
ミュージカルで力いっぱいの歌声を披露する児童ら=高松市末広町、新塩屋町小
学校統合により来春閉校する香川県高松市末広町の新塩屋町小学校(池田保校長)で21日、閉校記念祭があった。児童らは明治時代から子どもたちを見守ってきた同校のシンボル「4つの門柱」をテーマにしたミュージカルを発表。集まった約300人の卒業生らとともに同校の思い出を胸に刻んだ。
閉校を前に歴史ある門柱や地域への感謝を伝えようと、ミュージカル公演を企画。7月から練習を重ね、児童や教諭、地域住民総勢190人が出演した。
ミュージカル「4つの門柱」は前身の鶴屋町尋常小学校が創設された1892年から、高松空襲を経て同校が新設され現在に至るまでの118年の歴史を昔の遊びや夏祭り、戦争の様子などを交えながら再現。児童は力いっぱいの歌声を響かせ、時代を超えて思いをつないできた門柱や学校への感謝を表した。
6年の豊嶋達彦君(12)は「学校がなくなるのはさびしいけど、歴史を受け継いできたみんなの気持ちに応えたかった。演技もうまくでき、いい思い出になった」。公演を見に来た卒業生の猪原満喜子さん(70)=高松市本町=は「子どものころのことを鮮明に思い出し感動した。歴史を伝えてくれた子どもたちに感謝したい」と話した。
同小は2010年4月、松島、築地の両小と城内、光洋の両中との統合で小中一貫の「高松第一小・中学校」に生まれ変わる。