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にっきです。

2009-05-14

 出産体験記

| 18:23

 出産からちょうど1ヶ月たちました!育児の方は全然ぐずらないので順調で、逆に拍子抜けしております。とにかく我が子はかわい〜!毎日こんなかんじです。

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 出産体験記を書いてみましたが、長いので折り畳みます。


 臨月の初日の15日の夜、家で用事をしていたところ、突然パンツがじゅわっと濡れた感覚。しかも止めようとしても止まらない。

「え!?まさか破水!?」

 確認のためトイレに行ってみたら、無色透明の水がとめどもなく出てくる・・・。そういえば母がわたしを産んだときも破水からのお産で、バスタオルを挟んで病院にいったとか言ってたと思い出して、急いでバスタオルを取りにいって股に挟む。

 若干パニくりつつ、助産院に連絡。すぐに来て下さいとのことだけど、あいにく旦那は現在演奏中・・・帰ってくるのは24時を回る。旦那の携帯にかけてみるが当然出ず。どうしようかと思ったけど、お店はわたしもよく知ってるMクアトロだし、ママさんに伝えておこうと思ってお店に連絡して伝えてみる。そして母などに連絡をしていたら、すぐに旦那から連絡があり、ライヴの途中だけど帰らせてもらえることになったらしい。

(あとで聞いたら2ndの途中だったらしい!Mクアのママさん、永田くん、権上くん、お客さん、本当にありがとうございました!)

 そしてひたすら動かずに座って待つこと1時間くらい。陣痛は不定期にぼちぼち来ていました。その時間をいちいちメモって、あいまに携帯でいろいろ調べたり、持っていくものをリストアップしたり。愛猫のひょうたんは終始心配そうにそわそわしていたけど、ずっと側にいてくれました。

 無事に旦那が帰宅して、荷物を車に運んでもらって、ひょうたんも「連れてけ」と主張するので車に載せて、助産院に直行。ダッシュボードに足をのせて羊水が流れないようにしてました。

 助産院に到着し、すぐに診察。子宮口はまだ閉じているし、赤ちゃんも上がってしまっているとのこと・・・。機械で赤ちゃんと陣痛の状態をチェック。赤ちゃん自体は元気とのことで少し安心するが、破水の場合、感染症リスクがあるので助産院での出産は18時間以内と決められている。それを過ぎると、嘱託医療機関へ移送となるのです。

 果たしてこんな状態で無事助産院で産むことができるかと不安になるが、逆にぜってー産んでやる!と気合いが入る。

 そのうち母が広島から飛んでやってきた。本格的な陣痛がはじまるのを待つのに家に帰るかどうか聞かれたけど、さっき車にのってる間は陣痛が遠のいたので助産院で待たせてもらうことに。足にお灸を貼り、ホメオパシーのレメディーを摂りながら本格的な陣痛を待つ。

 旦那は自分のごはんがまだだったので一度家に帰った。陣痛はだんだん定期的になってきたがまだ全然弱い。生理3日目程度の痛み。本当に大丈夫かな・・・。 未明に旦那が大量のおにぎりとおかずを持って戻って来て、一緒に食べてあいまに睡眠をとる。 このおにぎり、お産の途中でも食べることができて重宝しました。体力がいることだからね!

 朝がきて、もう一度検査すると子宮口は1cm程度しか開いておらず、赤ちゃんの角度もまだよくないとのことなので、分娩室で四つん這いになって過ごす。徐々に陣痛がキツくなってきて、四つん這いがしんどいので横になりながら過ごす。波照間島の方にいただいた、お産のお守りの青さんごを握ってみたら陣痛が少し強くなって来た。でもこのころにはまだ陣痛のあいまに余裕があり、おにぎりを食べたり、「いやー修行僧ってなんで男ばっかなんだろうと思ってたけど、これを経験できないからなんですね〜。」なんて言っていました。

 陣痛の痛みはなかなか言葉で表すのは難しいけど、要は子宮の収縮なので生理痛のキツイ版。あの痛みを言うとなれば身体の中に雷が荒れ狂ってる感じ。陣痛の最中に産婦がやるべきことは、赤ちゃんに新鮮な空気を送ることだけど、吸うことに集中しすぎると過呼吸になってしまうので、細く長い息を吐くことにとにかく集中すること。これは歌の訓練をしてる人なら比較的上手にできるんじゃないでしょうか。

