最終更新: 2010/03/20 18:59

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地下鉄サリン事件から15年 地下鉄霞ケ関駅で慰霊式が行われました。

13人が死亡し、およそ6,300人が重軽傷を負った地下鉄サリン事件から、20日で15年。事件現場の1つとなった地下鉄霞ケ関駅で慰霊式が行われました。

午前8時、千代田線・霞ケ関駅で、黙とうがささげられた。
15年前の同じ時刻、「地下鉄サリン事件」が人々を襲った。
朝の出勤ラッシュ時に、東京の地下鉄・霞ケ関駅などで突如起きたテロ事件。
オウム真理教によってサリンがばらまかれ、駅職員や通勤途中の会社員など13人が死亡し、およそ6,300人が重軽傷を負う未曾有の大惨事となった。
高橋 シズヱさん(63)は「(15年間)いろんなことをやってきたわけですけど、すごく、そういう苦労のことを考えれば、大変だったので、非常に長く感じています」と話した。
高橋 シズヱさんは、事件で当時地下鉄職員だった夫を亡くした。
現在、「被害者の会」の代表世話人として活動している高橋さんは、被害者たちのいまだに続く健康被害への対策を訴えている。
高橋さんは「健康被害も続いています。治療関係、対策を講じてほしいと思います」と話した。
献花には、鳩山首相をはじめ、閣僚も訪れ被害者の冥福を祈った。
鳩山首相は「テロが起きないような世の中にしなきゃいけないということ。起きたときに、迅速にしっかりとした対処ができるような、そういう体制をつくらなきゃいかんと、あらためてそう感じました」と述べた。
一方、オウム真理教から分裂した「ひかりの輪」の関係者や、後継団体「Aleph(アレフ)」の関係者も献花に訪れた。
Alephは松本 智津夫死刑囚の説法DVDを、1枚3万円で販売するなど、公然と松本死刑囚への回帰を進めている。
Alephの荒木広報部長は「一連の報道で(出ている)、『麻原回帰』っていう、そこはちょっと、回帰、回帰ということでなくて」と話した。
Aleph側は、回帰を否定するものの、公安調査庁によると、松本死刑囚と同じ脳波を再現するというヘッドギアを、今も信者が装着するなどしているという。
そんな中、東京・新宿区ではシンポジウムが開催された。
「松本サリン事件」被害者の河野義行さんは「裁判に勝つ。しかし、なんの救済にもならないというのが現状なんですね。勝訴の判決を取ったなら、それが反映されるようなシステムか法律を、わたしはつくるべきだ」と話した。
オウム真理教による一連の事件の被害者には、これまでに国からおよそ23億4,000万円の給付金が支払われたが、教団側からの支払債務は20億円以上残ったままとなっている。
事件から15年たった今も、終わらぬ事件。
被害者たちの心はいまだ休まるときを迎えられない。

(03/20 18:07)


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