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福岡・能古島の女性遺体:顔見知りの犯行か 争いの跡なく口論の声

 福岡市西区の能古島で同市博多区の会社員、諸賀礼子さん(32)の遺体の一部が見つかった事件で、諸賀さん宅に争った跡がない半面、近所の人が口論の声を聞いていることから、顔見知りによる犯行の疑いがあることが捜査関係者への取材で分かった。福岡県警は、帰宅後に連れ出された可能性もあるとみて交友関係などを調べている。

 捜査関係者によると、室内は血痕はなく、目立った争いの跡はなかった。財布の入ったバッグが残っており、玄関などは施錠されていたが、窓ガラスが内側から割れていた。車も残されていた。

 6日に参加予定だった勤務先の会社のゴルフコンペを楽しみにしていたといい、失踪(しっそう)するような理由は見当たらないという。不明となる数日前に近所の人が諸賀さん宅付近で、男女が言い争うのを聞いたとの情報もある。こうした状況から、諸賀さんは、顔見知りとのトラブルなどから事件に巻き込まれた可能性があるという。諸賀さんは5日午後7時に会社を出て、所在が分からなくなった6日朝にかけて自宅から不明となったとみられる。

 県警は17日も能古島の海岸を捜索したが、遺体の他の部位などは見つからなかった。【島田信幸、金秀蓮、近松仁太郎】

毎日新聞 2010年3月18日 西部朝刊

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