 わたしの場合、最初は息だけだったけど、途中から呼吸に声が混じるようになり、なるべく声帯を傷つけないように配慮しながら頭声で(笑)ええ声出してました。自分の意志とは関係なく訪れる陣痛の波に乗りながら、息を吐き、身体の力を抜き続ける。痛さはハンパないが、瞑想合宿のときのことを思い出し、「これはただのうたかた・・・永遠には続かない・・・わたしの役割は赤ちゃんに酸素を供給すること・・・」と意識を集中しようと努力をしていた。同時に赤ちゃんに「お互い大変だけどがんばろうぜー」と語りかける。

 まぁ、そのうちそんな余裕などなくなり、陣痛の合間はコテンと死んだように眠り、寝ている間に喉が渇いてしまってそのまま陣痛突入して声を荒げていたら、喉がしんどくて呼吸が乱れて苦しいので水分補給しながらがんばる。このころには言葉をしゃべる余裕も理性もまったくなし。陣痛の最中に床を叩いたり、髪の毛を引っ張ったりあらゆることをして痛みを逃がす努力をする。

 しかし子宮口は相変わらず開かない。そのうちタイムリミットが近づき、病院へ移送しなければいけないことを告げられるが、「絶対イヤ!」(旦那によるとかなり瀕死の声だったらしい)とかなりキレ気味に発言。。。こんなに苦しいのに朝から状況が変わってないなんて・・・絶望気味な気分に。

 そんなとき、お義母さんから母に電話がかかってきて、現在の状況説明をしている中で母が、「あと1時間で産まれると思います」と発言。助産師さんたち、旦那、わたしが同時に「はっ!?」いや、ありえないでしょこの状況からいって。。。陣痛中の叫び声が電話の向こうにも聞こえてるのが嫌でイラっときたので「ちょっと電話は外でしてよ!」と言ってしまう。普段はこんなこと母には言わないけど、陣痛の最中はほんとに理性ぶっとんで何もかもが腹立たしいのです。でも母の予感はよく当たるから本当かもなァとふと思う。

 助産師さんたちは引き続き三陰交へのお灸、レメディーの処方、乳頭マッサージなど、いろいろな対策を講じてくれる。普通の病院は陣痛促進剤などを使うのだろうけど、助産院なのでそういったものは使えないしわたしも使いたくない。わたしは心の中で赤ちゃんに、「あんた、よりによってわたしとげんちゃんみたいな人間を親に選んできたんでしょ!?わたし助産院で出産するためにどんだけがんばってきたと思ってんの!?今さら病院に行きたいわけ???え???」 と、脅迫的にw語りかける。

 そしてタイムリミットを過ぎ、もう全員ダメだと思っていたら、突然どデカいウンコを出したい衝動がやってきた!いきみたい!と思ってためしにいきんでみたら助産師さんに「いきんで!」と言われ、「クリリンのことかぁあああああああ!!!!!」とスーパーサイヤ人に変身する時の悟空ばりにいきんでみたら、助産師さんたちの様子が慌ただしくなった。さっきのいきみで突然子宮口が開き、赤ちゃんの頭が産道に入ったらしい。

「お産に入ります!」バタバタとお産の準備をする助産師さんたち。一気に一同に希望が見えた。

 いきみの衝動のあいまに呼吸を整え、赤ちゃんを押し出すことに注力。何度かスーパーサイヤ人になったあと、

「頭が見えて来たよ!」

このときの嬉しさは今思い出しても涙が出る。

 ここからは会陰が切れないように、「ふぁー、ふぁー」と力を抜く呼吸に集中。赤ちゃんの頭は出たり入ったりしながら、少しずつ会陰を押し広げる。鏡で見てみる?と聞かれたが、そんな余裕はなかった。とにかくいきみを抑えることでいっぱいいっぱい。助産師さんいわく、普段から呼吸の訓練をしているわたしは非常にうまくやっていたとのこと。

