「自由に」の定義があいまいですが、戦車の幅は路線バスの1.4倍程度ですから上下1車線づつある道路なら問題なく通行できます。
5.全ての兵器に共通する問題で、戦車だけの欠点ではありません。戦車は最も悪路に強い兵器の一つです。
6.敵味方共に条件は同じです。
7.後ろに戦車がいるなら押すか引くかしてくれるでしょう。
8.戦車は最もバリケードに強い兵器の一つです。
9.戦車は最もトラップに強い兵器の一つです。
10.大量に持ち込めば犠牲を気にせず突撃できるので持ち込めるだけ持ちこむでしょう。特に相手に戦車がいなければより少ない戦車で突破できます。
11.戦車が戦車と戦う以外に用途が無いことを証明しないと成り立ちません。
12.戦車1両8億円、歩兵一人5000万円、対戦車ミサイル1set1億円、96式装甲車1両1億円、戦闘ヘリ1機48億円、どう組み合わせると安価ですか?
13.都市が戦場になる時点で敵の砲撃を喰らいますので無傷はありえません。その時点で「守るべき都市」は後方の都市となります。
14.戦車1両8億円、歩兵一人5000万円、対戦車ミサイル1set1億円、96式装甲車1両1億円、戦闘ヘリ1機48億円、どう組み合わせると安価ですか?
15.「正面から打ち合えるが打ち合わない」と「正面から打ち合えないから打ち合わない」この二つはまるで意味と結果が異なります。
16.希望的観測です。今後数十年、現在の政治的状況が続く保証はどこにもありません。
17.その作業を戦車以外にやらせるといくらかかるのですか?特に日本側は人命を価格で損得勘定できません。

7 ■模擬戦3

18.平原と砂漠でしか戦車が役に立たないことを立証しないと成り立ちません。都市部でも戦車の攻撃力、防御力は有効です。
19.アフガンは山岳地帯に国家がありますが、日本は平野部に国家があります。またアフガンでも戦車は活躍しています。
20.全ての兵器に共通する問題で、戦車だけの欠点ではありません。また観測手段はヘリだけではありません。
21.同上
22.戦車が最強の陸戦兵器である以上、たとえ関東平野に立てこもるだけでも大きな抑止力になります。
23.それらの条件は一度奪われた領土の奪還の難しさにも繋がります。人口が武器?日本の周辺に斟酌してくれそうな国は一つも見当たりません。

…と思いつくまま挙げてみましたが、これらに再突っ込みしていく事で論点の整理と論拠の蓄積が出来るんじゃないでしょうか?

8 ■コメントありがとうございます

すべての箇所にお答えすることはできませんが。

私は都市の人口が「進攻の抑止」になる。と書いたのです。進攻という語が誤解を招いたのであれば、「進攻」の部分は「開戦」と言い換えてもいい。

人口の大きい都市を攻め落とすには大変な費用を用いなければいけません。しかし、近代国家は税金無しでは機能しませんので、お金がかかりすぎる戦争はできません。

それから、人口の大きい都市には世界各国から人が集まっているので、そこを攻撃したら攻撃を仕掛けた国は、国際的な非難を浴びることになります。

それを考えると、大都市を攻めるのは得策ではない、とどこの国でも考えるでしょう。

もし日本が攻撃されてアメリカを敵に回したら、アメリカは攻撃した国に対して経済封鎖などをするでしょう。石油を手にいれくくするなど、さまざまな制裁をするでしょうから、経済制裁をされた国の軍隊は機能が大幅にそがれます。

それから、日本の竹島が占拠されてしまったのも竹島にしっかりした日本製の建築物も人もいなかったからです。常日頃から竹島に人が通っていれば、簡単には占拠されなかった。

