小沢氏に批判的な民主党の生方副幹事長を解任へ

　民主党は１８日、小沢一郎幹事長ら執行部への批判を理由に生方幸夫副幹事長を解任する方針を決めた。高嶋良充筆頭副幹事長が辞表提出を求めたが、生方氏が拒否した。小沢氏も「残念だ」と述べ、了承した。後任には辻恵衆院議員を充てる。

　生方氏は執行部で初めて小沢氏辞任を事実上要求した。執行部批判が理由の解任は他党を含め異例。党内からは「耳に痛い話をした人が辞表（提出）を迫られるのは極めてよろしくない」（野田佳彦財務副大臣）との意見も相次いでおり、党運営をめぐる亀裂が明確になった。

　生方氏は記者団に「国民の納得が得られなければ幹事長を辞任すべきだというのが党内のマジョリティー（多数派）だ」と記者団に指摘。一部報道機関のインタビューでは、小沢氏の下での党運営について「中央集権的だ。権限と財源をどなたか一人が握っている」と強調した。

　これに対し鳩山由紀夫首相は１８日夜、官邸で記者団に「執行部批判はあっていい。ただ党の中ですればいい話で、メディアに向かってするのは潔いのか」と生方氏に疑問を呈した。輿石東幹事長代行は記者会見で「いかがなものか」と批判した。

　高嶋氏との会談で、生方氏は辞任要求を「理由がない」と応じない考えを示し「党内には３人も秘書が逮捕され、何（の処分）にもならない方もいる。（辞任を求めるなら）倫理委員会にかけてほしい」と述べた。その後、執行部は副幹事長会議を緊急に開いて解任を決めた。来週の党常任幹事会で正式に決定する予定。

　生方氏は、廃止された党政策調査会の復活を求めるグループの世話人の一人。メンバーである安住淳衆院安全保障委員長は「気にくわないから辞めろというのは、民主党らしからぬ姿勢だ。反応が大人げなく、異様だ」と批判した。

（2010年3月18日23時40分  スポーツ報知）

（ ）

（ ）

ソーシャルブックマークに登録