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ワシントン条約締約国会議 大西洋クロマグロ禁輸案を委員会で否決

3月18日23時38分配信 産経新聞

 【ロンドン=木村正人】カタール・ドーハで開催中のワシントン条約締約国会議は18日、第1委員会で大西洋・地中海産クロマグロの国際商業取引を原則禁止するモナコ提案について協議し、採決の結果、反対多数で同提案は否決された。日本が反対していたクロマグロの禁輸措置はひとまず回避された格好だ。

 採決では、投票国の3分の2以上が賛成すれば可決される規約になっている。投票国のうち賛成は20カ国にとどまり、68カ国が反対、36カ国が棄権に回った。

 ドーハからの情報によると、第1委員会ではこの日、欧米諸国がモナコ提案を支持する中、日本や中東諸国が反対を表明した。リビアがモナコ提案への反対を表明後、採決を求める動議を提出。猶予期間を設けるなど条件付きでの禁輸を求めた欧州連合(EU)の修正案が否決された後、モナコ案も否決された。

 クロマグロの禁輸案をめぐっては、米国やEU(加盟27カ国)、スイスなどが賛成に回り、日本は窮地に立たされていた。ただ、自国漁業への影響を懸念したオーストラリアや韓国、中国などが日本に同調。さらにEU内にも足並みの乱れが出ていたことから、日本をはじめとする禁輸反対側の陣営は早期採決が有利に働くと判断、この日の採決に持ち込んだ。

 クロマグロを漁獲していない地中海の小国モナコは環境団体と連携し、昨年7月、大西洋・地中海産クロマグロは乱獲のため絶滅の恐れが強いとして、国際商業取引を全面禁止するワシントン条約付属書1への掲載を提案していた。

 委員会での決定は、最終日の25日までに開かれる本会議での承認をへて最終決定する。禁輸支持国から再投票を求める動議が出される可能性もある。

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最終更新:3月18日23時38分

産経新聞

 

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