それから、アメリカ並みに揚陸艦やLMSRのような輸送艦を大量にそろえられる国はありません。

中国でも無理です。お金がかかりすぎますので。

http://www2.jiia.or.jp/pdf/resarch/h20_PRC/Military_Power_of_PRC_2008.pdf

とすれば、日本に攻め入る国は現状ではないのです。だから戦車は要らないといっているのです。

9 ■それから

私が意識しているのは、お金の都合です。

お金のかかりすぎる戦争は、どこの国であろうができないということです。

それから平時でも、戦車は燃料をかなり食いますので、平時に戦車を抱えておくことは得策ではない。それも考えたのですが書いていないので誤解が生じているのでしょうね。

航空機やヘリも燃料を食いますが、それらは必要だから仕方がない。

10 ■書き忘れたことが、まだあった。

イギリスですらも、もうチャレンジャー2を製造しないようですし。やはり世界的には戦車は無用の長物になりつつあるのだと思います。

アメリカやイギリスやフランスなどが中東諸国に戦車を売却しているのも、現代の軍隊では戦車の重要性がさほど高くないからでしょうね。

アメリカが中東の国々にF-22などのステルス機を売却することは当面はないであろう。ステルス兵器は極めて重要だから。あ、イスラエルに対してはどうなのか、それはよくわかりませんがね。

11 ■こちらこそブログにお邪魔させていただき感謝しております。

>すべての箇所にお答えすることはできませんが。

ここは貴方のブログですし、議論でもないので全く問題はありません。
が、他所のブログのコメント欄や掲示板でこれをやると荒れますよ~とだけ。

今回の論拠
…をまとめ切れなかったので上から順に突っ込みます

>都市の人口が「進攻の抑止」になる。
・ある程度の抑止にはなるでしょうが、歴史上大都市が陥落したことはいくらでもあります。

>人口の大きい都市を攻め落とすには大変な費用を~お金がかかりすぎる戦争はできません。
・全くの事実です。「かかりすぎる」を強制して戦争は得策ではないと思わせるのが軍備による抑止力です。

>人口の大きい都市には世界各国から人が集まっている~国際的な非難を浴びる
・戦闘前には逃げ出すのであくまでも誰も知らない小都市よりは…って程度でしょう

>それを考えると、大都市を攻めるのは得策ではない、とどこの国でも考えるでしょう。
・考えた上で抑止力をメリットが超えればやるでしょうね。

>もし日本が攻撃されてアメリカを敵に回し~
・日米同盟は日本最大の抑止力ですがやり方次第です。韓国は竹島を侵略しましたが経済封鎖されてません。

>竹島にしっかりした日本製の建築物も人もいなかった~
・無かったのは住人と建造物ではなく軍事力による抑止です。

>アメリカ並みに揚陸艦やLMSRのような輸送艦を大量に~
・歩兵だけなら漁船でも何でも使えば運べますが、戦車や重装備は揚陸艦が無いと厳しいですね。つまり日本側に戦車がいることで大きな抑止力になります。

>日本に攻め入る国は現状ではないのです。だから戦車は要らないといっているのです。
・このロジックが真であるなら「戦車」の部分にあらゆる兵種が当てはまってしまいます。全体的に「戦車が不要な理由」から脱線してません?

12 ■9、10に突っ込み

>お金のかかりすぎる戦争は、どこの国であろうができないということです。
・全くの事実です。「かかりすぎる」を強制して戦争は得策ではないと思わせるのが軍備による抑止力です。

>戦車は燃料をかなり食いますので、~航空機やヘリも燃料を食いますが、それらは必要だから仕方がない。
・具体例を挙げないと「戦車も必要だから仕方ない」で話が終わってしまいます。

>イギリスですらも、もうチャレンジャー2を製造しない~戦車は無用の長物になりつつある
・チャレンジャー2の後継はレオパルド2の改良型で検討しているらしいですね。それとも戦車隊廃止の話があるのでしょうか?

