■ 苫小牧のアパートで7人死亡 一酸化炭素中毒か
【2006年12月15日(金)夕刊】


 14日午後10時半ごろ、苫小牧市沼ノ端517のアパート「キムラハイム13」(4世帯入居)1階の建設作業員、堀川秀樹さん(32)方で、室内に子どもを含む男女7人が倒れているのを、訪ねてきた親せきの男性が発見、110番通報した。苫小牧署員が駆け付けたところ、7人はすでに死亡していた。堀川さんの妻、美樹さん(25)も、室内から意識混濁の状態で見つかり、同市内の病院に運ばれた。命には別条はないという。8人はいずれも一酸化炭素中毒とみられている。

 死亡したのは▽堀川さんの養女の誠奈ちゃん(6つ)▽長男の瑞希ちゃん(2つ)▽堀川さんの母親、堀川松子さん(54)=新冠町中央▽松子さんの二女で中学3年の羽下未央里さん(15)▽松子さんの孫の羽下春良ちゃん(5つ)▽堀川さんの知人の渡邊真奈美さん(25)=浦河町荻伏町▽渡邊さんの長男の尋人ちゃん(4つ)の計7人とみられている。堀川さんは留守にしていた。

 7人は少なくとも死後2−3時間以上は経過しているとみられ、居間にあった温風機タイプのポータブル式石油ストーブはスイッチが入ったまま火が消えていた。

 これらの状況から同署では、このストーブが原因とみられる事故の可能性が高いとみて、15日午前からアパート室内を中心に実況見分を実施、詳しく調べている。

 アパート室内は居間や寝室など計3部屋あり、7人は普段着のまま、あおむけやうつぶせ、横向きなどの状態で、各部屋に散らばった形で倒れ込んでいた。

 窓は閉め切られた状態で、玄関の鍵も閉まっていたという。

 また、ポータブル式石油ストーブはスイッチが入ったままだったが、給油を促すランプが点滅していたほか、火はすでに消えており、灯油も空の状態だった。

 遺体に外傷や着衣の乱れはなく、そばにはおう吐した形跡があることなどから、同署では一酸化炭素中毒の可能性が高いとみて、15日午後にも遺体を司法解剖、死因の特定を急いでいる。

 親せきの男性が堀川さん宅を訪れたところ、応答がないため、窓から室内を確認。複数の人が倒れ込んでいたため、110番通報した。現場はJR沼ノ端駅に近い道道上厚真苫小牧線に面した住宅街。

 


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