 普通の病院ではここで会陰切開をして短時間で赤ちゃんを出してしまうのだけど、助産院ではなるべく切らずに時間をかけて伸ばしていきます。ここで切るか切らないかは産後の身体の回復が全然違う!絶対切らないほうがいい、とわたしは声を大にして言いたいです。だって切らなくても出てくるんだもん。よく「鼻からスイカ」と言う喩えがあるが、たぶんこのときの感覚を言ってるんだと思うけどそこまででもないと思いました。特にわたしは助産師さんの指示に従って9ヶ月入ったときから会陰が切れないように会陰マッサージで伸ばしていたので、その痛みに慣れていたのかもしれない。 会陰マッサージは涙が出る程痛いです。

 そして「ふぁーふぁー」といきみをおさえること30分ほどたったところで、旦那さんが「顔が見えたよ!」と知らせてくれた。死ぬ程うれしかった。

 そのあとすぐに小さな仲間が出て来て、わたしのはだけた胸の上に乗った。抱きしめた。10ヶ月間、わたしのおなかの中にいたのはあなただったんだね。これからずっと、よろしくね。

 結局、母の「1時間後」発言は現実となった。

 そしてすぐにまた後陣痛があって胎盤が出て来た。胎盤さん、ずっと赤ちゃんを守ってくれてありがとう。へその緒は、旦那さんに切ってもらいました。

 助産師さんに頼んで夫婦で胎盤を食べさせてもらいました。すっごくきれーな赤色でめちゃ新鮮!(当たり前)食感はまぐろのトロのこりこりした感じで、わさび醤油が合うなあという感じ。いや、おいしかったです。胎盤を食べるのは伝統的にあることですが、病院では断られることが多いらしいです。助産院や自宅出産だと食べられます。

 1時間ずっと、赤ちゃんを胸の上に抱いたままのカンガルーケア。助産師さんに手伝ってもらってお乳を吸わせてみる。ちゃんと吸ってくれた!よかった。はじめての授乳最中、突然胃に空腹感が拡がり、子宮がきゅーーーっと痛くなる。な、なるほど、母乳で育てると子宮の回復が早いとはこういうことか・・・。今思えば、このときに「母親スイッチ」が入ったように思います。母乳を出す身体に変身した瞬間。

 たっぷりのカンガルーケアのあと、身体測定。2478g、46.6cmの小さな女の子。旦那さんに服を着せてもらって、地球の子になりました。普通は身体を洗ったりするんだろうけど、わたしの産んだ助産院では、分娩時に赤ちゃんの身体についている白い脂肪は栄養なので皮膚に吸収されるのを待つとのことで、次の日に沐浴するということでした。なるほど。

 わたしは骨盤と子宮の安定のため2時間そのまま。その間にmixiに出産報告の日記をアップしました(笑)わたしは会陰も切れなかったし、すぐに立つこともできたし、出血も80mlと極僅かで結果的に超がつく安産でした。

 不安にさせるようなことは絶対に言わずにお産へ導いてくれた助産師の先生たち、ずっと付き添ってマッサージとかいろいろ配慮してくれたげんちゃん、見守ってくれた母、本当にありがとう・・・。

 そして赤ちゃん、無事に産まれて来てくれてありがとう。大事にするからね。

 長文、読んでくれた方、ありがとうございました!


■ほのほ助産院

http://www.tcct.zaq.ne.jp/bpaxj700/

わたしが出産したところです。

産婦と赤ちゃんの力を最大限に引き出してくれる助産院。豊中市にあります。

タカマツタカマツ 2009/05/20 21:36 お久しぶりです♪
感動でウルウルなりました(≧▼≦)
私は、先月末に漸く 姪に会えました。こんなに可愛くて可愛くて仕方ないと思ったの初めてでした↑↑
妹も日々お母さんになっていくのが素晴らしいことや思いましたよ(^^)v
助産院での出産は人の体に逆らわずいいものなんですね^^まだ予定ないけどとても参考になりました!!
またブログ楽しみにしてます♪♪

むつこむつこ 2009/05/22 13:13 高松さん、どうもー!
コメント&読んでくれてありがとう☆
同じ日に産まれた姪っ子さん、運命的なものを感じます♪
ほんとに赤ちゃんってかわい〜ね。
レッスン再開時期はまだ決められてないけど、がんばりまーす!