>アメリカやイギリスやフランスなどが中東諸国に戦車を売却しているのも、現代の軍隊では戦車の重要性がさほど高くないからでしょうね。
・米、英、仏は戦闘機のセールスに熱心です。現代の軍隊に戦闘機は大変重要です。重要性が高くなければそもそも売れません。

>アメリカが中東の国々にF-22などのステルス機を売却することは当面はないであろう。ステルス兵器は極めて重要~
・F-22は当面の間、門外不出の最新鋭兵器です。日本も売ってもらう当てが外れて、ポンコツF-4が限界ギリギリで頑張っています。

13 ■毎度コメントありがとうございます

コメントありがとうございます。熱心に読んで頂いて、これまたありがとうございます。

いろいろ指摘されていますが、「島国の日本には戦車は不要である」という基本的な私の主張は覆せてはいないですね。

戦車と航空機を比較したら、航空機のほうが平時にも出番が多いでしょうね。平時に他国の機体が日本の領空を侵犯することは、時おり起こりますが、そのときに戦闘機がスクランブル発進できなければ、空の守りが危うくなるし、地上も危険にさらされやすくなる。他国の機体が日本の領空を侵犯したときに、戦車がスクランブル発進することはありません。小学生にでもわかる理屈です。ヘリは日本の地形を考えたら戦車よりも使える場面が多いから必要だということです。

14 ■その2

漁船などの船を揚陸艦や輸送艦の代わりにしたとしても、それでも攻撃側の国の輸送コストは高いでしょうね。マグロ漁船の新えひめ丸(499t定員60人)の値段が1隻11億1000万円ですので、どこかの国が歩兵を10万人、新えひめ丸クラスの漁船で輸送しようとしても、ものすごくお金がかかります。これよりも安価な漁船でも、やはりかなりの金がかかる。燃料もかなり必要でしょうね。面倒でいちいち計算できませんが。しかし、たった10万人の歩兵では、戦車がなくなっていたとしても日本を占領できません。戦力の逐次投入は愚かしいので、攻撃側の国は一気に大兵力を輸送しないといけないですが、それはとても大変なことです。日本からそもそも大した保有量でもない戦車が消え去っても、攻撃側の輸送コストは、劇的には減らないでしょうね。

中東に先進国が売り渡している、戦闘機は、いろいろ枷をはめて、能力を制限しているのではないですか。以前はアメリカはF-4やF-5を世界の国々に売り渡していましたが、その当時はF-15やF-16の売却量はそんなに多くなかったでしょうし。アメリカなどの先進国は、自分たちが不利に、ならないように兵器を売り渡している。イギリスもフランスもアメリカも結構な量の戦車を中東に売り渡してはいますが、それらの戦車が自分たちの国を脅かすほどのものではないと、計算ずくだからでしょうね。

イギリスが自国で戦車を開発していないとしたら、戦車の開発費が浮くので、その態度は賢いでしょうね。イギリスが戦車を、はじめから自主開発しなくても、あるいは蓄積してきた技術を転用して新型戦車を開発しなくとも良いと考えているのであれば他の兵器と比較して戦車の重要性は低下しているでしょうね。貴重な情報をありがとうございます。

15 ■さらに追加

それから

日本から、もし戦闘機がすべてなくなって、戦車の保有数が5倍になったとしたら、日本の国防が非常に危うくなる。それでは、空から攻められたときに、防御しきれない。

しかし、戦闘機の定数が今と同じで戦車が0になっても、国防が危うくなるということは、ほぼないでしょうね。他国の戦車が日本の国土にワープすることはない。

戦車の重要度が高いなら在日米軍が積極的に日本の国土に戦車を配備してもよさそうですが、在日米軍の兵器は航空機や艦艇が主体ですね。在日米軍の地上兵器は対空兵器が主なものでしょう。米軍は日本の安定には戦車はいらない。と考えているだろうし、戦車で戦争が抑止ができるとは考えていない。日本でM1戦車を見かけることはないのでたぶんそうだ。

地上兵器も対空兵器や対艦ミサイル発射機なら、日本にも必要でしょうね。地上部隊の意義というのであれば日本なら対空兵器と対艦兵器が戦争の抑止になるでしょうね。

16 ■少し補足

歩兵を輸送しようとするときに新えひめ丸のような漁船を使用するとしても10万人輸送するの必要な隻数は1700ということはないかもな、船員の技術がある人間を歩兵と別に乗せておかなければいけないから、1700より多くなるかな。

いや、だから面倒で計算できませんが。

漁船で歩兵を運び他国を占領しようというのは途方もないことだ。

もし、フェリーを使用するのだと、フェリーはもともと高価なものが多いから、なおのこと金がかかる。

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