西武の金銭供与問題で解雇…元コーチと北上学園が和解

　２００７年に発覚したプロ野球西武による専大北上高（岩手県北上市）野球部出身者への金銭供与問題で、懲戒解雇された同校野球部の元コーチの男性（４６）が、高校を運営する「北上学園」に地位確認などを求めた訴訟は１９日、仙台高裁（小野貞夫裁判長）で和解が成立した。

　和解条項は（１）懲戒解雇処分を撤回（２）男性は今年３月末で依願退職（３）学園は退職までの賃金を支払う―などの内容。

　昨年１１月の一審盛岡地裁判決は「金銭援助の約束について男性が積極的に加担したわけではなく、自ら利得は得ていない」として、解雇は無効と判断。男性側の請求を全面的に認め、学園側が控訴していた。

　男性は「学校などにこれ以上迷惑はかけられないと思い、裁判を終わらせた」と話した。北上学園の代理人の弁護士は「和解できてよかった」としている。

[ 2010年03月19日 19:05 ]